山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ヤブツバキ(藪椿)~普通に美しい花

2011-03-19 20:00:32 | 植物(木本)

山野の早春に咲く花木の代表とも言える花です。

本州以南なら何処ででも見られるツバキ科の普通種ですが、中世にはこのヤブツバキから
明石潟(あかしがた)、聚楽(じゅらく)、抜筆(ぬきふで)京唐子(きょうからこ)などの
美しい園芸種が作られました。
最近では、洋種ツバキなども加わり、園芸種のツバキはかなり種類が豊富です。

しかし、そういった人間の手を加えずとも、別名ヤマツバキとも呼ばれるこのヤブツバキ、
珍しくはないものの、気品をそこなわず、華美に流れず、普通に美しい花です。
普通であることをもって至上とするならば、この時期、これほど美しい花はないでしょう。

もうすぐ春爛漫と咲く桜もいいですが、早春の里山で人知れず咲くこの花の奥ゆかしさが
私は好きです。

昔、聞かされた歌にこんなのがありました・・・
「見よ 深山の奥に花ぞ咲く 真心尽くせ人しらずとも・・・」 

 

 ヤブツバキ <ツバキ科 ツバキ属>  常緑高木 

  ↓ 画像はクリックで大きくなります

 

 

 日本の鎖国時代、日本に西洋医学を
 伝授したドイツ人医師、シーボルトは
 一方では、大変なプラントハンターで
 帰国する際に、日本産のツバキを
 何種類か持ち帰りましたが、当時
 のヨーロッパではツバキ科の植物に
 馴染がなかったので、日本産のバラ
 として紹介していたそうです。 

 

 

 

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