某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

花の命は短くて・・・モーリン・オハラ

2015-11-02 18:24:47 | 美人長命は気の毒









 女優モーリン・オハラさんが亡くなった(10月24日)。アイルランドで最も有名な映画「静かなる男」でジョン・ウェインと共演し、今でもロケ地コングを訪れる人が後を絶たない程の人気を保っている。ダブリンのアイルランド・フィルム・センターの礎石には二人の名前と映画「静かなる男」の名が記されている。
 ジョン・ウェインは早く亡くなった。原爆実験場だった砂漠でロケを度たびやったため放射線を浴び過ぎて体を壊したと噂されている。モーリン・オハラは95歳で亡くなったから長命といってよいだろう。
 1994年にアイルランドのシャノン空港近くのホテルで第一回「アイリッシュ・コーヒー」コンテストが行われ、彼女が審査委員長を勤めた。アイリッシュ・コーヒーは1944年にシャノン空港のホテルで生まれたから生誕50年記念コンテストというわけだ。生まれたころはまだ第二次世界大戦の最中だったが、アイルランドは中立なので、アメリカとの間に民間航空が営業していた。1944年の冬のある寒い夜、アメリカから到着した乗客達がホテルのバーにはいると、バーテンが気をきかせて、あたたかい飲み物を出した。白いクリームを浮かせ、ウィスキーをいれた甘く真っ黒なコーヒーだった。旅客が「これなんていう飲み物?」と聞いたら、バーテンはまだ名前までは考えていなかったので、とっさに「アイリッシュ・コーヒー」といっちまった。なるほど、というわけで、以来「アイリッシュ・コーヒー」という名が定着したという。今気がついたが、これは見たところギネスと同じだ。白いしっかりした泡と黒い液体。
 やがて、アイリッシュ・ウィスキーを入れたものだけがアイリッシュ・コーヒーで、スコッチを入れるとスコッチ・コーヒー、ブランデーを入れるとロイヤル・コーヒーなどと言われるようになった。サントリーやニッカを入れたら何だろう。ジャパニーズ・コーヒーか。
 モーリン・オハラはダブリンのラネラーで生まれ育ったという。私は何度もラネラーのあたりに住んでいたから、近くに彼女の生家があったわけだ。多分何も残ってはいないのだろうが。
 新聞やインターネットで写真を沢山見つけた。輪郭のはっきりした美人だが、年配になってからのものはきつさだけが残って怖い程だ。美人の年をとってからの写真は気の毒だな。日本でも小野の小町の老残を語る「卒塔婆小町」なんてのがあるくらいだから。
コメント
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