山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ウラギンシジミ(裏銀小灰蝶)

2009-09-13 15:55:10 | 昆虫
5~10月の間に2~3回発生するウラギンシジミの♂です。

♀は茶褐色と薄水色の地味な色合いだそうですが未だ見たことがありません。

今頃現れるのは秋型と呼ばれるもので、成虫のまま越冬し温暖な地域では

冬の小春日和に見られることもあります。

秋型の外見的な特徴は、上翅の先端が鋭く尖っていることです。

幼虫の食草はヤマフジやクズなどのマメ科植物で、今回見られた場所にもクズが生い茂っていました。



クズの葉に止まっているのを発見!


ん?翅を開く気配が・・・








開帳して止まることが少ない蝶ですが、この時は機嫌が良かったのか何回も開いてくれました


こちらは地面で水分を採っています
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ウメモドキ&ムラサキシキブ

2009-09-12 22:30:24 | 植物(木本)
山に実りの秋がやってきました。歩きながら美しい木の実を探すのも秋山歩きの

楽しみの一つです。

今日はその中で、身近な里山でも見られる2種を取り上げてみました。


ウメモドキ<モチノキ科 モチノキ属>

真赤な実が一際鮮やかです。ウメモドキと言われるますが、実は梅と言うより

姫林檎のような感じです。

鳥さんたちには大変な御馳走らしく、こんなに沢山の実が見られるのも今のうちだけです。




ムラサキシキブ<クマツヅラ科 ムラサキシキブ属>

これも里山の秋定番、上品な薄紫の実は「源氏物語」の作者、紫式部をイメージさせます。

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サワフタギ(沢蓋木)

2009-09-10 21:45:10 | 植物(木本)
昼間はまだ少し暑さが残っていますが、朝夕はめっきり涼しくなってきました。

草むらでは、コオロギやクサヒバリの鳴く声が日毎に賑やかさを増し、少しづつ秋が深まっていくのが分かります。

秋は生命の受け継ぎが行われる季節・・・木々の実はその中に新たな生命を育み美しく熟していきます。

サワフタギの枝にもたくさんの実が成り、美しい瑠璃色がひと際目立つようになってきました。


サワフタギ<ハイノキ科 ハイノキ属>  別名 ルリミノウシゴロシ

5~6月に白い花を密に付け、少し歪んだ卵形の果実は、9月上旬位になると美しい瑠璃色に熟します

初夏に咲く白い花にも趣がありますが、この美しい瑠璃色の果実こそ、この木の真骨頂といえます。









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ワレモコウ(吾亦紅)

2009-09-08 22:34:22 | 双子葉離弁花

「われもこう」という呼び名、私はこの優しい言葉の響きが好きです。

「われもこう」を検索してみると、杉本真人の歌「吾亦紅」に関する項目がずらり・・・

その後におもむろに登場するのが、我らが植物の吾亦紅なんです。



何か本末転倒のように思えるのは、私のような山野草オタクだけでしょうか。

話題性を比較すれば、この地味な花は、到底売れっ子の歌手には勝てないのかもしれません。

事のついでということもあるので、歌も聞いてみました。しんみりさせる中々いい歌でした。


ところで、ワレモコウの名前の意味ですが、正直言ってよく分かりません。

「吾もこう在りたい」が縮まったという人もいますが、実際はどうなんでしょうか。



ワレモコウ<バラ科 ワレモコウ属>

なんとも奇妙な形の花ですが、小さな花が集まって円筒状の花穂になっています。

個々の花には花弁が無く4個の萼片が有って、上から下へと咲き進んでいきます。





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ルコウソウ(縷紅草)3種

2009-09-08 22:06:14 | 双子葉合弁花

ルコウソウの仲間は、熱帯アメリカ原産で、元々観賞用に輸入されたものですが、こぼれ種などから

野生化したものも見られます。

現在、日本国内で見られる代表的なものは以下の3種です。


ルコウソウ<ヒルガオ科 ルコウソウ属>

3種の中でも一番最初に移入された品種で、記録では1634年(寛永11年)というのがあります。
根強い人気があり、栽培されている大部分はこの品種で、他に赤い花や、白い花のものがあります。




マルバルコウソウ<ヒルガオ科 ルコウソウ属>

江戸末期(1850年ごろ)に移入された品種です。現在ではあまり人気がなく、野生化の最も進んでるのが
この品種、花の色は濃いオレンジ色のみです。畑地の脇や、鉄道の線路沿いで繁殖しているのをよく見ます。






ハゴロモルコウソウ<ヒルガオ科 ルコウソウ属>

米国オハイオ州で開発されたルコウソウと、マルバルコウソウの人工交配種です。
葉は羽根型ですが幅が広く、母種に白花が使われていないのか、花は緋紅色のみのようです。
畑地の近くで、半野生化したものをよく見ます。



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天王山

2009-09-06 21:21:01 | 登山記録
先週行われた天下分け目の戦い?衆議院総選挙は、民主圧勝、自民惨敗という結果で終わりました。

評価は分かれますが、取りあえず政権交代が現実となった以上、我々庶民としてはある程度の期待しながら

新政権の動向を見守るしかないでしょう。



そこでという訳ではありませんが、何故か日曜日は427年前に「天下分け目の戦い」が行われた大山崎の

天王山を歩いてみました。



天王山は1582年、本能寺で小田信長を討った明智光秀の軍勢と、仇討を果たそうとする羽柴秀吉の軍勢が激突

した山崎の戦いで、この山を制した方が天下をとるということから「天下分け目の天王山」と表現された山です。

しかし、実際に戦闘が行われたのは、天王山東側の湿地帯で、勝負を決したのは淀川沿いでの戦いだった様です。



現代でも勝負どころを現わす言葉として、スポーツ新聞などで、「巨人、天王山に三連勝」などと書かれたりしています。


この様に、山の名前だけは全国的に知れわたった天王山ですが、どんな山なのかということは、

あまり知られていないようです。

この日の天王山は、訪れる人も少なく静かな山歩きが楽しめました。



JR山崎駅から北へ少し歩くと、山崎聖天の参道入口があり、登山道はここからスタートします。




聖天堂


大山崎はイノシシが多く、毎年襲われてケガをする人が出ています。


このあたりは竹が多く、乙訓タケノコの名産地




登山道は広く、よく整備されていて歩きやすい


ヌスビトハギ<マメ科 ヌスビトハギ属>


ヤマハギ<マメ科 ハギ属>


酒解神社の鳥居


このあたりは少し開けて、北摂方面の展望があり、一服するのに丁度いい場所です。


小さな子供を連れた、親子連れに出会いました。





ベニバナボロギク <キク科 ベニバナボロギク属>


オミナエシ<オミナエシ科 オミナエシ属>     漢字で書くと女郎花、ちょっと読み辛いですね


酒解神社の本殿、こんな山の中にしては随分立派な社殿です。詳しくは分かりませんが
「酒解神」ってお酒の神様?  取りあえずお参りを・・・「末永く美味しいお酒が飲めますように」






かなり広い頂上ですが、展望はほとんどありません。
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ハゼラン(爆蘭)

2009-09-05 08:32:59 | 双子葉離弁花

「爆蘭」の名は線香花火が爆ぜている様に、赤い花が疎らに咲くところから、

日中の暑い時間帯を避け、少し日差しの和らぐ午後3時を過ぎた頃から咲き始めるので、

別名をサンジソウ(三時草)とも言います。

日本へは明治の初め頃、観賞用として輸入されましたが、現在はあまり栽培されず、ほとんどが

野生化して郊外の農道脇や空き地で咲いているようです。

同じ南米原産のユウゲショウが最近では少し郊外へ行けば、どこででも見られるのに対して、

このハゼランが一般に馴染みが薄いのには、数の上で少ないこともありますが、花の咲くのが

夕方の3~4時間という、人の目に止まらない限られた時間帯ということもあるのでしょう。



ハゼラン<スベリヒユ科 ハゼラン属>  南米原産 帰化植物

葉は多肉質で軟らかく、南米ではこの若い葉を野菜として利用しているそうです。







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アオメアブpart2~顔にせまる

2009-09-04 20:08:29 | 昆虫
7月に一度UPしたアオメアブです。今回は更に接近して顔に迫ってみました。

精悍なハンターを想像していたのですが、これではまるでドラゴンボールの「亀仙人」ではないか

思わず笑ってしまいます。

いや待てよ・・・亀仙人なら戦闘力は相当なもの、このアオメアブには過ぎた褒め言葉かな

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アレチウリ~果実編

2009-09-03 06:26:04 | 双子葉合弁花

いかにも曲者らしい姿の果実です。

先週UPしたアレチウリに既に果実ができていました。

果肉はほとんど無く、種に皮が被っただけで、表面は無数の刺に覆われ、まるで機雷の様な

不気味な姿をしています。刺は乾燥するとジーンズの上からでも刺さるやっかい者



外来生物法で、栽培や移動が禁じられていますが、この有害無益の植物が人為的に

栽培や移動が行われるとは考えられません。

繁殖地が河川域を中心に広がっているのは、この種子が川の増水などで下流に

運ばれていくことが繁殖の大きな要因となっているのでしょう

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三十三間山(福井県若狭町)

2009-09-01 06:12:39 | 登山記録
8月30日、8月最後の日曜日は福井県若狭町の三十三間山へ行ってきました。

今回は、6月の赤坂山の山行でお会いした、さえさんご夫妻にご一緒させていただきました。

三十三間山の標高は842㍍で、決して高い山ではありませんが、登山口の標高が90㍍位なので

標高差はかなりあります。

午前8時に「道の駅朽木本陣」で合流する予定が、到着したのは7時20分頃、

京都市からのあまりのアプローチの良さにはちょっとびっくりです。

合流の後、少し買い物をして、登山口のある倉見へ向かいました。


倉見側登山口にある「三十三間山」の立派な石碑


三十三間山という少し変わったこの山の由緒が刻まれています。


登山口からしばらく平坦な道を歩きます。


キツネノマゴ<キツネノマゴ科 キツネノマゴ属>


ハグロソウ<キツネノマゴ科 ハグロソウ属>


落ち葉の中から顔を出したサワガニくんです。指で触ったら、挨拶代わりに強い力で挟まれました。


頂上まで2.4㎞と書いてある「最後の水場」、ここから本格的な登りに入ります。


すぐ傍に、水を飲みやすくするためのコップが備えてありました


登りは進むにしたがって、だんだんと急になってきます。
曇りがちの天気でしたが、風もなく少し蒸し暑い



片道3㎞の丁度中間点に、夫婦松という少し開けた場所があります。松はすでに枯れていて
その内の一本は切断されていました。


この夫婦松は見晴らしがよく、晴れていれば三方五湖方面が良く見えるはずです。
この日は残念ながら、曇りがちで少し霞んでいました。


ナナカマドの実が少し色づき始めています。


ヤマジノホトトギス<ユリ科 ホトトギス属>
  風神の少し手前で先行していた、さえさんが見つけました。
10㎝位の高さの可愛い株なので、うっかり見過ごしてしまいそうです




轆轤山との稜線分岐を過ぎると、広く美しい草原が広がり、その先に頂上が見えてきます。
頂上はほとんど展望が利かないので、ここがこのコースのメインスポットともいえます。


(未同定調査中)


トリカブト<キンポウゲ科 トリカブト属>
悪名高き毒草ですが、美しい色をしています。各地に変種や固有種の多い花ですが
これは多分、滋賀県北部に多い、イブキトリカブトではないかと思います。


頂上は三角点の標識と柱が建っているのみ、ほとんど展望はありません。

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