東京都町田市野津田町の暖沢地域にある町田市立の都市公園で「新東京百景」、「日本の歴史公園100選」に選定、「東京都指定名勝」に指定されている「薬師池公園」はある。1976年(昭和51)開園、141,654㎡という広大な面積。園の中央部にある「薬師池」の池面には春の樹木が写り込み鳥が泳いでいる。当園には江戸時代の古民家「旧荻野家住宅」が移築されている。旧荻野家住宅は江戸末期、町田市三輪町に医院として建てられた荻野衛門の住宅で、昭和49年(1974年)に薬師池公園内に移築復原された。東京都指定有形文化財に指定されている。建物は茅葺、入母屋造の建坪145.53㎡を測り、4つの部屋と2つの土間という間取りである。6畳間にある薬棚は調剤室として使用され、隣の9畳間が診察室と推定され、手前の2間 続きの部屋が住居部分であったようである。今は貴重な茅葺き屋根、定期的な葺き替え補修が避けられないとのこと。(1603)
台東区浅草に都内最古の聖観音宗総本山寺院で「浅草観音」、「浅草の観音様」と呼ばれる「金龍山浅草寺」はある。創建は推古天皇36年(628)、本尊は秘仏の「聖観音菩薩」である。浅草と言えばまず都内で唯一の「坂東三十三観音霊場13番札所」ここ「浅草寺」であり、「浅草文化観光センター」、昨年オープンした新名所のビル丸ごと物産館の「まるごとにっぽん」、そして吾妻橋を渡って「東京スカイツリー」といつ来ても大勢の人で賑わいを見せている。桜シーズンも終わったがまだその名残りは微かに残っている。表参道入口「雷門」を潜り参拝者、観光客でごった返す「仲見世」を抜けると、広大な境内の敷地に建ち並ぶ朱色鮮やかな「宝蔵門」そして正面の「本堂」、本堂左手に本尊8体を安置する「影向堂」、「五重塔」、右手に「二天門」とその境内伽藍の荘厳さ、豪華絢爛さにはいつも目が釘付けとなる。観音様の慈悲心、そしてその精神を宿し肖らねばとしばし向き合うことに。(1604)