第1問
受け方は?
A 35同歩 B 43金 C 44飛
第2問
45飛が見えています。
A 34歩 B 36歩 C 43金
第3問
駒損で苦しそうなのですが、実は難しいです。
A 85歩 B 66桂 C 19角成
第4問
後手玉の危険度を考えましょう。
A 99角成 B 66歩 C 66桂
20181118今日の一手
7月28日の名南将棋大会から、KさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
金桂歩と銀の交換で、持ち歩があり と金を作っています。損得はなしと見て良いくらいでしょう。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は61と と持ち駒飛角銀で4枚。
後手の攻め駒は29飛と持ち駒金桂は数えますが、53角を入れるかどうか。3枚か4枚です。
総合すれば先手有利。
☆ 大局観として
寄せ合いの前段階です。先手が劣っているのは駒損かどうかというくらい。駒を取りに行くよりは、後手玉を攻めたほうが間違いは少ないでしょう。攻めながらの駒得ならば言うことなしです。
でも後手に浮き駒が多いので両取りの筋が見えますね。両取り見えない病の私でもどれかを考えそうです。味の良い両取りがあるでしょうか?
× 見えやすいのは47角
か38角か56角か、飛銀の両取りです。19飛成74角87香同玉75桂
嫌な攻め筋があります。76玉67桂成同玉76歩
76同玉は75金ですから、74角がお荷物になって難しい形勢です。
他には69飛成とされて
69同銀76歩同銀84桂67銀76金
と攻められるかもしれません。これも難しいです。
○ 41角も両取りで
19飛成74角成87香同玉75桂
74が馬になっているので、75同馬同角52飛
これが詰めろで何か受けさせて62と で先手優勢。
ということは後手は銀取りを受けます。63歩くらいで32角成。
そっぽの金を取っただけなのですが、76歩同銀84桂には43馬
馬を使って受けることができます。
後手は桂での銀取りではだめなので75歩。
87銀引76桂97玉67金
というのが有力な攻め方です。43馬77金53馬
これは先手玉が詰まず、後手玉は詰めろ。
ならば78金と取って
78同銀69竜同銀
ずいぶん怖い形ですが、88銀87玉99銀不成78玉
後手の53角が攻めに働かなければ玉を逃げ出せるようです。
○ 飛車を打つならば52飛が目に映ります。
両取りですが42金で防がれて71銀
81玉は42飛成同角82金
という詰み筋があります。
71銀には同角42飛成
87金同銀69飛成71と
先手玉は詰まず、後手玉は詰めろです。71同玉にも62金同金82金
という詰みがあるので、先手が勝ちそうです。
寄せ合いを我慢して44角と逃げても53歩
が詰めろ。
後手としては金を取られてはいけなくて、42金打が最善です。
(ここで53飛成は後に書く変化に合流します。)71銀は利かないので、51飛成76歩同銀84桂
これが難しいところですが、強く65銀同桂同桂同銀同歩と清算して、68歩くらいに62と
から74桂を見れば先手有利です。
○ 実戦は54飛の両取りで
63金と受けるしかなさそうで、63飛成同金62角。
これが詰めろで、後手は持ち駒が悪いので受けにくいのです。02玉の早逃げでしたが95歩。76歩の時に
94歩と取り込めば詰めろで受けにくいです。それを76同銀から受けて
96桂打で端を緩和されました。まだ78玉で勝ちなのですが、97玉69飛成
という図は勝てません。
○ 51飛は両取りではありませんが
角取りで飛車を配置できます。42角52飛成63銀は71角
後手玉が詰むので先手の勝ち。
後手は42金と受けると
51飛か51竜かの違いはありますが先手番です。71銀92玉62と
というのはわかりやすい勝ちでしょう。
71銀には同角
71同と同金47角
今度は53角が消えているので、19飛成~87香同玉75桂の筋があまり怖くないのです。
× 71銀は
81玉には52飛が厳しいです。
71同角同と同金と清算されると攻め駒が減りますが、52飛が王手金取り。
62歩32飛成で有利かと思ったら87金。
87同金75桂76玉69飛成
これは先手の負けですね。
戻って87金には同銀しかなくて69飛成。
これをうまく受けられないし、後手玉が遠いので先手不利なのです。
×か○ 他には75歩で
後手からの75桂の筋を消しています。75同銀に52飛69飛成86銀
先手玉は詰めろではないけれど駒を渡せません。ここで72飛成同玉52飛
から即詰みがあるのですが、読めるのでしょうか?読める人は正解です。
☆ まとめ
47角~74角と銀を取ったとして、74角も働いているようなのですが実際は銀香交換のやり取りです。87香同玉75桂と反撃されて怪しいです。
41角~74角成ならば受けに使えます。75桂の筋を同馬と取れるのです。41角~32角成となった場合は、43馬から馬を守備に使います。
この2つの両取りは、馬と生角の違いが出ています。
52飛は両取りですが、42金とか42金打で防がれます。42金のほうは71銀同角32飛成というのが角取りが残っているので優勢。42金打のほうは金を打たせた効果があり、金二枚に触らずに攻めることができるので先手有利になります。
54飛63金53飛成、あるいは52飛42金打53飛成でも同じですが、相手に持ち駒金を打たせての飛角交換というのはちょっと得です。62角が詰めろで先手優勢、実戦は残念でしたが。
あとは51飛でも有利。角取りで、42角52飛成が詰めろになっています。
やはり終盤では駒得の優先度が下がりますね。取ったことの損失(手数がかかる、自分の駒の働きが悪くなる)が少ないとか、付加価値があるとか(取った相手の駒が有効に使える)を考えて指したいです。
20181116今日の一手
7月28日の名南将棋大会から、SさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得で竜を作っていますから駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は51竜45桂に66角を加えるかどうか。今は角筋を止められています。2枚か3枚です。
後手の攻め駒はありません。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手は歩得で竜を作ったのですが、41金で殺される形です。移動するところはないので取られそうなのです。
駒損しないで竜を助けるか
代償を得るか
が達成できればまずまずでしょう。後手の44角が消えれば55角で王手飛車になりますね。だから何かありそうな感じのする局面です。
○ すぐに竜を切るならば42竜で
52竜、81竜、21竜ではうまくいきません。一番大きな金を取るものでしょう。42同金に54金
角を逃げれば55角で王手飛車ですね。92飛44金同歩55角44歩までは進むでしょう。そこで64角打
が53桂成(か42角成同飛53桂成)と91角成を見た好手です。54金打91角成同飛同角成45歩
桂と香歩の交換で馬を作りました。たいした得でもない(形勢は互角に近い)ですが、後手玉の囲いが乱れていますね。56香の味が良く、46歩同馬45歩82馬(37馬は25桂を利かされる)44金72飛32金53香成
42成香をねらって先手有利です。
○ 軽い好手は53桂成です。
53同角は55角で優勢。53同銀71竜52飛81竜
これは91香も取れますし、93角成からゆっくり指せば負けがないです。
後手としては53同金として
71竜83飛72竜63飛81竜61飛
香を守るほうが優りますが、飛車と交換しなければ先手有利は間違いないです。
41金がややこしそうですが
41同竜同銀54成桂でも悪くはないです。まあ71竜92飛(83飛は62成桂)81竜53角55角
これも駒損しないで竜を助けた図です。
○ 53桂不成とすれば
41金を防いでいます。後手に選択肢を与えるのですが、71竜83飛72竜~81竜よりも速い手というのはあまりないです。86歩は71竜で無効、56歩には同歩。結局は53同銀か53同金になるのでしょう。
△ 実戦は77桂として
左桂も攻め駒に使います。41金同竜同銀65桂
53桂左成を受けられないので86歩同歩同飛53桂左成・・・という進行は互角です。
△ 56歩とすれば角を使えます。
56同歩ならば44角同歩71角。
これは簡単に勝てそうです。
やはり後手は41金で
41同竜同銀55角同角同歩
駒損なのですが、後手は歩切れです。86歩にも54歩が効いて(王手飛車ねらい)44角86歩99角成53歩成86飛87歩83飛51金
と金は金か銀と交換できるでしょう。すると飛香と金銀の交換くらい。61角もあるので先手が指せそうです。
○ じっと77角としておいて
41金同竜同銀53桂成
33角54成桂42銀55成桂
飛と金歩歩の交換で好位置に成桂があります。駒損ではありません。飛車を打ち込まれても捕獲できるので先手有利です。45歩~44歩をねらいます。
× 77銀だと
86歩のほうは受けているのですが、41金同竜同銀53桂成69飛
88金ではばからしいので、打たなければ駒損になります。
☆ まとめ
駒損しないで竜を助けるならば53桂成あるいは53桂不成という手段がありました。形勢有利の時は何か手があるものです。
代償を得るならば、77角が落ち着いた手で、飛車を渡した後のことを考えています。金+成桂ならば竜を失ってもまだまだ指せます。
56歩だと駒損なのですが、歩を突き出していって と金ができます。実現するのが少し先ですが(その分読まねばならない)、成桂よりも と金のほうが良いです(が後手にも手段が生じています)。
ここでの指し手によって先の展開が変わってしまうのですが、もともとは先手有利でしたから何か手はあるはず。
軽い好手(53桂成)を学ぶのも良いですし、成桂を作って悪くない(77角)という大局観を学ぶのもよいでしょう。