ここのところ、URの多摩平団地の再生事業の記事をよく目にする。
多摩平団地は昭和30年代に日本住宅公団が建設した団地で、
再生事業というのは、団地の一部を、民間事業者がURの団地を改修・再生して活用する(民間からアイデアを募集)というプロジェクトである。
対象となるブロックを3区画に分けて、3社に賃貸し、3社がそれぞれの計画に基づき改修する。
そして3社は改修費用を負担し、入居者から賃料を得る仕組みらしい。
とにかく、50年近く経つ建物を壊さず、リノベーションし、そこに新しい魅力を付加していくというのがいい。
それによって、団地の歴史や地域性が引き継がれていく。
その土地の文脈がきれないというか、重層性が生まれる。
スクラップアンドビルドでは、文脈や重層性は生まれない。
また、この団地再生では、
家庭菜園付き住宅(専門家の指導助言もある)、高齢者専用住宅、さらにはシェアハウスもあるなど、
ソフト面も充実している。
ここも見に行かなくては。
<ボロ市通り><さいたま市盆栽町>、そして<日野市の多摩平の森>
この視察は、1日がかりになりそうだ。
ちなみに、あらためて多摩平団地をネットで検索してみたら、以前、仕事で大変お世話になった津端修一先生が計画された団地であることが分かった。
津端先生はお元気にしているだろうか。
高蔵寺NTにある津端先生のご自宅に伺ったことがあるが、この家はいい家だったなー。
庭もいい建物もいい。
建物は、津端先生が勤務していたレイモンド事務所の夏の家と同じものを建てたとお話しされていた。
奥さんの料理も、本当においしかった。
(資料:日経新聞6/28朝刊、新建築8月号、NIKKEI MAGAZINE)