思惟石

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【読書メモ】2016年8月 ①時代小説

2022-10-04 18:32:36 | 【読書メモ】2016年
<読書メモ 2016年8月 ①>
カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。


『用心棒日月抄』藤沢周平
初の藤沢周平!
かと思ったら、2013年3月に「ささやく河」を読んでいた…。
記憶が無いのだけど…。
藤沢周平は、デビュー直後は暗い話しばかりだったそうですが、
この作品辺りから温かみがあったりハッピーエンドだったりの
いわゆる“人情もの”が目立ってきたとのこと。
赤穂浪士を背景にした連作短編集。
用心棒というか「口入屋」でその日暮らしの仕事をもらう
浪人の日常話し。
おもしろいし、ほほえましい。
しかし又八郎は強すぎじゃないか。細谷は良い味。
この一冊で完結かと思ったら、あと三冊シリーズが続いているらしいので、
機会があったら読まねば。

(<用心棒日月抄>シリーズとして、『孤剣』『刺客』『凶刃』の
 3冊が出ています。
 いまだに読んでないけど…。)


『源内万華鏡』清水義範
2009年に代表作の『蕎麦ときしめん』を読んだ。
面白い人かもしれないと、ふんんわりとした感想だった。
なにしろパスティーシュで有名な人のパスティーシュ代表作、
オリジナルの文体ではないのだもの。
それはいいとして、こちらの本は平賀源内の人生を
資料を元に作家の解釈を交えつつ語っている。
完全な小説というより史実をもとにした雑記っぽい気がする。
文章全体に源内への愛着というか好意というかがにじみ出ていて、
こちらも源内のキテレツっぷりをリラックスして楽しめる。
枡野浩一の「石川くん」を思い出す。
このダメ人間のこと、好きなんだね!
とほのぼのする感じ。
コメント
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