のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

2年生の読解について(取り急ぎ)

2008-10-26 00:29:25 | 小学校国語
コメントのお返事がまだなんですが、忘れないうちに書きとめておきたい事がありまして
・・・。

「国語」の読解の教え方についてです。

今、勤務先の2年生が「さけが大きくなるまで」
という単元をやっています。
例によってスーパー先生と他の先生との授業を
見比べるような形になって、
「あぁ。そうすればよかったんだ。」
っ思える方法を教えてもらえました。

「さけがおおきくなるまで」
という単元は「説明文」です。

「説明文」
というのは、大概が
「問いかけ」の文で始まり、
その「問いかけ」に答えていく形で展開されていくのだそうです。
(これは、のんびり娘の中学校の国語の先生もそう教えてました)
ですので、
最初の「問いかけ」=テーマ
に対する「答え」がつかめるというのが
学習のポイントになるわけですね。

スーパー先生の授業では、これがとってもはっきりしています。
毎授業の最初の方で、
「さけはどこでどんな風に大きくなるんだろう(これがこの単元の問いかけです)。
この前の授業で卵をうむところまでやったよね(と振り返りをする)。
今日はその次の段落だよ。さけはどんな風に大きくなるのかなぁ?」
という感じで、必ず子供達に学習の目的を伝えているんですよね。
あまりに自然な形なので、スーパー先生の授業だけを見ていたらわからないんですけど、
他の先生たちの授業の中で、迷子になっていく子どもをフォローしていると、
そのあたりがとても良くわかるんです。

注目すべきポイントを伝えているから、
同じ様に「音読」をしても、「気付き」が生まれやすいんです。
「何となく」声をだす「音読」ではなくて、子ども達が何かを見つけてやろうと
主体的になっている音読だから、その後の先生からの問いかけに
気持ち良く手があがるんですね。

実はこの「問いかけの文」って、気付きもしないで素通りしちゃう子って多いんですよ。
もちろん、のんびり娘もそうでしたわね。
でも、スーパー先生のように、
「説明文」の時には、必ずこの「問いかけの文」を意識するように教えていかれると
(単元に入った最初に説明だけして終わりっていうんじゃダメですけど、毎時間子ども達がその文を意識するように仕向けてますから)、「~でしょう。」とか「~でしょうか。」といった語尾に子ども達も注意を向けるようになってくるんですよね。

これ、低学年のうちから入れてあげたらホント楽だと思います。


それから、スーパー先生と他の先生との違いですけど、
よく絵をかかれます。

国語の教科書には、子ども達の語彙(ボキャブラリー)を豊かな物にしていくために
子ども達がまだ知らないかも知れない言葉も出てきます。
特に説明文は、自然科学ほか、その授業を通して始めて知るといった内容が多いです。

今回の単元では、「川上」と「川口」という言葉が出ていました。
「川上」は大人の方ならご存知でしょうが、子ども達にはまだ難しい言葉です。
「川口(川の水と海の水が混じるところ)」は大人でもあまり聞かない言葉だと思います。

スーパー先生以外のお二人の先生は、口頭で(教科書にも言葉で説明は載っています)説明されました。
スーパー先生は、黒板にチョークで山を書き、そこから流れる川を河口に行くにしたがって広く蛇行させて描き、そうして海につなげて描かれました。
「川の上の方、山の方だねぇ。こっちが川の上だから「かわ」「うえ」ってかいて(絵に書き込みます)川上(かわかみ)っていうんだね。」
「じゃぁ、川の下のほうは・・・「かわ」「した」って書いて(書き込みます)川下(かわしも)って読むんだよ。」
「じゃぁ、さっきでてきた「かわぐち」ってどこだろう?教科書の下に説明があるよ。読んでみようか(全員で音読)。そうだね、川が海になるこのあたり(書き込みます)が「川口」なんだね。」

フォローにまわってると良くわかるんですけど、子ども達の頭の中で
こうして川から海への流れや繋がりがイメージできていないことって多いです。
こうして絵にしてもらうと、全員がその繋がりをイメージできるんですね。

そして、そのまま、その絵を使って、
皆が音読した文章をたどっていくことで、文章に書かれている事が格段にわかりやすくなるんです。

さけは時期ごとに居場所をかえる魚です。
文章の中には、そうした位置の変化と、時間の変化と、さけの成長の度合いの変化と、更に夫々の時点での暮らし方の変化が書かれています。

でもね、一部の子ども達を除いて、その4つの変化を一度に読み取るのは難しいんです。
「何をしたか」といった行動面での変化はつかみやすいのですが、その周囲に書かれている他の3つの変化は頭に残らなかったり、残ったとしても他の要素とつながっていなかったりするんですね。


大人のさけが海から川へ上がってくる事。

途中3メートルもある滝(これも1メートル物差しなどを使って教室の天井くらいから落ちてくる滝だとイメージさせてます)を流れに逆らって乗り越え、川上へ川上へ登ってゆく事。

水の綺麗な川上で卵をうむ事。

卵からかえったさけの赤ちゃんは川を下り、少しずつ大きくなって、川口までたどり着き、川の水と海の水が混じったその場所で1ヶ月ほど過ごす事。

体がしっかりしてくるといよいよ海での生活が始まる事。


そういう内容を、絵を使って説明されるのと、言葉だけで聞くのとでは
全然違うんですよね。
そして、段落ごとに丁寧に読み取っていく時にも、この絵をベースにして、
今さけはどこにいてどんな事をしているのかということを毎回確認していくわけです。


忘れないうちになるべく細かくスーパー先生のやり方を書きとめておきたかったので、まとまりのないわかりにくい文になってしまってすみません。

家庭で使えるポイントとしては、
説明文は「問いかけの文」に注意が向くように仕向ける。
(「注意しなさい!」ではダメで、自然とそこに注意が向くまでさり気無く繰り返す)
言葉の説明には絵や実物を使って見る。
文章全体の読み取りにも、使えるならば絵などを使って見る。
(これも、取りいれるなら繰り返し繰り返しして、自分でも絵を描いたり挿絵などを使って文章読解の助けにできるようになるまで繰り返す)

といったところでしょうか。
のんびり娘の中学校の先生が言ってました。
「国語っていうのは、言葉や内容は確かにどんどん難しくなるかもしれませんが、
やることって実はそう変わりないんですよ。だからね、繰り返し繰り返しやっていけば今できなくても高校でできるようになったりするんですよ。」









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4 コメント

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素晴らしい~ (しずく)
2008-10-28 14:18:04
スーパー先生もですが、seiさんの解説もです!
パチパチパチ・・
そうなんですね~
何か眼からウロコという感じで、どうしてそういう事に気づかなかったんだろうというか。

読解、読解、読解~
って本当に悩みの種なのですが、ほんの僅かずつでも良いから、理解ができるよう親子で諦めずに頑張りたいです。
ありがとうございました。
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すごい (かなっぺ)
2008-10-29 20:29:57
seiさん、お久しぶりです。
いつも読み逃げしていました。すみません。

とってもわかりやすいです。
百聞は一見にしかずってまさしくこの事ですね。
お兄ちゃんも読解問題苦手なんですよね~
スーパー先生に教えてもらっていたら少しは変わったかな?
問いかけ文に注意を向けられるように~私も頑張っていきたいと思います。
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しずくさん。ごめんなさい。 (sei)
2009-01-08 22:12:33
長い間お返事せずに、本当にすみませんでした。それから、温かいコメント、ありがとうございました。

国語って、どう教えたらいいかなかなか難しい科目だと思うんです。算数のようなルールやパターンがうまく使えないような気がして、私ものんびり娘を教えるのに四苦八苦してたんですけど、中学の国語の先生やスーパー先生のやり方を見ていて、「国語にもパターンはある」という事がだんだんわかってきました。

とくに「説明文」は、パターン化ができるんですね。
「問いかけ」があって、それに対する「答え」がある。
小学校2年でやっている事も、中学高校でやっている事もあまり変わりないんだと気がつくと、「今できなくてもいいじゃないか。繰り返し刷り込めばいいじゃないか。」ってそんな風に思えますよね。

あと、せっかく勉強するなら、少しでも多くの「語彙」が身についてくれるほうがありがたいですから、「耳だけの説明」にしてしまわないで、絵を使ったり、実物を見せたりするのっていいと思うんですね。

我が家の場合は、内容が難しくなっってきたと思った高学年ぐらいから、自然と読解の時に絵を描くようになったんですけど、のんびり娘の今のボキャブラリーの欠落具合をみると、そういう事を低学年からやってあげれば良かったなぁと感じます。
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かなっぺさん。ごめんなさい。 (sei)
2009-01-08 22:21:50
2ヶ月以上も間を空けてしまって、本当にごめんなさい。
読み逃げは私もです。とくに姫様の微笑ましいエピソード(パジャマの話)には、PCのこちらでニマニマしちゃいました。

スーパー先生のクラスにも色んな特徴を持ったお子さんがいるんですけど、こういう授業をされるせいか、どのお子さんも国語好きなんですよね。
楽しそうに音読をして、楽しそうにワークシートにびっしりと字を埋めてます。

私も時々思うんですよ。
のんびり娘がこのスーパー先生の下で数年過せたらどうだったかなぁって。

学校選択性ではなくて、教師選択性なる制度ができたら、私は迷わず娘を(といっても小学校なのでしたの娘しか対象になりませんが・・)この先生の元にやるだろうなって思います。



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