のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

2年生の読解について(取り急ぎ)

2008-10-26 00:29:25 | 小学校国語
コメントのお返事がまだなんですが、忘れないうちに書きとめておきたい事がありまして
・・・。

「国語」の読解の教え方についてです。

今、勤務先の2年生が「さけが大きくなるまで」
という単元をやっています。
例によってスーパー先生と他の先生との授業を
見比べるような形になって、
「あぁ。そうすればよかったんだ。」
っ思える方法を教えてもらえました。

「さけがおおきくなるまで」
という単元は「説明文」です。

「説明文」
というのは、大概が
「問いかけ」の文で始まり、
その「問いかけ」に答えていく形で展開されていくのだそうです。
(これは、のんびり娘の中学校の国語の先生もそう教えてました)
ですので、
最初の「問いかけ」=テーマ
に対する「答え」がつかめるというのが
学習のポイントになるわけですね。

スーパー先生の授業では、これがとってもはっきりしています。
毎授業の最初の方で、
「さけはどこでどんな風に大きくなるんだろう(これがこの単元の問いかけです)。
この前の授業で卵をうむところまでやったよね(と振り返りをする)。
今日はその次の段落だよ。さけはどんな風に大きくなるのかなぁ?」
という感じで、必ず子供達に学習の目的を伝えているんですよね。
あまりに自然な形なので、スーパー先生の授業だけを見ていたらわからないんですけど、
他の先生たちの授業の中で、迷子になっていく子どもをフォローしていると、
そのあたりがとても良くわかるんです。

注目すべきポイントを伝えているから、
同じ様に「音読」をしても、「気付き」が生まれやすいんです。
「何となく」声をだす「音読」ではなくて、子ども達が何かを見つけてやろうと
主体的になっている音読だから、その後の先生からの問いかけに
気持ち良く手があがるんですね。

実はこの「問いかけの文」って、気付きもしないで素通りしちゃう子って多いんですよ。
もちろん、のんびり娘もそうでしたわね。
でも、スーパー先生のように、
「説明文」の時には、必ずこの「問いかけの文」を意識するように教えていかれると
(単元に入った最初に説明だけして終わりっていうんじゃダメですけど、毎時間子ども達がその文を意識するように仕向けてますから)、「~でしょう。」とか「~でしょうか。」といった語尾に子ども達も注意を向けるようになってくるんですよね。

これ、低学年のうちから入れてあげたらホント楽だと思います。


それから、スーパー先生と他の先生との違いですけど、
よく絵をかかれます。

国語の教科書には、子ども達の語彙(ボキャブラリー)を豊かな物にしていくために
子ども達がまだ知らないかも知れない言葉も出てきます。
特に説明文は、自然科学ほか、その授業を通して始めて知るといった内容が多いです。

今回の単元では、「川上」と「川口」という言葉が出ていました。
「川上」は大人の方ならご存知でしょうが、子ども達にはまだ難しい言葉です。
「川口(川の水と海の水が混じるところ)」は大人でもあまり聞かない言葉だと思います。

スーパー先生以外のお二人の先生は、口頭で(教科書にも言葉で説明は載っています)説明されました。
スーパー先生は、黒板にチョークで山を書き、そこから流れる川を河口に行くにしたがって広く蛇行させて描き、そうして海につなげて描かれました。
「川の上の方、山の方だねぇ。こっちが川の上だから「かわ」「うえ」ってかいて(絵に書き込みます)川上(かわかみ)っていうんだね。」
「じゃぁ、川の下のほうは・・・「かわ」「した」って書いて(書き込みます)川下(かわしも)って読むんだよ。」
「じゃぁ、さっきでてきた「かわぐち」ってどこだろう?教科書の下に説明があるよ。読んでみようか(全員で音読)。そうだね、川が海になるこのあたり(書き込みます)が「川口」なんだね。」

フォローにまわってると良くわかるんですけど、子ども達の頭の中で
こうして川から海への流れや繋がりがイメージできていないことって多いです。
こうして絵にしてもらうと、全員がその繋がりをイメージできるんですね。

そして、そのまま、その絵を使って、
皆が音読した文章をたどっていくことで、文章に書かれている事が格段にわかりやすくなるんです。

さけは時期ごとに居場所をかえる魚です。
文章の中には、そうした位置の変化と、時間の変化と、さけの成長の度合いの変化と、更に夫々の時点での暮らし方の変化が書かれています。

でもね、一部の子ども達を除いて、その4つの変化を一度に読み取るのは難しいんです。
「何をしたか」といった行動面での変化はつかみやすいのですが、その周囲に書かれている他の3つの変化は頭に残らなかったり、残ったとしても他の要素とつながっていなかったりするんですね。


大人のさけが海から川へ上がってくる事。

途中3メートルもある滝(これも1メートル物差しなどを使って教室の天井くらいから落ちてくる滝だとイメージさせてます)を流れに逆らって乗り越え、川上へ川上へ登ってゆく事。

水の綺麗な川上で卵をうむ事。

卵からかえったさけの赤ちゃんは川を下り、少しずつ大きくなって、川口までたどり着き、川の水と海の水が混じったその場所で1ヶ月ほど過ごす事。

体がしっかりしてくるといよいよ海での生活が始まる事。


そういう内容を、絵を使って説明されるのと、言葉だけで聞くのとでは
全然違うんですよね。
そして、段落ごとに丁寧に読み取っていく時にも、この絵をベースにして、
今さけはどこにいてどんな事をしているのかということを毎回確認していくわけです。


忘れないうちになるべく細かくスーパー先生のやり方を書きとめておきたかったので、まとまりのないわかりにくい文になってしまってすみません。

家庭で使えるポイントとしては、
説明文は「問いかけの文」に注意が向くように仕向ける。
(「注意しなさい!」ではダメで、自然とそこに注意が向くまでさり気無く繰り返す)
言葉の説明には絵や実物を使って見る。
文章全体の読み取りにも、使えるならば絵などを使って見る。
(これも、取りいれるなら繰り返し繰り返しして、自分でも絵を描いたり挿絵などを使って文章読解の助けにできるようになるまで繰り返す)

といったところでしょうか。
のんびり娘の中学校の先生が言ってました。
「国語っていうのは、言葉や内容は確かにどんどん難しくなるかもしれませんが、
やることって実はそう変わりないんですよ。だからね、繰り返し繰り返しやっていけば今できなくても高校でできるようになったりするんですよ。」









菓子折りもって・・・。

2008-10-23 00:08:23 | 先生方に②参考になれば
夫の転勤(単身赴任決定!)、義父の大腸がん発覚(がんセンターに転院させました)で、連日長距離を運転しながら3つの家庭と仕事場を走り回っていたのですが、
ようやく義父のほうの心配がなくなって、ホット一息つくはずだった昨日の仕事後、
妹ちゃんの担任の先生から電話がありました。

学校からの電話って、
「何があった???」
と不安になりますよね。
(怪我したか。熱でたか。)
と、ハラハラしながらお話を伺うと、
なんと、怪我をしたんじゃなく怪我をさせたらしい・・・。

発端はたわいもない場所取り。
お互いに譲らず、言葉が次第にきつくなって
そうしてうちの子が最初にパンチをだしたのだと・・・。
相手のお子さんもやられてだまって引き下がるようなこではなく
1年上の4年生の子達が引き止める中で取っ組み合いのけんかに・・・。
妹ちゃんもお腹を殴られたらしいけれど、
相手のお子さんは妹ちゃんにほっぺをかなり強くつねられ
2時間冷やし続けても、なお腫れがひかないので
昼休みを利用して近所の病院にいった・・・と。

「すぐに学校に伺います。」
と車に乗り、近所で一番評判のいいケーキ屋さんで
ロールケーキを2本。
「菓子折りもって謝りにいく」
なんていう経験を、女の子の母である私は想定していなかったわけで、
どう行動するのがいいのか、どう感じるべきなのか、それも定まらなくて・・。

機能的には問題なさそうだということ、
傷ではないということは確認しましたけれど、
女の子の顔です。
相手のお子さんの具合は気になるし、
妹ちゃんにどういう態度で接するべきかも
いつものようにスパッと浮かばないし、、、。
つねっただけで2時間も跡が消えないなんて
どれだけひどい力をかけたのか、
それはどれほど痛いものなのか、
どう本人にわからせたらいいのか・・・
運転しながら、自分の左手を右手で思いっきりつねってみました。
跡が残るほど目一杯力を入れてねじると
息が止まるほど痛いという事もわかりました。

週末には妹ちゃんの9回目の誕生日がありますが、
相手の女の子の傷がいえなければ
傷つけた側がお祝いなんてできない。
そんな事を思ったり、
お友だちに怪我をさせた乱暴者の女の子は
これから一体クラスで、学校内でどんな風に扱われるのか、
明日学校に行けるのだろうか、行くべきだろうか。
と考えたり、


そうして、学校につくとクラスは帰りの準備中で、
私を見つけた先生がすぐに寄ってきてくださいました。
病院から帰ってきた女の子の顔は昼よりもずいぶん良くなっていたそうで、
「腫れ」はなく、ただ、右側の耳の後から首にかけて
赤くなっている部分がなん筋か。

その少し前、目ざとく私を見つけてよってきて、
「わたし、悪いことしちゃったの。」
と言いながらも
「お腹グーで殴られた時、10秒くらい息が止まるほど痛かったんだよ。」
という妹ちゃんに、
「ママね、アザができるほどつねるってどんなに痛いのか試してきたの。」
と後のいくつも残った右の腕をみせ、
「自分でやったから、手加減しちゃったかもしれないけど、
それでもね、やっぱり息が止まるほど痛かったよ。」
というと、それ以上は何も言わなくて、しばらく私の腕を見てました。

で、先生が上手に二人を向かい合わせてくれた時、
妹ちゃんの口からは気持ちのこもった「ごめんなさい」が、
目からは涙が出てきました。
「でも、痛かったんだもんね。そう簡単には許してあげられないよね。」
と、私がその女の子に言うと、
先生がちょっとおどけて、
「でもね、あれっ、○○ちゃんのほっぺにもほら、なにかあるなぁ・・・
これは誰がやったのかなぁ???」
と笑顔で問い掛けると、
相手のお子さんも「えへっ」
という顔をして、
「ごめんなさい。」
それで子供同士の間は、何だかホンワリとなりました。

更に、先生は帰りの会の終わりに、

「今ねぇ、すごくいい事があったんだよ。○○ちゃんが涙を浮かべて
本気で謝ったんだよ。
それを、△ちゃんも許してあげたんだよ。
△チャンは、手を出されたから、やっぱり手をだしちゃったけど、
そりゃぁそうだよね、叩かれたらたたき返しちゃうよね、
それで○○ちゃんの顔にも傷ができちゃったんだけど、
それを、やっぱりちゃんと謝ったんだよ。」
「さっきも皆に話したけど、手を出すのはいけないよね。
絶対ダメだよね。
だけど、失敗は先生にも皆にもあるよね。
先生だって、やったらいけない事をうっかりやっちゃうこともあるんだ。
そういう時、悪かったって思って、心から謝れるって大事だよね。
許してくれたら嬉しいよね。
先生、だからすごく素敵だと思った。」

「乱暴者」「危ない子」・・・・
そういうレッテルが貼られたらどんな対応ができるだろう・・
そんな気持ちを抱えて学校に向かった私の不安は、
先生のこの言葉で救われました。


帰りの会が終わって、担任の先生と、病院に付き添っていかれた補助の先生と、
私と妹ちゃんとで、△チャンをすぐ近くにあるお父さんの会社まで送っていきました。
ビルの3階の事務所でお詫びをした妹ちゃんに、お父さんは
「けんかだから、もういいですよ。でもこれからは喧嘩しないで仲良く遊んでね。」
といってくださり、ご自分のお子さんである△ちゃんにも
「あなたもね、これからは喧嘩しないで遊んでね。」
と、許してくださいました。

狭い階段を1階まで下りきった時、担任の先生がぎゅっと妹ちゃんを抱きしめて、
「○○、よく頑張ったね。辛かったのにしっかり謝れたね。偉かったよ。」
と・・。
それからしゃがんで妹ちゃんの両手をご自分の手の中に包み込み、
「でも、先生は○○が、頭を下げるところを見るのが辛かったよ。
○○は、下を向いて生きるような子じゃあない。
貴方は真っ直ぐ前を向いて真っ直ぐ歩く子だ。
上を向いて笑っているのが似合う子だよ。
だから、もう2度とこの手で人を殴ったらいけないよ。
もう絶対に、この手をそんな風に使わないでね。」
涙をいっぱいに浮かべた目で妹ちゃんを見つめて言ってくださいました。

この子はもう大丈夫だ。
こういう方に出会って、見守られて、認められて、
こういう対応をしてもらった事は、
心の奥底で大切なプライドに育ち、
きっと、妹ちゃんの一生を支えるだろうって、
そんな風に思えました。


3年生にもなって「取っ組み合い」をやらかすような娘です。
我が家での呼び名は「ボンズ!!!」です。すぐに企画外に踏み出すやつです。
でも、そこも含めて、妹ちゃんの事を認め、その面白さを高く評価し
愛して見守ってくれる
そんな人に人生のこんなに早い段階で
出会えた妹ちゃんは
まったく、運のいいやつです。



これが昨日の「菓子折りもって・・」の顛末。
夕べ、自分がビーズで作ったストラップを
「△チャンにあげるの」
と、手紙を書いていた妹ちゃん。
きょう学校で渡して、中休みは昨日と同じ
二人で一輪車競争を楽しんだそうです。
(そもそもそれが騒動の発端なのに・・)

「今日も、昨日みたいになりそうだったけど、
気をつけて、私がならないようにしたんだよ。」
と報告してくれた妹ちゃん。
1日たって、△チャンの内出血もだいぶ収まっていたそうで、
ホット安心する鬼母なのでありました。

まだまだ・・・

2008-10-19 23:01:38 | 娘の事・謎
時間にまにあわせるという感覚。
これが、まだまだな部分。

今日は用事があって私の帰宅が遅くなったのだけど
何か探し物をしていたそうで、10時の段階でまだお風呂に入っていなかった。
(私の残したメモには「8時半にはお風呂に入って9時には寝よう」と書いてあったのに・・)
ママに急き立てられ、
「15分ではいりなさい!!!」
といわれたので、本人なりに頑張って、20分で
「ママ、間に合った?」
と、脱衣所から声をかけてきた。
「間に合ってはいないけど、頑張ったのは認めるわ。20分ね。」
と返事をして、片付け物をしていたのだけれど、
その後、10分たっても20分たっても脱衣所から出てくる様子が無い。
結局私が怒鳴って呼び戻したのだけど、トータル1時間。

いったいどうしたら、こののんびリズムは許容範囲におさまるんだろう。
お風呂だけ、着替えだけなら、例えばお気に入りの音楽一曲かける間に
終えさせるというような手も使えるだろうけれど、
トイレもそう、したくもそう、
「時間」の感覚。
「間に合わす」という感覚。
これはどうやったら育つのかなぁ・・・。

構造化?

2008-10-15 13:26:30 | 先生方に②参考になれば
自閉関係のブログで、よく「構造化」という言葉を見かけます。
私はこれをごく単純に大雑把に「わかりやすい工夫」と捉えています。
私が学校で見かける小さな小さな「構造化」をちょっと書いてみようかなって思います。

先日、Rチャンの件で「連絡帳」について少し書きましたが、
学校というところは、宿題だの連絡帳だの、プリントだの
毎日毎日、実にたくさんで多彩な「提出物」「配布物」がある場所です。
例えば、ある日の朝。

連絡帳は教室前方端の先生の机の上。
日記は、教室広報のロッカーの上。
音読カードは教室前真ん中の教卓の右側。
漢字のプリントは、その横。
算数ファイルに貼り付けてある計算プリントは床の上の籠の中。
といった具合で、集める方も集められるほうも大変なのです。

特に、連絡帳の扱い方には、先生夫々のやり方がありまして、
これが、親を悩ませたりする事もあるのですが、今日は
「これはいいなぁ」
と思ったあるベテランの先生の方法を紹介しようと思います。

その先生は、昨年いっぱいで定年退職されまして、今は校内にいらっしゃらないのですが、「集配」に関しては、とってもわかりやすくて効率のいい仕組みを
クラス内に作っていた方でした。

この先生の基本は「班長の活用」。
班は4人班を基本にして、宿題でも授業内で取り組んだワークシートでも
班長がその場で集める事にしていました。
たった4人ですので、名前が書いてあるかとか、書き忘れがないかとか
或いは宿題忘れがあったかどうかなど、
基本的なチェックが、子ども達の中で1たん出来ちゃうんですね。
そして班長が先生に報告。これで、漏れが出ないんです。

また、ワークシートやプリントのファイル、またドリルなどは、
教室の片隅に班毎の入れ物を用意してあり、机の中ではなく
そこに片付けるようになっています。
これも、作業の後で必ず先生が
「では、班長さん集めて班の箱に入れてください。」
というので、持ち帰ってどこにやったかわからなくなったり、
机の中でくしゃくしゃになって忘れられるというような事もありません。
もちろん箱には大きく班番号が書いてありますから
子ども達も間違えないです。

さて、こうしてわかりやすい環境を整えている先生が
連絡帳をどう集めているかと言うと、これだけは班ではないんですね。
連絡帳には、プライベートな相談内容がかかれていたりもします。
ですので、子ども達が他の子の連絡帳を覗き見できるような状況は
望ましくないわけです。
そして、連絡帳の中には、その日の子どもの体調や早退等について
書かれている事もあります。
こうした情報は朝一番に読んでおかないと意味がありません。

例えば
「アレルギーが出ていますので卵除去してください。」
なんていう情報が書かれている連絡帳を、
子供がだし忘れたので読まずに給食を食べさせたでは済まないわけです。
(でも、このことに気付いていない先生もいるのですよね・・・)

ベテランのこの先生は、必ず毎朝連絡帳をチェックします。
親からの記入がある子は、多くても数人。普通はひとりか二人、ゼロの時も多いです。
それでも先生は毎朝必ず全員分に目を通すのです。
35人分なんて、開いたり閉じたりするだけでも時間かかりそうでしょ。
でもそれを効率良くやる方法があるんですね。

この先生の方法っていうのは、
子供達が自分の連絡帳を開いて持って、座っている先生のところを通っていくという
ベルトコンベアー方式なんです。
一度に出てくるとゴチャゴチャしますので、廊下側から2列ずつ順番に並び、
開いた連絡帳を先生に見せながら通り過ぎる。
そのとき、親の記入がある連絡帳だけを先生がピックアップ。
特に記入のないものは、そのまま席まで戻らせるという方法なんです。

列ごとに全員が並びますので、これだと見落としが無いです。
忘れた子がいたら、それもすぐにわかります(目立つから)。
ピックアップした連絡帳は、すぐ目を通してコメントを書き子どもに返す。
子ども間のトラブルとかルール違反に関しての訴えなどは、
その朝すぐに当事者の子ども達から話しを聞いたりもできますので、
学校と家庭との連携がいい形でとれます。

この先生と最初にお逢いしたのは、数年前の一年生のクラスでした。
そのときには、このクラスには自閉症のかなりはっきりしたU君
(笑顔が可愛いお茶目さんで、言語による指示がかなりとりにくいタイプでした)
がいましたけれど、毎日同じやり方で行なわれるこうした「集配」については
間もなく慣れて、特に注意を受けなくても自力でできるようになっていきました。

何をどこに置くかがはっきりしていて、
それをいつするのかもはっきりしている
このクラスでは、
のんびり系のお子さんも含め、
子ども達が無用に悩まずに済み、怒られずに済み、
毎日の繰り返しの中で、いつの間にか
学校生活に必要なルールや動きを
身につけていく事が出来ていたように思います。


今年の文化祭。

2008-10-14 00:21:29 | 娘の事・謎
楽しめたみたいです。
昨年経験して様子がわかっているっていうのもあるでしょうね。
バザーの閉店間際に、いろいろと値切って買い物もしたらしいです。
それがとーっても面白かったらしく、帰宅途中の車の中で
せしめた戦利品を広げて解説してくれました。
帰ってからも、ずーーっと話していて
さいごには
「一体いつになったら着替えるのよ!」
と、鬼母にどやされましたが、それでもにこやかでしたわ。


学校では、去年と同じとっても静かなお嬢さんと回ってました。
去年は名前も知らなかったふたり。
今年は同じクラスになって、一緒にいるのに何の違和感もありません。

小学校のお友だちも遊びに来てくれましたが、迷路のような学校のなかで、
なかなか会えなかった様なのですが、
「○ちゃんと△ちゃん、一緒にいたから、ひとりじゃないから大丈夫だよね。」
と、気遣う言葉ものんびり娘から聞かれました。
そういう判断力がついてくるのが嬉しいんですよね。

帰りに大きなショッピングセンターに寄ったら、
偶然同級生を見つけました。
お母さんといっしょにファンシーグッズ店で買い物をするそのお友達に、
自分からよっていって声をかけるのんびり娘。
なんでもない事のようですけど、できなかったんですよ以前は。

学校であった昨年度の担任の先生が、
「今年の彼女のクラスは穏やかな子が多いから、彼女も落ち着いていられるんじゃないでしょうかね。」
とおっしゃってましたけど、確かに昨年度のような
「嫌な事」報告はグッと減りました。

妹ちゃん曰く、
「前は、朝車から降りる時『いってきます』も言わないでふくれてたのに、
最近はニコニコしてちゃんと挨拶してくようになったね。」
ののんびり娘。
自分の居場所ができてきて気持ちが安定してきてるんだろうね。

以前は、クラスの殆どの子を
『お友だち』
という固有名詞のなしの呼び方をしていたのが、
「あのこ誰?」
と聞けば、ちゃんとフルネームが出るようになってきてるんですよね。

これは、もちろん
『お友だちとの距離が近づいたから名前を覚えるようになった。」
という事もいえるでしょうが、
逆に、
『お友達の名前を覚えられるようになったから、近づきやすくなった。」
という面もあるような気がするんです。

名前だけじゃなくて、どう話し掛けたらいいのか、どう返事をしたらいいのか。
以前なら、そこで考え込まなきゃいけなかったのが、
言葉の力が伸びて、躊躇しなくて済むようになった。

のんびり娘のこの1年を見ていると、そんな面もあるような気がするのです。

テスト直しに関する覚え書き

2008-10-11 23:40:43 | 中学校のお勉強
のんびり娘のテスト直し、実はまだ終わってません。
今回はいつにも増して時間がかかってますがその理由は
のんびり娘の成長。

これまで、こちらでスタイルを主導してレポート作りをしてきましたが
そのやり方が浸透して、じぶんで
「こうやればいいよね。」
と、やり方を考えていくことができるようになったんです。
鬼母してやったりで、実に喜ばしいのですが、
できる事は人を頼らず一人でやり遂げたいのんびり娘。
コツコツコツコツ一人で取り組みますので、
私と一緒の時の数倍時間がかかります。

なんていうと、私が横にいるときには
ずいぶんと手助けしちゃってるみたいに聞こえるでしょうけど
そうじゃないんですよ。
中身に関しては彼女の脳みそが揺れないと意味が無いと思ってますので
答えを教えるなんていう真似はしません。
私の手助けはおもにレイアウト。
答えや反省文の書き出しをどこにするかを示しておく。
必要な資料を書き出す場所を指示しておく。
彼女の場合、それだけで、ものすごく時間短縮できるんです。

でも、今回の音楽のテストでは、彼女がそれも自分で考え、それなりのペースで
やっていたので、ヘルプコールかかるまで手出ししませんでした。
問題用紙と、自分の答えと、正解が手元にあるので、それを見比べながら
ちゃんと問題文を読んでから取り組んでます。
この「問題文を読んでから」というのは、ずっとバトルの元になっていて、
今回ようやくのんびり娘の胸に届いた部分だと思います。

1箇所だけ、
「まとめたいけど、どこの言葉が大事かなぁ・・」
というヘルプがありましたが、それ以外は自分でやりきりました。
「長い文章の中からキーワードを探す」なんていうこと、以前は思いつきもしなかったのに、これまでのテスト直しが効いてきてるんですね。
自分で「こういう風に書こう」というプランを持てるようになってました。

結局、たった一教科のテスト直しに4日もかかっちゃたんですけどね、こういう時間のかかり方はせっかちママも我慢しなきゃぁね。



文化祭

2008-10-11 14:16:16 | 娘の事・謎
今日、明日と、中学校では文化祭が行われています。
昨年は、誰も誘わなかった娘が、
今年は小学校のときの同級生3人に声を掛けました。
そのうち2人が(高校進学の見学もかねて)見に来てくれるそうです。

娘の小学校併設の児童館は
中学生も良く遊びにきます。
そして、のんびり娘の学年は、異様なほどこの児童館の利用率が高かった
(いつ見てもクラスの半分ぐらいがいるの)ので、
中学生になった今も、放課後に顔をだせばひとり二人必ず知り合いがいるような状況です。
妹ちゃんの運動会にも卒業生としてたっくさん来てました。そういう学年なんです。

わざわざ電話したり、呼び出して誘うのは難しいけど、
顔をあわせたときに誘うくらいの事は出来るようになったのよね。
(詳しい説明はその後、私がなりすましメールで打ってます)

明日が一般公開。私達も見に行きますが、
今年は誰かと一緒に笑って回っているところなど見られたらいいなぁと思います。

授業でも泣けるの続きです。

2008-10-09 20:20:16 | 先生方に①スーパー授業
で、この単元さいごのワークシート。

森の片隅に小さなお墓を作ったひよことアヒルとウサギが
きつねにどんな想いを伝えたいか、
みんなひよこ達の気持になって手紙を書きました。
やっぱり全員びっしりと。

そして、それをひとりずつ発表している時、
自分の書いた手紙を読みながらO君の目にジワジワと涙が浮かんできて、
そして自分の番が終わって次の子が読んでいるうちに
それは止められない感情になって号泣。

普通ね、男の子が授業中に泣き出したら冷やかす子がひとりふたりいると思うんですよ。
でもね、きっと皆その子の気持ちがわかるから。そこまで深く全員がお話の中に入っているから、誰も笑ったり冷やかしたりしなかった。
突っ込みが信条の関西育ちのHくんだってね。
「O君が感激して泣いてる。」
と、皆わかってるから。

すっごくいい時間を分けてもらえた気がするの。
授業っていいなぁ。学びあうっていいなぁ。
スーパー先生のクラスではよくそう思うのだけれど
今回はまた格別に素敵な時間をもらえました。


国語の授業でも泣いちゃえるんだね

2008-10-09 19:53:52 | 先生方に①スーパー授業
またまたスーパー先生の授業について書きたくて書きたくて・・。

先日、この先生のクラスの国語の授業の中でひとりの男の子が泣き出したんです。
「せんせーい。O君感激して泣いているよ。」
と、周りの子ども達。
「それを見た先生も、感激して泣きたくなっちゃうよ。」
と先生。
実は私も涙がジワーッと浮かんでくるそんな時間があったので・・。


勤務先の学校の国語の教科書には
「きつねのおきゃくさま」
という単元があります。主人公の心の動きに気をつけて読む物語文です。
ちょっと悲しいの。かいつまんで(本当はかいつままない方がいいので機会があったらちゃんとよんでください)ないようをかくと・・

腹ペコ狐が歩いていると、やせたひよこに出会った。
ひよこは狐に
「どこかにいいすみかがないかなぁ」
と相談。太らせてから食べようと考えた狐は自分の住処に連れて行く。
でも、ひよこが「きつねおにいちゃんってやさしいね。」
というのを聞いてやさしくやさしくお世話をしてしまう。
ある日ひよこが「散歩にいきたい」といった。
逃げる気かと疑った狐はそっと後をつける。
やせたアヒルに出会ったひよこは、アヒルにも狐の家で住む事を薦める。
当然アヒルはびっくり。
「とうんでもない。がぶりとやられるぜ。」
「ううん。きつねお兄ちゃんはとっても親切なんだよ。」
これを聞いたきつねはうっとり、急いでうちに帰って二人を迎え
親切に親切に世話をした。
季節が変わり、ひよことアヒルが散歩に行きたいと言い出した。
逃げる気かと思ったきつねは今度も後をつけていった。
やせたウサギに出会ったひよことあひるはウサギも誘う。
「とうんでもない。がぶりとやられるぜ。」
「ううん。きつねおにいちゃんは神様みたいなんだよ。」
きつねはそう、神様みたいに3人のお世話をした。
ある日、山から狼が下りてきてひよこ達のにおいをかぎつけた。
そこへきつねが飛び出して、勇ましく戦いついに狼を追い払った。
そのばん、きつねははずかしそうにわらってしんだ。

そういうお話。

「食べよう」としたきもちが
生まれて初めて言われた
「やさしい」とか「親切」とか「神様みたい」とかという言葉を聞くたびにかわっていくその気持ちの変化を読み取り、
「恥ずかしそうに笑って死んだ」きつねの心情を捉えるのは
二年生にはなかなか難しいだろうと私は思ったし、他のクラスの先生で、
「ここまでは二年生無理ですよね。何人かはそこまでわかるかもしれないけど・・」
と言った方もいる。

でもね、スーパー先生のクラスで
「はずかしそうにわらってしんだ」きつねが、ひよこやアヒルやウサギに言いたかった事をきつねにかわって手紙にしてあげようという課題をやった時、
クラス全員がびっしりとワークシートを埋めていた。

「おれ、本当は皆を食べちゃうつもりだったんだよ。でも「やさしい」とか「親切」とか言われて食べられなくなっちゃったんだ。生まれて初めてやさしいって言われてうれしかったよ。ありがとう。てんごくからみまもってるからね。」
「さいごまで育ててあげられなくてごめんな。でもおれ天国から皆の事を見守ってるからな。いっしょにくらしてくれてありがとうな。」
「やさしいおにいちゃんって言ってくれてありがとう。生まれて始めて言われたから本当に嬉かったんだ。でもおれ、さいしょは食べようと思ってたんだよ。やさしくて親切で神様みたいなのはおれじゃなくて、おまえたちだよ。」
「狼をやっつけようと飛び出したのに、頑張れなくてごめんな。もっといっしょにすみたかったのにしんじゃってごめんな。」

一年生の半ばぐらいまで殆ど学校にいってなかったやんちゃ坊主のHくんも、日本語がまだ弱いハーフのM君も、お話が苦手なMちゃんも、
「やさしくて親切で神様みたいでそのうえゆうかんな」、そして本当は「太らせてから食べよう」という動機でひよこを家に入れたきつねの気持になって手紙を書いているのでした。


Rちゃんとお母さん。

2008-10-06 23:36:26 | 先生方に②参考になれば
一年生のRちゃん。笑顔の可愛い女の子。
お友だちと仲良く遊ぶし、キッパリ主張もちゃんとできる。
でも、10が2個で?がわからないのんびり娘のお仲間ちゃん。
一年生の授業の中で色んな事がわからない。
個別に説明がはいっても、それでも?を抱えてしまう。

入学当初から、なるたけ彼女に張り付くようにして、
担任の先生が彼女の弱さをはっきりと認識し始めてからは、
「良かったら放課後補習に寄越してくださいね。」
先生にもお話してきたので、先生も時々Rチャンの事を相談してくれる。
担任の先生は、今年新採用の若い先生なので誰かに相談しながら自分の考えをまとめたいのね。

このRちゃん、実によく学校を休む。
お母さんがつい最近出産したのだけど、お母さんが入院中。
彼女を一人で家に置いて置けないからと長期に休みを取ったりもした。

で、このお母さん、とってもがんばっているのが見えるの。
お休み前には「宿題家でやらせますのでまとめてください」と申し出たそう。
そして提出される宿題プリントには、
「ここ説明してもわかりませんでした。」
とかという書き込みが見える。
Rちゃんの筆箱には、
「わすれものをしない」
と書き込んだ紙が張ってある。
連絡帳の表紙には、
「かならずせんせいにだします」
と書いた紙が張ってある。

連絡帳にも丁寧に書き込みをするらしいのだけれど、
その連絡帳をRちゃんがなかなか先生に出してくれないので、
それが困ると先生に訴えたりもしているよう。
この件については、以前、
「Rちゃんはまだ連絡帳を忘れずに出すっていうことが難しいのだから、先生のほうで毎日チェックなさってはいかがですか?」
とアドバイスを入れたのだけど、担任の先生も毎日に追われたのでしょうね
どうやらやっていなかったらしいです。
で、今日Rちゃんのママから長文の連絡があったそう。
「いくら言っても出さないから、ママも切れちゃったらしいです。連絡帳クシャクシャにしてしまったって書いてありました。」
と担任の先生。

「宿題も教えても教えてもわからない。終わってない宿題がたくさんあるので、あそばせないでやらせます。」
って書いてあったと・・・。

わかります。わかりすぎるほどわかります。
この気持ち、先生方に早々わかってもらえるとは思わないから
えらそうな事は言わないけれど、
「お母さん、出産後ですよね。こういう状況であんまり頑張りすぎるとお母さんにもR
ちゃんにも悪いから、宿題もたせて放課後補習に寄越してください。ゆっくりじっくり見ますから。」
とお話しました。

「教えてもわかりません。」
「足し算と引き算も?です。」
「連絡帳、いくら怒っても出しません。」
これはお母さんのSOSです。
頑張って頑張って、どうしていいかわからなくなっているママのSOS。
助けてあげなきゃいけないです。

連絡帳なんて、先生が心がけていれば
「出し忘れ」何てさせないで済みます。
だって、お母さんは間違いなくランドセルに突っ込みますし、
帰宅後きっと1番に引き摺り出してますもん。

宿題は、お母さんが教え方を悩まなくてもいいように
学校でやらせるか、単純な物だけにしてあげれば済むんです。
身ににつくまでに時間のかかりそうなRちゃんには
単純な基礎計算や数数え、カタカナのなぞり書きだって役に立ちます。

今身につけなければならないのは、
コツコツを続ける事が出来る力。
お母さんを追い詰めて、「勉強嫌い」「学校嫌い」にさせては
元も子もないのです。