山を歩くと、コブシやタムシバなどのモクレン科の花が見られる季節になりましたが
仏事によく用いられる、このシキミ(樒)もモクレン科で、今ちょうど花期を迎えています。
この植物は、日本特有の香木で、樹皮や葉から抹香や線香が作られ、実際に葉を切って
嗅いでみると抹香や線香の香りがします。
株全体が有毒で、特に9~10月に実が熟して飛び出す種子は猛毒です。
和名は漢字で「樒」ですが、「シキミ」という呼び名の語源には諸説あって、実のところ
よく分かっていません。
古語で実が多く、重なりあうことを重実(しきみ)と呼んでいたことに由来すると言うのが
有力ですが、その他では、種子が猛毒であることから「悪しき実」とする説や、
土葬が行われていた時代に埋葬した遺体が動物などに依って掘り荒らされないように、
遺体の上に有毒の樒の葉を敷き詰めたことから「敷き身」が語源とする説などがあります。
シキミ <モクレン科 シキミ属> 常緑小高木
花弁と萼片は共に線状披針形で
12個づつあります
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