思惟石

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サイモン・シン『フェルマーの最終定理』数学ってすごい!

2019-07-23 15:33:28 | 日記
サイモン・シン『フェルマーの最終定理』です。
数学者ってすごい!
数学っておもしろい!

と、数学が苦手な人でも思えるはずの、
すごい一冊です。
本当にすごい!
何がすごいって、
数学者たちのファクトもすごいけど、
これだけ読みやすく書いた作者がすごいですよ!!!

と興奮気味ですが。

こちらは小説ではなく、
作者が関わった
イギリスのドキュメンタリー番組の取材内容を元に
構成されたノンフィクションです。

300年以上も証明がなされなかったことで有名な
「フェルマーの最終定理」を解いたのが、
数学者アンドリュー・ワイルズ。

で、この本は彼の物語かと思いきや、
序盤からピュタゴラス教団です。
そしてフェルマー、オイラー、女性数学者のジェルマン、
やんちゃなガロア、さらに谷山豊と志村五郎…。

数学の始まりの始まりから始まる、
壮大な数学叙事詩!!!
難しい数論も数式もわからないけれど、
なんというか、感動する。

個人的に驚いたのは、
有名な数学者って、本当に若いうちに
ものすごい功績を残しているということ。
しかも早逝する人も多い。

ガロア理論の研究はガロアが10代の頃には
理論構築されていたとか。
若い!
というか不本意な決闘により20歳で亡くなっています。
若すぎ!
私はそのころ居酒屋でバイトしてましたよ。

「谷山・志村予想」の原案を谷山豊が提示したのは
28歳だそうです。
若いな!
私はその頃毎晩泥酔してましたよ!

いやあ、何はともあれ、
高校の数学や物理で「ぐぬぬ…」と思っていた
公式や定理が、こんなにも人間ドラマに溢れていたとはね。

数世代に渡って数学者たちが
一歩ずつ、証明を進めていく過程なんかは
本当に感動を覚えます。
学問ってすごいなあと、素直に思います。

作者の文章も良いのだと思いますが、
訳文も良いんだと思います。
本当に、数学苦手でも楽しめる一冊!!


ここからはエセ理系による余談ですが、
完全数(6)とか、友愛数(220,284)とか、
自然数の不思議もおもしろかったです。
虚数の話しも学生の頃はピンとこなかったけど、
この本で改めて読んだらおもしろかったです。
証明は、今も昔も苦手だな…と思うけど
読むとやっぱりおもしろかったです。
というわけで、理系には間違いなくおもしろい一冊です!

必読!!!

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