マリファナ(大麻)と覚醒剤 副作用とか何が悪いの?

2016年03月29日 | ちょっとまじめな話
 「覚醒剤やなくて、マリファナにしといたらよかったのに」。

 というのが、清原和博容疑者逮捕の報を受けての第一印象であった。

 清原選手や、少し前ならASKAミュージシャンなど、ヒロポンで逮捕される人を見るたびに、いつも抱くがこの感想である。

 蓮舫議員ではないが、

 「なぜシャブなんですか? ハッパじゃダメなんですか?」

 というと、「いやいや、ガンジャもだめだっつーの!」と、つっこまれそうであるが、同じ「麻薬」としてくくられがちなこの2つは、決定的な相違というものが存在するといわれる。

 マリファナは「法律で禁止されてるからダメ」

 覚醒剤は「法律で禁止されているうえに、人間がこわれるからダメ」

 マリファナは中島らもさんのような「解放論者」が言うように、ドラッグとしては相当にゆるいもの。人によっては、酒や煙草よりも安全と主張することもある。

 たしかに酒は依存しすぎると、こわれるうえに死ぬが、マリファナでそういう話はあまり聞かない。

 強烈な禁断症状に悩まされたり、「副作用で錯乱して銃乱射」とかそういったものも、アルコールやハードドラッグの専売特許。

 というと、マジメな人の中にはムキになって

 「そんなことはない。マリファナにだって中毒性や副作用はあるよ!」

 と主張して、それはたぶん間違ってはないんだけど、覚醒剤やアルコールとはまた違う次元のものなのだ。

 マリファナがイメージほど危険でない証拠に、オランダのアムステルダムでは場所さえ守れば自由に楽しめるし、アメリカの一部の州などでは病気の治療に「医療大麻」を用いている。カナダもふくめ、基本的に北米は解禁傾向にある。

 よく凶悪な犯罪者が逮捕されたときに、「目が血走っていた」「わけのわからないことをわめいて暴れた」なんて情報のあと、「容疑者は大麻を保持し」という流れになることがある。

 これに司会者が「やっぱり」などとコメントすることもあるが、これは報道側の手抜きか勉強不足。

 大麻は基本的にはダウナー系で、吸いこむとゆるゆるになる。

 目が血走るどころか、むしろそういう暴力衝動を抑える作用があり、多少ハッピーになってテンションの上がることもないことはないけど、「マリファナを吸って暴れる」というのは、「冷蔵庫でモノを温める」みたいな矛盾があるわけだ。

 私もアムステルダムでキメキメになって、フワフワしてる人をいっぱい見たから、それはわかります。

 では、なぜにて法はマリファナを規制しているのかと言えば、

 「国民が働かなくなり、戦場にも行ってくれなくなるから」。

 国というのは特に帝国主義的大国(もしくはそれに従属するか、あこがれている国)にとって「労働力」と「軍事力」というのは、欠かせない戦力である。

 ところが、国民がマリファナを吸ってハッピーになると、

 「そんなしんどいこと、なんでせんならんねん」

 そう言って、ボイコットされてしまう。現に、ベトナム戦争に反対していたヒッピーたちはマリファナを吸って「ラブ&ピース」とやってた。

 そう、大麻を吸うと愛と平和を重んじる、ゆるい心持ちになれる。だから、支配する側はそれを嫌がる。もちろん勤労意欲は失せるから経済力も落ちる。

 端的に言えば「支配力」がなくなる。幸せにはなれるが、国力が弱くなるのだ。

 それを「堕落」ととらえるか「ハッピーでいいじゃん」ととらえるかが、大麻反対論者と賛成論者の分かれるところだろうか。

 一方、覚醒剤はダメ。こっちは、間違いなく人間がこわれるから。


 (続く→こちら



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