自衛隊映画はこれを観ろ! 『実録レンジャー訓練』がすさまじい その2

2016年10月03日 | 映画

 前回(→こちら)の続き。

 陸上自衛隊の中でも、もっとも過酷な訓練を行うという

 「レンジャー部隊

 にスポットを当てたドキュメンタリー映画『実録レンジャー訓練』がすごい。

 映画『フルメタルジャケット』を地で行くような笑え……じゃなかった過酷な訓練をこなす隊員たちを見ていると、ただただ敬服するのみというか、とにかく圧倒されます。

 ただ見ていて一つ気になるのは、ガチもガチも大ガチの、人間の限界を超えた状況をくぐり抜けて戦うレンジャー部隊の使う言葉だ。

 彼らはなにかに首肯するとき、かならずこう声を出すのだ。



 「レンジャー!」



 とにかくよく耳に入ってくる。

 隊員たちは、常から教官の指示通り行動するわけだが、その際の返事が「はい」でも「了解」でもなく「レンジャー」。 

 何をいわれても「レンジャー!!」。



 「匍匐前進500メートル!」
 
 「レンジャー!!」

 「敵襲、各自持ち場に着け!」

 「レンジャー!!」
 
 「キサマたるんどる! 腕立て伏せ50回!」

 「レンジャー!!」。



 なんでも「レンジャー!!」。他の言葉は一切不許可。

 おいおい、おもしろすぎるではないか。

 もちろん冗談ではない。冗談どころか、必死のパッチなのである。

 まっくらな密林の中、40キロの荷物かついで言うギャグなど、とても笑えない話だ。

 私がこの映画で感動したのは、隊員たちの根性もさることながら、この「レンジャー」という応答が気に入ったからである。

 彼らは回転寿司



 「あ、そこのマグロ取って」

 「レンジャー!!」



 コンビニで、



 「お弁当温めますか?」

 「レンジャー!!」



 女の子

 

 「わたしのこと、好き?」

 「レンジャー!!」



 すべて、そう答えるのであろう。

 もし教官が深夜の居酒屋で、



 「わたしもラテン語で小粋に会話しつつ、二階堂ふみちゃんの首を締めあげて、半死半生になっている彼女に『みんな死ね!』とののしられたいね」



 などと語っても、もちろんそのリアクションは「おいおい」「待たんかい」ではなく

 「レンジャー!!」

 なのである。

 なんという訓練された猛者たちなのか。

 嗚呼、そうであった。日本の兵隊さんはみそ汁を飲んでいるから、世界一強いのである。

 こんな猛者たちがいてくれれば、我が国の守りは完璧であろう。

 かくのごとく愉快、もとい勇猛果敢かつ統制の取れた男たちの姿が見られる『実録レンジャー訓練』。

 いや、ホンマにすごいです。ようやるわ。

 
 

 ☆おまけ 『実録レンジャー訓練』の本編は→こちらから。




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