思惟石

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『殺人者の顔』 刑事ヴァランダー・北欧警察小説

2022-10-17 10:26:35 | 日記
『殺人者の顔』
ヘニング・マンケル
柳沢由実子:訳

スウェーデンの警察小説<クルト・ヴァランダー>シリーズの第1作。

ミステリではなく、警察小説です。
被害者が残した言葉の解釈がそのまんまだったり、
馬の謎が謎じゃなかったり、「あ、そう…」的なことばかりで
読了後に切ない気持ちになりますが、
ミステリではなく警察小説だと思えば良い。
良いんだよ!

とはいえヴァランダーがなあ。
訳者解説では「愛すべきダメ男」みたいに書かれているけれど、
現状、軽蔑できるダメ男っぷりで
(三行半つきつけられた元妻にすがるくせに、
 常に他の女を物色している、北欧どうかしてるぜ系男である)
大丈夫かこの人、となる。
もっと、フロスト警部っぽいダメ男を愛したい。

今後に成長があるのかな。
第3作の評判が良いみたいなので読もうかと思ったけど、
悩ましいな。

とはいえスウェーデンの移民問題を扱っているので、
そこらへんの問題の解像度が高い人は
社会派小説という観点で読めて、また違った感想なのだろう。
要するに、私の不勉強のいたすところである。反省。

ちなみに訳者の柳沢さんは<マルティン・ベック>シリーズ
訳しています。
そちらのシリーズは読みやすくて、私でも楽しめる。
コメント
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