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『庭とエスキース』

2024-02-13 15:47:08 | 日記
『庭とエスキース』
奥山淳志

写真家によるフォトエッセイ。

フォトエッセイ…?

写真家の奥山淳志氏が撮り続けた北海道に住む「弁造さん」の
思い出を、ポートレイトと共に綴った一冊。

弁造さんは北海道の広大な敷地(ほぼ林)で
自給自足をしてくらすおじいちゃん。
作者が20代前半に出会ったそうで、当時すでに80歳近く。
それから亡くなるまでの14年間の思い出のお話し。

月イチくらいのペースで弁造さん家にお邪魔して、
写真を撮ったり庭仕事(庭というレベルじゃないけど)を手
伝ったりしていたそうで。

これね、写真ページもあるけれど、約300ページあるんですよ。
なかなかの文量だ!!

で、本当に誇張抜きで、書いてある内容は
「弁造さんとの思い出」の徒然なんです。
100ページくらい読んで、プロットとか展開とかなく、
ずっとこの感じの内容なんだ!と気づいたときには
マジでビックリしました。

だったら気が向いた時に読むように積んでおこうかな、
とも思ったけど、意外と一気に読んでしまったんだなこれが。
(本来は、弁造さんにたまに会うように、
少しずつ読むのが合う本だとは思う)

読み途中は冗談抜きで
「こんなに書くこと、よくあるな…」
という感想だったけれど、
読み終わると、
「作者は書かざるを得なかったんだろうな」
と感じました。
打算とかプロットとかゼロで、
なんか、思いつくまま書いたんじゃないかな、と。
そう思える14年間が人生にあるということは、
なかなか幸せなことかもしれないですね。
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