「あああああ!!!!! くっそあぶなかったあああああ!!!!!」。
週末、大阪の夜空に、そんな少々品のない叫びがこだましたのは、言うまでもなくテニスのフレンチ・オープン3回戦のせいである。
自他ともに認める優勝候補(なんだよな、マジで)であり、このクレーシーズンを充実しまくりの内容で戦う錦織圭をむかえうったのは、スペインのフェルナンド・ベルダスコ。
32歳のベテランで、世界ランキング50位台の選手とはいえ、玄人のテニスファンならそう簡単ではないと、いやむしろ「やっかいな相手だ」と心中おだやかでなかったのではあるまいか。
そう、なんといってもフェルナンドはテレビの実況でも何度も語られていたように、世界ランキング元7位の選手。
グランドスラムでも、過去には全豪オープンでベスト4に進出。
準決勝ではラファエル・ナダルと5時間越えのマラソンマッチを戦い、敗れはしたものの、ナダルはその後の決勝戦を棄権寸前まで追いこまれたという死闘だった。
そしてなにより、彼はいわゆる「クレーのスペシャリスト」。
スペイン出身ということで、土のコートはお手の物。ツアー通算7勝のうち5勝がクレーコートでゲットしたものだ。
粘り強く、強烈なフォアハンドでエースもとれる、まさにクレーを知り尽くしたプロ中のプロともいえる存在。相当に負かしにくい相手だ。
そんな懸念通り、錦織圭は苦戦を強いられた。第1セットこそ2ブレークで先取するも、フェルナンドの重いストロークをもてあまし気味な印象。
それは第2セット以降さらに顕著になってきて、マドリードやローマで見せてきたテンポの良いラリーやウィナーがあまり登場しない。
逆にフェルナンドは深いショットと一発のあるフォア、サウスポーから打ち分けるサービスと徐々にいいコースに決まりだし、相手のお株を奪うようなドロップショットも披露。
リードこそ奪っているものの、内容的にはやや押され気味なのだ。
特に第2セットは、よくぞ取っておいたもの。まだかろうじて主導権こそ渡していなかったものの、ちょっとしたズレがあったら、スコアは逆になっていてもおかしくなかった。
結果的にはここが勝負の分かれ目となった。第3、第4セットの竹内映二さんいうところの「サンドバッグ」状態を考えると、あそこで追いつかれていたら、ホントに3-1のスコアであっさり負けていてもおかしくなかった。
内容うんぬんよりも、ここでの2セットアップという「現ナマ」を得ていたことが大きかったのだ。
ファイナルセットの修正ぶりはさすがだったが、そこにたどり着くまでに2セットもかかったことをみれば、本当に「貯金」があって助かった。
危ない、危ない。
いやホント、負けるかと思ったもの。途中、見ていられなくて、ちょっとだけ『探偵!ナイトスクープ』にチャンネル替えてたもんなあ(おいおい)。
ダウンタウンの松ちゃんが出てたし。で、しばらくクールダウンしてから戻したら、ファイナルでワンブレークしてて、ようやっとまた見られるようになった。
そこからは危なげなかったけどさ。はあ、勝ててよかった。
まったくもって、これだからローラン・ギャロスは油断がならない。
今年の大会も、序盤からディフェンディング・チャンピオンのスタン・ワウリンカやローマ国際でジョコビッチを破って優勝したアンディー・マレー、昨年ベスト4のジョー・ウィルフリード・ツォンガが格下にフルセットまでねばられてバタバタしているが、この大会は実力があるだけでは勝ち上がれないタフさがある。
ところで、上記の面々を苦戦させたメンバーというのがなかなか面白い。
ラデク・ステパネク(対マレー)、ルカシュ・ロソル(対ワウリンカ)、マルコス・バグダティス(対ツォンガ)。
なんだか、思わずニヤリとしてしまうメンツだ。なんというのか、ベルダスコも入れて、「くせもの」ぞろいというか、いかにもシード勢をヒヤッとさせそうなチョイスやなあと。
なんにしても、勝ててよかった。次は「元苦手」のリシャール・ガスケ。
ガスケはきれいなストロークを打つから、ラリーからゲームメイクする錦織君的にはやりやすいだろう。
今年はガスケから2勝して、内容的にも押してたけど、プレー自体は双方ともに美しいというか、結果関係なく見ていて楽しい試合だった。
4回戦もそんな魅せる試合を見せてほしいもの。でもって、今度はできればササッと勝ってほしい。
こんなしんどい試合が続いたらまた、今度は日曜日だから「船越英一郎 京都の極み 京漬物」とかにチャンネル替えちゃうぞ!
週末、大阪の夜空に、そんな少々品のない叫びがこだましたのは、言うまでもなくテニスのフレンチ・オープン3回戦のせいである。
自他ともに認める優勝候補(なんだよな、マジで)であり、このクレーシーズンを充実しまくりの内容で戦う錦織圭をむかえうったのは、スペインのフェルナンド・ベルダスコ。
32歳のベテランで、世界ランキング50位台の選手とはいえ、玄人のテニスファンならそう簡単ではないと、いやむしろ「やっかいな相手だ」と心中おだやかでなかったのではあるまいか。
そう、なんといってもフェルナンドはテレビの実況でも何度も語られていたように、世界ランキング元7位の選手。
グランドスラムでも、過去には全豪オープンでベスト4に進出。
準決勝ではラファエル・ナダルと5時間越えのマラソンマッチを戦い、敗れはしたものの、ナダルはその後の決勝戦を棄権寸前まで追いこまれたという死闘だった。
そしてなにより、彼はいわゆる「クレーのスペシャリスト」。
スペイン出身ということで、土のコートはお手の物。ツアー通算7勝のうち5勝がクレーコートでゲットしたものだ。
粘り強く、強烈なフォアハンドでエースもとれる、まさにクレーを知り尽くしたプロ中のプロともいえる存在。相当に負かしにくい相手だ。
そんな懸念通り、錦織圭は苦戦を強いられた。第1セットこそ2ブレークで先取するも、フェルナンドの重いストロークをもてあまし気味な印象。
それは第2セット以降さらに顕著になってきて、マドリードやローマで見せてきたテンポの良いラリーやウィナーがあまり登場しない。
逆にフェルナンドは深いショットと一発のあるフォア、サウスポーから打ち分けるサービスと徐々にいいコースに決まりだし、相手のお株を奪うようなドロップショットも披露。
リードこそ奪っているものの、内容的にはやや押され気味なのだ。
特に第2セットは、よくぞ取っておいたもの。まだかろうじて主導権こそ渡していなかったものの、ちょっとしたズレがあったら、スコアは逆になっていてもおかしくなかった。
結果的にはここが勝負の分かれ目となった。第3、第4セットの竹内映二さんいうところの「サンドバッグ」状態を考えると、あそこで追いつかれていたら、ホントに3-1のスコアであっさり負けていてもおかしくなかった。
内容うんぬんよりも、ここでの2セットアップという「現ナマ」を得ていたことが大きかったのだ。
ファイナルセットの修正ぶりはさすがだったが、そこにたどり着くまでに2セットもかかったことをみれば、本当に「貯金」があって助かった。
危ない、危ない。
いやホント、負けるかと思ったもの。途中、見ていられなくて、ちょっとだけ『探偵!ナイトスクープ』にチャンネル替えてたもんなあ(おいおい)。
ダウンタウンの松ちゃんが出てたし。で、しばらくクールダウンしてから戻したら、ファイナルでワンブレークしてて、ようやっとまた見られるようになった。
そこからは危なげなかったけどさ。はあ、勝ててよかった。
まったくもって、これだからローラン・ギャロスは油断がならない。
今年の大会も、序盤からディフェンディング・チャンピオンのスタン・ワウリンカやローマ国際でジョコビッチを破って優勝したアンディー・マレー、昨年ベスト4のジョー・ウィルフリード・ツォンガが格下にフルセットまでねばられてバタバタしているが、この大会は実力があるだけでは勝ち上がれないタフさがある。
ところで、上記の面々を苦戦させたメンバーというのがなかなか面白い。
ラデク・ステパネク(対マレー)、ルカシュ・ロソル(対ワウリンカ)、マルコス・バグダティス(対ツォンガ)。
なんだか、思わずニヤリとしてしまうメンツだ。なんというのか、ベルダスコも入れて、「くせもの」ぞろいというか、いかにもシード勢をヒヤッとさせそうなチョイスやなあと。
なんにしても、勝ててよかった。次は「元苦手」のリシャール・ガスケ。
ガスケはきれいなストロークを打つから、ラリーからゲームメイクする錦織君的にはやりやすいだろう。
今年はガスケから2勝して、内容的にも押してたけど、プレー自体は双方ともに美しいというか、結果関係なく見ていて楽しい試合だった。
4回戦もそんな魅せる試合を見せてほしいもの。でもって、今度はできればササッと勝ってほしい。
こんなしんどい試合が続いたらまた、今度は日曜日だから「船越英一郎 京都の極み 京漬物」とかにチャンネル替えちゃうぞ!