社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

世田谷線「宮の坂」~「松陰神社」方面まで遠出

2021-05-20 18:56:46 | まち歩き(東京)

2021年5月21日、晴れ。

この日は『代々木上原お昼さんぽ』ではなく、駒場の日本民藝館~井の頭線「駒場東大前」~「下北沢」~「梅ヶ丘」~「豪徳寺」、世田谷線「宮の坂」~「松陰神社」方面まで遠出してきた。

いろいろな発見があった。やはり、街を歩くのはおもしろいものだ。

この日のコースは下の地図の緑色のライン。事務所のある上原3丁目からスタート。



最初の目的地「日本民藝館」に向かう。

民藝館に向かう途中のマンションの生垣。ヒイラギの生垣もきれいだ。

東大先端科学技術センターと駒場公園の間に位置する住宅地。住所は目黒区駒場4丁目。
 
 

この辺りは「駒場・みどりの散歩道」になっている。

 東大と駒場公園の高木の樹木が住宅地の緑をより豊かにしている。閑静な高級住宅地である。

 


   
柳宗悦が創設した「日本民藝館」(本館と分館、分館は右側)。

 

 

今年のはじめに、原田マハの「リーチ先生」を読んでいたので民藝館には親近感がわく。
上原に会社が移転して20年以上になるがこの日初めて民藝館に入った。

まち歩きと関係ないが、原田マハの作品はこのあとに読んだ「楽園のカンヴァス」が特に面白い。

この日の展示は「日本民藝館改修記念 名品展Ⅰ(朝鮮陶磁・木喰仏・沖縄染織など)」だった。焼物は中国・朝鮮の陶磁、九州諸窯、瀬戸、丹波の焼物等が展示されていた。丹波の焼物はなかなかいい。

お目当てのひとつであった「バーナード・リーチ」の作品は7月6日から始まる「日本民藝館改修記念 名品展Ⅱ」で展示されるとのことだった。また来なくちゃ。
 
小さな受付とこの文字がいい。


入口の壁際にお地蔵様だか道祖神だかが無造作?に置かれていた。


この大きな水鉢もいい。大きな庭があればこんな水鉢を置いてみたい。


民藝館の展示物をひと通り見て、井の頭線の駒場東大駅へ。

駒場東大駅~下北沢~小田急線に乗り換え、梅ヶ丘駅で下車。北口に出て案内図を見る。羽根木公園は目と鼻の先である。
頭の中で羽根木公園は代田駅の方が近いと思っていたが梅ヶ丘駅の方が近いようだ。

この地図を見ると、代田駅から梅ヶ丘駅の南側一帯だけ、きちんと区画割がされているのがわかる。

昭和5年代田第二耕地整理組合設立(現代田1・3丁目、梅丘1丁目地内)施行面積39町歩≒39.3ha(世田谷区資料)

 梅ヶ丘駅北口はこんな感じです。

  

梅ヶ丘駅構内に掲示されていた建設会社の広告。最初映画の広告だと思ってしまった。


こんな広告もあった。駅長おすすめ情報「アタラシモキタ」。あまりピンとこないが???

梅ヶ丘駅南口の商店街をぶらぶら。お腹が空いていたのでどこかでお昼を食べることに。

確か梅ヶ丘には「美登利寿司」の本店があったような気がしてちょっと探してみたが見つからなかった。
近くに美味しいそうなラーメン屋さん「SHIBASAKITEI.RAMEN」があったので入ることに。

店内はとてもきれいだった。大きなスピーカーからjazzが流れていた。タマネギ醤油ラーメンを注文。
上品な味のラーメンであったが僕にはチョット味が濃かった。

「SHIBASAKITEI.RAMEN」

SHIBASAKITEI.RAMENを出たら隣にレストランと間違えそうな酒屋さん「リキュールランド NAKAMASU」があった。せっかくなのでここも入ってみる。

ワインが充実している感じ。ワインセラーに入ったら寒くてとても長く居られなかった。
ここのお店はオーガニックワインを多く扱っているようだ。

自然派ワインと書かれている白ワイン「ソアーベ・ボルゴレット2019(イタリア)」を購入。
土曜日の夕食時、飲みやすかったので一人で1本あけてしまった。また買いに来よう。

「リキュールランド NAKAMASU」

 

 
 
駅前に戻った。駅の敷地内になぜか地蔵尊があった。
ネットで調べたところ、この地蔵尊は戦後踏切事故が多く、その犠牲者の供養と交通安全を記念して昭和26年に建立されたとある。

ここから駅南の商店街を南下したところ、なんとすぐ右側に「美登利寿司」の総本店があるではないか。
こっちに移転していたようだ。
残念!!ネットで調べればよかった。

「美登利寿司」の総本店


 
商店街を歩いていると学生とよくすれ違った。
梅ヶ丘駅を利用する国士舘大学・高校の学生のようだ。

地元のお豆腐屋さん「小野田や豆腐店」を見つけた。お店を覗いたら豆乳を売っていたので早速購入。120円。コクがあって美味しい。ちょっと冷えすぎだが。お豆腐屋さんの豆乳はどこも旨い。


 
やはり、梅ヶ丘の商店街もほかの商店街と同じで整体院が多い。
最近は、どの商店街も店舗があくと「整体・接骨院系」、「クリーニング屋」、「ドラッグストア」、「薬局(処方箋専門)」、「美容室」、「ラーメン屋」等が入る。

住宅地だとコインランドリーの出店が多い。少しこじゃれた設えになっている。
コンビニは飽和状態なので商店街での新規出店はまずない。美容室の新規出店も少なくなってきた。

 
懐かしいお店があった。学生時代大変お世話になった洋食のチェーン店「キッチン南海」。高円寺のキッチン南海はずいぶん通ったな~。


そして、「うなぎの大和田」。
最近、うなぎの大和田を見かける機会が多い。
息子の住んでいる大岡山商店街、ランニングコースにある善福寺の郵便局近く、もう一店舗ぐらいほかでも見かけた気がする。
有名なうなぎ屋さんの暖簾分け?チョット気になる。


 
小田急線に再び乗車し隣駅の豪徳寺駅に向かう。
梅ヶ丘駅の屋根のフレームの色はピンク(たぶん梅だから)。豪徳寺は黄色だがなんで黄色なんだ?

 
 
豪徳寺駅下車。改札を出ると招き猫の石像があった。

 
 
豪徳寺駅から世田谷線沿いの商店街を歩き豪徳寺に向かう。

途中の商店街。

「豪徳寺市場」という看板が目についた。
シャッターが閉まっていて何のお店かわからないがたぶん飲食店が入っているのだろう。

 

 このあたりは「パルケ」(トップ・グループの食品スーパー)が多い。

 

こちらの建物の方が雰囲気的には「豪徳寺市場」という感じがする。
戦後にできた昔ながらのマーケット。昔は賑わっていたんだろうな~。

 

銭湯「鶴の湯」を発見。3時ぐらいだがオジサンたちが続々と?やってくる。

 

染物屋さんをリノベーションしたカフェスタンド。最近、第3次だか4次のコーヒーブームで民家をリノベーションしたカフェスタンドがとにかく多い。味もピンキリだ。

またまた渋い昭和の香りのするお店を発見、店名は「ゆたかや」。サンダル、洋傘、履物、雨衣、作業着、足袋各種。

やきいも専門店まであった。このお店の名前は「やきいも専門店 ふじ」。

 

商店街が終わったところで世田谷線の線路が見えた。


線路の反対側の角にも民家をリノベーションしたカフェ(=梟焙煎研究所)があった。
チョット疲れたのでここで小休憩。ちなみに梟=フクロウ。
エスプレッソを注文。500円。ほんとにちょっとしか入っていなくてビックリ!!
が、味は今まで飲んだエスプレッソの中で一番かもしれない。

梟焙煎研究所

  

これがチョットしか入っていなかったエスプレッソ。「4口で飲んでください」と言われた。さらに飲み終わったらミルクがでてきて「このカップに注いで飲んでください」と。このお店ではエスプレッソではなく「ドロップショット」と呼ぶ。


 
休憩後「豪徳寺」に向かう。目の前に世田谷区立厚生会館という立派な建物があった。

   

豪徳寺の北側は墓地になっていた。完全に遠回りしてしまった。逆側から廻れば正門はすぐだったのに。

やっと正門についたのはいいが、なんと豪徳寺は緊急事態宣言で閉鎖していた。

 

豪徳寺の参道は立派な松並木だった。

「桜田門外の変」で殺された井伊直弼の墓は豪徳寺にあった。

まあ、この松並木を見られただけでも来たかいがあった。井伊直弼の墓があることも知ったし。

 

  

次の目的地は「松陰神社」。

豪徳寺から世田谷線の「宮の坂駅」に向かう途中に『男のための茶の湯「想庵」』の看板が目を引いた。

 
 
「宮の坂駅」に到着。

宮の坂駅とその近くの軌道はヨーロッパのように緑化されていた。緑化は計画的なものかどうかわからない。

この植物は「スギナ」というらしい。

 

世田谷線の車内には「LUUP」のシェアサイクルと電動キックボードの広告があった。
代々木上原にはLUUPのステーションがいくつかあるが広告を見たのははじめて。

世田谷線の各駅には沿線案内マップがある。


 
松陰神社駅と松陰神社通り商店街。

ここの商店街は小ぎれいにリノベーションされた店舗がたくさんある。

既存の商店といいバランスで存在し、歩いている人も程よい密度で、なんか落ち着く商店街である。

この商店街はリノベーションでうまく代変わりしている好事例、成功事例かもしれない。

いずれにせよ、いい商店街だ。住みたい街でもある。

 

 

 

 

 

こういう町中華は入りたいところ。町中華って最近ちょっとブームになっているようだ。

ここに小さなカフェがあったかと思ったらその先にもあった。とにかくこの近辺、小さなカフェが多い。

競合しないのかな?

 

昔ながらの薬屋さん。今どき「リポビタンD」のノボリも珍しい。

 

コンクリートの洗い出し風の路面の仕上げは最近見ない。洗い出し仕上げ、これ好きなんだけど。そして、道のセンターに排水溝が配置されている。これだと人が歩く両サイドに水たまりができなくていい。

この昔ながらのマーケット(=共悦マーケット)もリノベーションが進められ、新しいお店が入っている。

 

共悦マーケットの横にあったスナックのオシャレな看板。


 
線路の反対側にあったこの建物もリノベーションされたものらしい。あとでわかったのだが。名称は「松陰PLAT」。

今回の目的地の一つ松陰神社 

 

松下村塾。なんでここに松下村塾がと思ったら模造だった。詳細は解説を読んでください。

 

松陰神社通り商店街をぶらぶらした後、隣駅の「世田谷」まで歩いた。駅へのアクセスが線路わきの小道というのもいい。これぞヒューマンスケールのまちづくり。

今風に言うと、松陰神社通り商店街とその周辺は「ウォーカブルな街」である。

 

以上、駒場の民芸館~井の頭線「駒場東大前」~「下北沢」~「梅ヶ丘」~「豪徳寺」、世田谷線「宮の坂」~「松陰神社」方面、途中下車の旅でした。

代々木上原に戻りました。

夕暮れ時のネオン管、なんか惹かれる。今は「BEER」のネオンが寂しい。

2021年5月は緊急事態宣言が出されアルコールがお店で飲めないのです。

コメント
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