いわき・うぶすな広場だより

セカンドライフの生き方を書いています。

シベリアの松・・・いわき地域学會市民講座

2010-04-21 10:14:45 | いわき地域学會

シベリアに抑留され、
強制労働で松の伐採をした松の種を、
故秋山さんが検査の目をのがれて、日本に持ち帰り、
自宅や神社等に植えた松が、
上記写真のような大きく育ちました。
・・・(うえいぶ)の表紙に載った写真です。

先日17日(土)
いわき地域学會市民講座第260回が行われ参加しました。

テーマは「シベリアの松」物語

・・・地域に見る戦(いくさ)の歴史

講師は矢吹 道徳先生(いわき地域学会副代表)でした。

矢吹先生は、

1)ゼンヨクキョウ(全国抑留者補償協議会)との出会いや、
   いわき市非核平和都市宣言・
  シベリア抑留者の鈴木春夫さんとの出会いなどを初めに話されました。

2)いわき地域学會創立25周年記念事業の
  高久地区総合調査の中の戦争体験の聞き取り調査で、
  シベリア抑留の話やシベリア松の存在を知り、
  その後、
  先月の3月27日にその松を舞鶴引揚記念公園へ植樹された話。
  この話は今日のメーンで、
  地域に見た先の戦争での戦(いくさ)の歴史でした。

3)朝鮮・満州と日本(軍)を明治の日清戦争・日露戦争から、
  統帥権の独立や軍政と軍令などを基に
    15年戦争へ至る道のりをコンパクトに考察されました。

4)15年戦争
    満州事変・日中戦争・太平洋戦争の流れと同時に
  張鼓峰事件とノモンハン事件・満蒙開拓団などの話を通じて、
  戦争の本質に迫れる話を聞けました。

5)戦争末期と敗戦・・・関東軍と棄民政策
    日本の軍隊は果たして国民を守る軍隊だったのかの精神がわかる事例が
  シベリア抑留であり残留孤児問題があげられるのではないか
  と話されたのが印象的でした。

6)最後に国際法と戦時捕虜
  捕虜はその国に帰しなさいというのがポツダム宣言にもかかわらず
  スターリンの指令でシベリア抑留(強制労働)が行われた問題について話され、
  国際法を順守する意義を話されました。

日本の近代化の歴史の中に
シベリア抑留などの問題が隠されている事に
私たちも歴史を学ぶ必要を感じる講演でした。

なお今回の講演会に関連して、
いわき地域学會で出しました
「うえいぶ43号」・・・いわきの総合文化誌(735円)に
P71~73「聴き語りシベリア抑留」・・・矢吹道徳さん
P74~P84 「シベリア抑留の記録」(昭和22年7月22日)
          ・・・秋山善則さん
      (昨年6月9日のフォーラム'90でいただいと資料のようです。)
を読んでいただければ、今回の講演内容がより深まると思います。
また、今回の「うえいぶ」は特集として
シベリア抑留・・・根源からの問いとして
藁谷達先生の「人間は機械ではない」など
貴重なものが書かれていますので、一読していただきたいです。

矢吹先生、貴重なお話しありがとうございました。

「聴き語りシベリア抑留」につきましては、
昨年6月9日「いわきフォーラム'90 第308回ミニミニリレー講演会」で、
シベリアに抑留され強制労働をされた、
菅波四郎さん・鈴木春夫さん・室谷宗市さん・故秋山善則さんの奥さん
(シベリア抑留の記録を書き、松も持ち帰りました。)の4人のお話を聞き
いのしし君の
いわき・うぶすな広場だより・・・Part2
2009年6月14日・15日に2回書いて、
写真もかなり載せてありますので、
見てください。
下記をクリックすればPart2へ繋がります。
(ブログテーマの「いわきフォーラム'90」からですと探しやすいです。)

http://naoponsakou.at.webry.info/

いわき・うぶすな広場だより・・・Part2
    

コメント (5)
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