イシミカワは河川敷のやや湿った場所などに生えるタデ科の1年草です。
特徴ある三角形の葉や、下向きの刺をもった茎などは、同じタデ科の
ママコノシリヌグイとよく似ていますが、刺は此方のほうが長くて鋭く、群落の中へ
足を踏み込むと、ズボンの裾に刺が絡んで脱出するのに一苦労することがあります。
花穂は短く、花冠を持たない花は目立ちませんが、10月初旬には萼は肥厚して肉質となり、
美しい藍色に熟します。
「石見皮」という名前から一見、固そうな雰囲気ですが、押さえてみると意外に柔らかく、指先で
潰してみると果汁のようなものが出てきます。
この肥厚した萼に包まれた果実は果肉を持たない痩果(そうか)で、黒い種皮に覆われた
種子が1個入っています。
イシミカワ <タデ科 タデ属> 1年草
花穂の基部に茎を抱く丸い皿のような葉がありますが、これは托葉と呼ばれます。