思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Hardy Palakona Marvel 7'6'' H/J (1968年7月製)

2018-01-13 14:42:15 | Hardy Palakona

チュニスのHardy Marvelがもう一本増えました。上の写真の一番下の竿、製造番号H/J、1968年7月製のMarvel 7'6''です。

左から、E49054(1938年製)、E87715(1953年製)、E/S(1967年5月製)、H/J(1968年7月製)。

上から下に段々新しくなります。

左から右に段々古くなります。

1953年、1967年、1968年製造の竿のリングの位置はほぼ一緒です。

1938年、1953年、1967年、1968年の竿のトップのリングの位置はほぼ一緒です。

これら4本の竿のアクションはほぼ同じ。胴調子で、カーボンの短竿の様にピュンピュン振り回すような釣りは出来ませんが、この竿をゆったりと振ってドライフライを投げる釣りはそれは楽しいものです。また、大物がかかっても張りを残しながら胴まで大きく曲がり大物を弱らせる竿で、自信を持ってやり取りの出来る竿であります。
但し、7'6''という短竿でかつ胴にかなりストレスがかかるアクションなので、多分ミドルセクションはそうしたストレスに耐えられるような設計になっているものと思います。1938年製、1953年製とも、ミドルセクションは多少重めになっているように感じますし、バーニッシュもトップ、ボトムとは違うように思えます。

さて、上は1968年製の竿のインスクリプションです。#4となっていて、AFTM 4番のラインを指定しております。

一番下にはH/Jと手書きで描かれ、1968年7月(H=7月、J=1968年)に製造された事を示しております。

こちらは、1967年5月(E=5月、S=1967年)製の竿のインスクリプション。ラインは# 4/5を指定しており、そこから1968年製の竿より強めのアクションかと思ってしまうかも知れませんが、両方を振ってみると全然そんな事はありません。両方の竿とも、プラスチックラインでしたらAFTM 4番、或は3番のライン、シルクラインでしたら、4番〜5番が一番楽しめそうな感じがします。
因に、1967年製、1968年製の竿の間にトップ、ミドル、ボトム夫々のセクションの互換性があるかと思ってチェックしましたが、1968年製の竿のフェルールは1967年製のそれらより口径が大きく、合いませんでした。また、1953年製の竿のフェルールは1967年製のものより口径が小さく、更に1938年製の竿のフェルールは1953年製のものより更に口径が小さい事が判りました。年代が下がる毎に口径の大きなフェルールを使っているという事になります。

一番下にE/Sと描かれております。

これは、1953年製の竿のインスクリプション。

上は1938年製のインスクリプション。

さて、何故またMarvelが増えたのか?ですが、北米の某オークションの案内がある日メールで来まして、落札出来ないだろうと思いつつ安めのビットをしたところ落札してしまったというのが理由。更に、新品のPezon et Michel Parabolic Ritz 8'2(1975年製)も落札してしまい、ビックリしてしまいました。日本の実家に送ってもらい年末年始の一時帰国時にスーツケースに入るMarvelのみを持ち帰ったものです。英国では中々Marvelは出物が無く、また、出ても高いのですが、北米では英国よりも出物が多く、そのため価格も安めです。Marvelを探している方は北米のオークション等をチェックしてみては如何でしょうか。


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