名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集 20181119

2018-11-19 | 大山将棋研究
後手番大山先生の手を考えます。

第1問


受け方は?
A 35同歩 B 43金 C 44飛

第2問


45飛が見えています。
A 34歩 B 36歩 C 43金

第3問


駒損で苦しそうなのですが、実は難しいです。
A 85歩 B 66桂 C 19角成

第4問


後手玉の危険度を考えましょう。
A 99角成 B 66歩 C 66桂
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大山将棋研究(1074);四間飛車に四枚美濃(羽生善治)

2018-11-19 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181119
平成3年9月、羽生善治先生と第7回天王戦です。(後に棋王戦にかわったので、DBでは棋王戦と書いてありました。)

大山先生の四間飛車に羽生先生は天守閣美濃です。

四枚美濃には6筋の位を取ります。

羽生先生は2,3筋を攻めます。受け方は43金か44飛か。

大山先生は44飛から43銀のほうでした。84歩型なのでこちらの受け方がぴったりに感じます。

羽生先生は歩を垂らして攻めを続けます。

22角に66歩。銀を55に出ようということか。

大山先生は6筋は放置して、32歩を払おうとしました。

羽生先生は飛車をさばき

右桂を使い

43金には45飛ではないのですね。飛車を引いてから歩をぶつけるほうが筋が良いです。

これで先手十分の形です。

25歩と合わせて35飛をねらいます。

34銀には33歩が手筋。

だけどもう1歩ないので再度の33歩を打てません。

飛車を逃げるためには

桂を捨てるのでちょっと失敗

歩切れを解消して形勢互角です。

大山先生の44金は十字飛車を見落とした悪手のようですが

金飛をかわして角取りなのですね。ここで落ち着いて考えれば22角のほうが働いているので、羽生先生は角を取り合うべきなのですが

64桂を打ちたくなるというのはわかります。でも後手の55角は好位置です。

飛車を成り込んで羽生先生が有利に見えるのですが

玉頭に手がついて、かなり難しいです。

四枚美濃は崩れていきます。

これはどう見ても一手違い。形勢不明です。

羽生先生の75桂は詰めろ。大山先生は王手で詰めろを逃れて

66同角87銀打68玉同角というのも必然でしょう。この後手玉が詰むならば簡単ですが、上に逃げられるので詰まなさそうです。先手玉は57角打以下の詰めろ。

羽生先生は74桂(取れば詰み)から王手をかけて

角を外します。

が詰めろ逃れの詰めろはなかったようで、後手玉も捕まらずに投了です。

大山先生の88手目44金は見落としなのか、勝負手なのかがわかりません。冷静に角を取り合えば先手有利だと思うのですが、羽生先生が本譜の順を考えたくなるのもわかります。それもわかったうえでの勝負手ならば大山おそるべし。見落としでひねり出した手順だとしても、勝負勘が鋭いです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/09/24 9:00:00
棋戦:棋王戦
戦型:四間飛車
持ち時間:3時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:羽生善治
後手:大山康晴
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5八金(49)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 8六歩(87)
18 7二銀(71)
19 8七玉(78)
20 4三銀(32)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 7八銀(79)
24 5二金(41)
25 5七銀(48)
26 6四歩(63)
27 6六銀(57)
28 5四銀(43)
29 7九角(88)
30 4五歩(44)
31 7七銀(66)
32 6五歩(64)
33 3六歩(37)
34 1四歩(13)
35 1六歩(17)
36 8四歩(83)
37 2四歩(25)
38 同 歩(23)
39 3五歩(36)
40 4四飛(42)
41 3八飛(28)
42 4三銀(54)
43 3四歩(35)
44 同 銀(43)
45 3二歩打
46 2二角(33)
47 6六歩(67)
48 3五歩打
49 6五歩(66)
50 4二飛(44)
51 2三歩打
52 同 銀(34)
53 3一歩成(32)
54 同 角(22)
55 3五飛(38)
56 2二角(31)
57 3七桂(29)
58 4三金(52)
59 3六飛(35)
60 4四金(43)
61 4六歩(47)
62 同 歩(45)
63 4五歩打
64 3五歩打
65 2六飛(36)
66 5四金(44)
67 4六角(79)
68 3二飛(42)
69 2五歩打
70 同 歩(24)
71 同 飛(26)
72 3四銀(23)
73 3三歩打
74 同 桂(21)
75 2四飛(25)
76 2五桂(33)
77 4四歩(45)
78 4二歩打
79 2五桂(37)
80 2三歩打
81 3三桂成(25)
82 同 飛(32)
83 2七飛(24)
84 4五銀(34)
85 5七角(46)
86 5六銀(45)
87 8四角(57)
88 4四金(54)
89 2四歩打
90 3四飛(33)
91 2三歩成(24)
92 4五金(44)
93 6四桂打
94 5五角(22)
95 3三と(23)
96 5四飛(34)
97 2一飛成(27)
98 6五銀(56)
99 7二桂成(64)
100 同 金(61)
101 4八角(84)
102 8五歩打
103 1一龍(21)
104 6六桂打
105 6四歩打
106 8六歩(85)
107 同 銀(77)
108 7八桂成(66)
109 同 玉(87)
110 7六銀(65)
111 8三歩打
112 同 金(72)
113 7五桂打
114 6六桂打
115 同 角(48)
116 8七銀打
117 6八玉(78)
118 6六角(55)
119 7四桂打
120 9三玉(82)
121 8三桂成(75)
122 同 玉(93)
123 8一龍(11)
124 7四玉(83)
125 7五銀打
126 同 角(66)
127 8五金打
128 6五玉(74)
129 7五金(85)
130 5五玉(65)
131 4七桂打
132 4六玉(55)
133 5七角打
134 3七玉(46)
135 投了
まで134手で後手の勝ち

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大山将棋問題集 20181118

2018-11-18 | 大山将棋研究
先手番土佐先生の手を考えます。

第1問


歩切れを解消したいです。
A 35歩 B 86金 C 68飛

第2問


持ち駒を生かします。
A 24歩 B 72歩 C 32歩

第3問


こう指して良いかどうかは悩むと思いますが。
A 82銀 B 52銀 C 31銀

第4問


攻防に利いています。
A 68桂 B 76飛 C 77歩

第5問


切れないように攻めたいのです。
A 66歩 B 77桂 C 56歩
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大山将棋研究(1073);四間飛車に居飛車穴熊(土佐浩司)

2018-11-18 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181118
平成3年9月、土佐浩司先生とオールスター勝ち抜き戦です。

大山先生の四間飛車で土佐先生は居飛車穴熊です。

昔の穴熊は66銀型なので7筋の歩を交換することも多いです。

大山先生は6筋を強化する意味もあって、矢倉に構えました。

46角には83玉とかわしておきます。

土佐先生は74歩から銀金の交換で

1歩損しているのですが75歩を取ることができます。

結局は駒の損得なしですが、攻めの銀守りの金を手持ちにしあうのは先手の得です。

土佐先生は攻めを3筋に転じ

右桂を使い

32歩。32同飛は24歩以下暴れられそうです。32同銀は31銀12飛24歩同歩22歩ということでしょう。

大山先生の35歩は35同角34銀57角32飛というつもり。24歩と突き捨てさせて

やりとりは1歩損していますが、今度は31銀に23飛とできるという手順でした。

土佐先生は二枚落ちに出てくるような82銀。

銀を取られても桂香を取り

馬を作りました。

控えの桂も良い感触です。次第にリードが広がっていきます。

今度は2筋へ。

大山先生は飛車を切り

馬を作りに行きます。

右の桂香は取られているので、飛車を打ち込まれても被害は少ないということか。土佐先生は7筋を攻めて

香で銀を取れそうです。

飛車を取られにくい位置に移動して

竜を作っておきます。

銀を打つのは

守りの桂を跳ねて攻めに使うということでした。

大山先生の希望は入玉だけでしょう。脱出路を作り

駒損ですが玉を移動します。

ですが馬の利きが止まっては望み薄でしょう。

玉の移動範囲が狭められていき

銀取りに飛取りで返すのは形つくり。

ここまでです。

土佐先生がポイントを積み重ね、自然に優位に立ちました。快勝です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/09/18 9:00:00
棋戦:オールスター勝ち抜き戦
戦型:四間飛車
持ち時間:3時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:土佐浩司
後手:大山康晴
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5七銀(48)
14 4三銀(32)
15 7七角(88)
16 8二玉(72)
17 8八玉(78)
18 7二銀(71)
19 9八香(99)
20 5二金(41)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 9九玉(88)
24 9四歩(93)
25 8八銀(79)
26 6四歩(63)
27 6六銀(57)
28 6三金(52)
29 6八角(77)
30 2二飛(42)
31 7九金(69)
32 7四歩(73)
33 5九金(49)
34 8四歩(83)
35 7五歩(76)
36 同 歩(74)
37 同 銀(66)
38 7三銀(72)
39 6九金(59)
40 7二金(61)
41 3六歩(37)
42 6五歩(64)
43 4六角(68)
44 8三玉(82)
45 7四歩打
46 同 金(63)
47 同 銀(75)
48 同 玉(83)
49 7八飛(28)
50 7五歩打
51 8六金打
52 6四銀打
53 5七角(46)
54 8三玉(74)
55 7五金(86)
56 同 銀(64)
57 同 角(57)
58 6三金(72)
59 5七角(75)
60 7四歩打
61 3八飛(78)
62 6四銀(73)
63 7八金(69)
64 7五歩(74)
65 1六歩(17)
66 9五歩(94)
67 1五歩(16)
68 5四歩(53)
69 3五歩(36)
70 同 歩(34)
71 同 飛(38)
72 3四歩打
73 3六飛(35)
74 8五歩(84)
75 3七桂(29)
76 5一角(33)
77 2六飛(36)
78 7四玉(83)
79 3二歩打
80 3五歩(34)
81 2四歩(25)
82 同 歩(23)
83 3五角(57)
84 3四歩打
85 5七角(35)
86 3二銀(43)
87 7六歩打
88 同 歩(75)
89 8二銀打
90 5三金(63)
91 8一銀成(82)
92 7三角(51)
93 9一成銀(81)
94 同 角(73)
95 9三角成(57)
96 7三角(91)
97 5五歩(56)
98 8二金打
99 5七馬(93)
100 5五歩(54)
101 6八桂打
102 6三玉(74)
103 7四歩打
104 同 玉(63)
105 2四馬(57)
106 2五歩打
107 同 飛(26)
108 3三桂(21)
109 2六飛(25)
110 2四飛(22)
111 同 飛(26)
112 2三歩打
113 3四飛(24)
114 4三銀打
115 3六飛(34)
116 2七角打
117 2六飛(36)
118 5四角成(27)
119 7五歩打
120 同 銀(64)
121 7七歩打
122 6四銀(75)
123 7六歩(77)
124 8四角(73)
125 7五歩(76)
126 同 銀(64)
127 7七香打
128 7六歩打
129 同 香(77)
130 同 銀(75)
131 7五歩打
132 6三玉(74)
133 7六飛(26)
134 3六歩打
135 6一飛打
136 5二玉(63)
137 7一飛成(61)
138 8三金(82)
139 7四銀打
140 9三角(84)
141 1一龍(71)
142 8二金(83)
143 7七桂(89)
144 3七歩成(36)
145 6五桂(77)
146 4一香打
147 5三桂成(65)
148 同 玉(52)
149 3一龍(11)
150 4五歩(44)
151 6五金打
152 7二馬(54)
153 3四歩打
154 4四玉(53)
155 3三歩成(34)
156 同 玉(44)
157 5四歩打
158 7一馬(72)
159 5三桂打
160 5六歩(55)
161 同 飛(76)
162 4七と(37)
163 4四歩打
164 同 玉(33)
165 5五金(65)
166 3五玉(44)
167 4四歩打
168 4六と(47)
169 4三歩成(44)
170 5六と(46)
171 3七銀打
172 投了
まで171手で先手の勝ち






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20181118今日の一手(その786);両取りの功罪

2018-11-18 | 今日の一手

20181118今日の一手

7月28日の名南将棋大会から、KさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金桂歩と銀の交換で、持ち歩があり と金を作っています。損得はなしと見て良いくらいでしょう。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は61と と持ち駒飛角銀で4枚。
後手の攻め駒は29飛と持ち駒金桂は数えますが、53角を入れるかどうか。3枚か4枚です。

総合すれば先手有利。

☆ 大局観として
寄せ合いの前段階です。先手が劣っているのは駒損かどうかというくらい。駒を取りに行くよりは、後手玉を攻めたほうが間違いは少ないでしょう。攻めながらの駒得ならば言うことなしです。
でも後手に浮き駒が多いので両取りの筋が見えますね。両取り見えない病の私でもどれかを考えそうです。味の良い両取りがあるでしょうか?


× 見えやすいのは47角

か38角か56角か、飛銀の両取りです。19飛成74角87香同玉75桂

嫌な攻め筋があります。76玉67桂成同玉76歩

76同玉は75金ですから、74角がお荷物になって難しい形勢です。

他には69飛成とされて

69同銀76歩同銀84桂67銀76金

と攻められるかもしれません。これも難しいです。


○ 41角も両取りで

19飛成74角成87香同玉75桂

74が馬になっているので、75同馬同角52飛

これが詰めろで何か受けさせて62と で先手優勢。

ということは後手は銀取りを受けます。63歩くらいで32角成。

そっぽの金を取っただけなのですが、76歩同銀84桂には43馬

馬を使って受けることができます。

後手は桂での銀取りではだめなので75歩。

87銀引76桂97玉67金

というのが有力な攻め方です。43馬77金53馬

これは先手玉が詰まず、後手玉は詰めろ。

ならば78金と取って

78同銀69竜同銀

ずいぶん怖い形ですが、88銀87玉99銀不成78玉

後手の53角が攻めに働かなければ玉を逃げ出せるようです。


○ 飛車を打つならば52飛が目に映ります。

両取りですが42金で防がれて71銀

81玉は42飛成同角82金

という詰み筋があります。

71銀には同角42飛成

87金同銀69飛成71と

先手玉は詰まず、後手玉は詰めろです。71同玉にも62金同金82金

という詰みがあるので、先手が勝ちそうです。

寄せ合いを我慢して44角と逃げても53歩

が詰めろ。

後手としては金を取られてはいけなくて、42金打が最善です。

(ここで53飛成は後に書く変化に合流します。)71銀は利かないので、51飛成76歩同銀84桂

これが難しいところですが、強く65銀同桂同桂同銀同歩と清算して、68歩くらいに62と

から74桂を見れば先手有利です。


○ 実戦は54飛の両取りで

63金と受けるしかなさそうで、63飛成同金62角。

これが詰めろで、後手は持ち駒が悪いので受けにくいのです。02玉の早逃げでしたが95歩。76歩の時に

94歩と取り込めば詰めろで受けにくいです。それを76同銀から受けて

96桂打で端を緩和されました。まだ78玉で勝ちなのですが、97玉69飛成

という図は勝てません。


○ 51飛は両取りではありませんが

角取りで飛車を配置できます。42角52飛成63銀は71角

後手玉が詰むので先手の勝ち。

後手は42金と受けると

51飛か51竜かの違いはありますが先手番です。71銀92玉62と

というのはわかりやすい勝ちでしょう。

71銀には同角

71同と同金47角

今度は53角が消えているので、19飛成~87香同玉75桂の筋があまり怖くないのです。


× 71銀は

81玉には52飛が厳しいです。

71同角同と同金と清算されると攻め駒が減りますが、52飛が王手金取り。

62歩32飛成で有利かと思ったら87金。

87同金75桂76玉69飛成

これは先手の負けですね。

戻って87金には同銀しかなくて69飛成。

これをうまく受けられないし、後手玉が遠いので先手不利なのです。


×か○ 他には75歩で

後手からの75桂の筋を消しています。75同銀に52飛69飛成86銀

先手玉は詰めろではないけれど駒を渡せません。ここで72飛成同玉52飛

から即詰みがあるのですが、読めるのでしょうか?読める人は正解です。


☆ まとめ
47角~74角と銀を取ったとして、74角も働いているようなのですが実際は銀香交換のやり取りです。87香同玉75桂と反撃されて怪しいです。
41角~74角成ならば受けに使えます。75桂の筋を同馬と取れるのです。41角~32角成となった場合は、43馬から馬を守備に使います。
この2つの両取りは、馬と生角の違いが出ています。

52飛は両取りですが、42金とか42金打で防がれます。42金のほうは71銀同角32飛成というのが角取りが残っているので優勢。42金打のほうは金を打たせた効果があり、金二枚に触らずに攻めることができるので先手有利になります。
54飛63金53飛成、あるいは52飛42金打53飛成でも同じですが、相手に持ち駒金を打たせての飛角交換というのはちょっと得です。62角が詰めろで先手優勢、実戦は残念でしたが。
あとは51飛でも有利。角取りで、42角52飛成が詰めろになっています。

やはり終盤では駒得の優先度が下がりますね。取ったことの損失(手数がかかる、自分の駒の働きが悪くなる)が少ないとか、付加価値があるとか(取った相手の駒が有効に使える)を考えて指したいです。


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大山将棋問題集 20181117

2018-11-17 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


65桂などに備えます。
A 95角 B 66銀 C 56銀

第2問


味の良い手です。
A 56銀 B 44歩 C 54歩

第3問


飛車取りを無視されました。冷静に対応します。
A 81歩成 B 56銀 C 58金引

第4問


寄せ合いを選びます。
A 82飛成 B 25歩 C 46桂

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大山将棋研究(1072);四間飛車に居飛車穴熊(有森浩三)

2018-11-17 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181117
平成3年9月、有森浩三先生とオールスター勝ち抜き戦です。

大山先生の四間飛車に有森先生は居飛車穴熊です。

大山先生は平凡に銀冠に組んでいます。有森先生が端を受けたのは後手番だから様子見ということでしょうか。

端攻めの危険を避けるために、24歩から銀冠穴熊(ビッグ4)に組み替えようとしたところで、大山先生が動き出します。

中央の位を取って抑え込もうという指し方でしょうか。

73桂を見て端角でけん制し

中央を抑えます。

有森先生の65桂は勝負手。角交換になり

57歩を打ち

桂を取られても

桂を取り返せました。うまくいったように見えたのですが

大山先生は59飛~54歩。馬を引き付ける手や53歩成を見た味の良い手です。

5筋と8筋の と金の作り合いならば先手よしでしょう。

有森先生は飛車を見捨てて と金を寄りました。

67と を受けた58金引には61桂。馬もいらないと。

と金を払い

清算したところでは飛角桂歩歩と金銀の交換で駒損です。玉の堅さでカバーできるか。

と金を作って攻め駒は4枚になります。

大山先生は受けきれないので寄せ合いを選びます。

馬で守れて、24桂を打てるのならば優勢でしょう。

穴熊は崩れていき

ここまで。

穴熊は攻め駒が少ないので中盤の攻防が難しいです。大山先生はうまく抑え込んだけれど、有森先生もうまくさばきました。あとは飛車だけだったのですが、と金の作り合いはまずかったです。52歩と辛抱しておくのでしょう。終盤では100手目25歩のところで何か手を探したかったです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/09/14 9:00:00
棋戦:オールスター勝ち抜き戦
戦型:四間飛車
持ち時間:3時間
場所:東京「将棋会館」
手合割:平手  
先手:大山康晴
後手:有森浩三
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八玉(48)
12 3二玉(42)
13 2八玉(38)
14 5三銀(62)
15 3八銀(39)
16 3三角(22)
17 6七銀(78)
18 2二玉(32)
19 5八金(69)
20 1二香(11)
21 1六歩(17)
22 1一玉(22)
23 4六歩(47)
24 2二銀(31)
25 3六歩(37)
26 8五歩(84)
27 7七角(88)
28 4二角(33)
29 4七金(58)
30 4四銀(53)
31 8八飛(68)
32 3一金(41)
33 5六歩(57)
34 5一金(61)
35 2六歩(27)
36 4一金(51)
37 2七銀(38)
38 3二金(41)
39 3八金(49)
40 1四歩(13)
41 3七桂(29)
42 2四歩(23)
43 4五歩(46)
44 3三銀(44)
45 6五歩(66)
46 7四歩(73)
47 5五歩(56)
48 5二飛(82)
49 5四歩(55)
50 同 飛(52)
51 5五歩打
52 5二飛(54)
53 5八飛(88)
54 7三桂(81)
55 9五角(77)
56 5一角(42)
57 6六銀(67)
58 6五桂(73)
59 5一角成(95)
60 同 飛(52)
61 7三角打
62 5七歩打
63 4八飛(58)
64 8一飛(51)
65 6五銀(66)
66 6七角打
67 5七金(47)
68 8九角成(67)
69 4九飛(48)
70 7八馬(89)
71 5四歩(55)
72 6八馬(78)
73 4八金(38)
74 8六歩(85)
75 5三歩成(54)
76 8七歩成(86)
77 8二歩打
78 7七と(87)
79 5八金(57)
80 6一桂打
81 5五角成(73)
82 5三桂(61)
83 6八金(58)
84 同 と(77)
85 8一歩成(82)
86 6五桂(53)
87 同 馬(55)
88 5八歩打
89 8九飛(49)
90 5九歩成(58)
91 4四歩(45)
92 同 銀(33)
93 5一飛打
94 5八と(68)
95 3八金(48)
96 4八金打
97 2五歩(26)
98 3八金(48)
99 同 馬(65)
100 2五歩(24)
101 2四桂打
102 3三金(32)
103 1二桂成(24)
104 同 玉(11)
105 2五桂(37)
106 2四金(33)
107 8二飛成(89)
108 投了
まで107手で先手の勝ち

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大山将棋問題集 20181116

2018-11-16 | 大山将棋研究
先手番大山先生の手を考えます。

第1問


88歩を取りたいのです。
A 88飛 B 66角 C 83角

第2問


両取りですが。
A 54歩 B 47銀打 C 58飛

第3問


ここが急所です。
A 55角 B 26桂 C 35歩

最後は後手番淡路先生の手を考えます。

第4問


35桂は好手のようでしたが。
A 35同角成 B 66角成 C 68角成


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大山将棋研究(1071);中飛車に加藤流袖飛車(淡路仁茂)

2018-11-16 | 大山将棋研究
今日の棋譜20181116
平成3年9月、淡路仁茂先生と第25回早指し選手権です。

大山先生の中飛車で、玉頭位取りを拒否しました。

淡路先生は袖飛車で

桂を跳ねるのは加藤(一二三)流の急戦です。

8筋を突き捨てて65歩、

角を交換して、77同桂66歩同銀76飛67金86飛というのがねらいの順です。

大山先生は金で取りましたが、88歩は(同飛65桂があるので)取れません。

飛車を追って角を打ちあってから88歩を払いました。

淡路先生は桂を跳ね、銀を出て力をためます。

大山先生は飛車の詰めろをかけ

淡路先生は暴れていきます。

桂交換から75銀が利いて、飛車は助かりました。

飛車を追われたところで76歩は応手がいろいろありますが

銀交換で飛車を逃げることになりました。さて大山先生は3歩得(珍しい)ですが金銀が離れています。

その金銀がつながって、少し指せるか。

淡路先生は46桂39金を入れて飛車を取り

飛車を打って成桂を作ればまあまあのようですが

大山先生の77角も好打です。

33桂と跳ねさせ、桂頭をねらいます。

76銀は痛いですが、角を打って

34歩が入りました。

淡路先生は王手で桂を逃げ、角筋を止めます。66同角を竜で取って

先手玉を追うのですが

大山先生の35桂は攻防で良さそうな手ですね。でも後手に持ち駒がないので66金を逃げる手や、33銀を決めてしまうのもありそうでした。

淡路先生の68角成が詰めろ。桂を打たせて66角成、さらに66角成で金を取って逆転したようです。(ということは前の35桂がどうだったかという話になるのですが。)

金を打てば攻防になり

34歩は残っているものの、玉頭が手厚くなっていきます。

大山先生は51金引で催促されて、馬を取り

二枚角で再びの寄せをねらいます。

でも59飛と守られて、成桂を取れたけれど角が働きにくくなりました。

淡路先生の36銀の活用が利いて

手順に先手玉を薄くして、31金は脱出路を作った手です。

大山先生は後手玉に迫ったものの、まだ詰めろではありません。

67銀で必至。後手玉は詰みません。

早指しということを考えると、良い勝負で面白い将棋です。加藤流の急戦は優秀な戦法で、今ならば升田幸三賞をもらえるくらいなのですが、66歩と止める中飛車を指されないので見ることがないです。
終わってみれば146手、不倒流が制しましたが、大山先生の中段玉も楽しめます。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.40 棋譜ファイル ----
開始日時:1991/09/07 9:00:00
棋戦:早指戦
戦型:中飛車
持ち時間:10分
場所:東京都「芝公園スタジオ」
手合割:平手  
先手:大山康晴
後手:淡路仁茂
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 6八銀(79)
6 6二銀(71)
7 5八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 5六歩(57)
14 5二金(61)
15 6七銀(68)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5三銀(62)
19 4八銀(39)
20 4二銀(31)
21 3六歩(37)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 7四歩(73)
25 7八金(69)
26 6四歩(63)
27 4六歩(47)
28 7二飛(82)
29 4七銀(48)
30 7五歩(74)
31 同 歩(76)
32 同 飛(72)
33 2八玉(38)
34 7三桂(81)
35 3八金(49)
36 7四飛(75)
37 7六歩打
38 8六歩(85)
39 同 歩(87)
40 6五歩(64)
41 同 歩(66)
42 7七角成(22)
43 同 金(78)
44 8八歩打
45 7五歩(76)
46 9四飛(74)
47 6六角打
48 4四角打
49 8八飛(58)
50 6五桂(73)
51 7八金(77)
52 6四銀(53)
53 8五歩(86)
54 5五歩(54)
55 9六歩(97)
56 5六歩(55)
57 同 銀(47)
58 8七歩打
59 9八飛(88)
60 7七歩打
61 同 桂(89)
62 同 桂成(65)
63 同 金(78)
64 7五銀(64)
65 4四角(66)
66 同 飛(94)
67 4五歩(46)
68 5四飛(44)
69 5五歩打
70 7六歩打
71 同 銀(67)
72 同 銀(75)
73 同 金(77)
74 5三飛(54)
75 6五金(76)
76 8九角打
77 4七銀打
78 4六桂打
79 3九金(38)
80 9八角成(89)
81 同 香(99)
82 6八飛打
83 3七玉(28)
84 5八桂成(46)
85 5四歩(55)
86 8三飛(53)
87 7七角打
88 6九飛成(68)
89 3八金(39)
90 3三桂(21)
91 3五歩(36)
92 7六銀打
93 5五角打
94 7七銀(76)
95 同 角(55)
96 8五飛(83)
97 3四歩(35)
98 2五桂(33)
99 2六玉(37)
100 6六歩打
101 同 角(77)
102 同 龍(69)
103 同 金(65)
104 5九角打
105 2五玉(26)
106 5七角打
107 3五桂打
108 6八角成(59)
109 4六桂打
110 6六角成(57)
111 6一飛打
112 2四金打
113 3六玉(25)
114 5六馬(66)
115 同 銀(47)
116 2五銀打
117 3七玉(36)
118 3五金(24)
119 4七銀(56)
120 5一金(52)
121 6八飛成(61)
122 同 成桂(58)
123 6六角打
124 5五桂打
125 7七角打
126 5九飛打
127 6八角(77)
128 2九飛成(59)
129 7五歩打
130 3六銀(25)
131 4八玉(37)
132 4七銀成(36)
133 同 金(38)
134 同 桂成(55)
135 同 玉(48)
136 2七龍(29)
137 3七桂打
138 3一金(41)
139 3三銀打
140 4一玉(32)
141 5三桂打
142 5二玉(41)
143 7四銀打
144 6七銀打
145 4二銀成(33)
146 同 金(51)
147 投了
まで146手で後手の勝ち




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20181116今日の一手(その785);駒損の代償

2018-11-16 | 今日の一手

20181116今日の一手

7月28日の名南将棋大会から、SさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得で竜を作っていますから駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は51竜45桂に66角を加えるかどうか。今は角筋を止められています。2枚か3枚です。
後手の攻め駒はありません。

総合すれば先手有利です。

☆ 大局観として
先手は歩得で竜を作ったのですが、41金で殺される形です。移動するところはないので取られそうなのです。
駒損しないで竜を助けるか
代償を得るか
が達成できればまずまずでしょう。後手の44角が消えれば55角で王手飛車になりますね。だから何かありそうな感じのする局面です。


○ すぐに竜を切るならば42竜で

52竜、81竜、21竜ではうまくいきません。一番大きな金を取るものでしょう。42同金に54金

角を逃げれば55角で王手飛車ですね。92飛44金同歩55角44歩までは進むでしょう。そこで64角打

が53桂成(か42角成同飛53桂成)と91角成を見た好手です。54金打91角成同飛同角成45歩

桂と香歩の交換で馬を作りました。たいした得でもない(形勢は互角に近い)ですが、後手玉の囲いが乱れていますね。56香の味が良く、46歩同馬45歩82馬(37馬は25桂を利かされる)44金72飛32金53香成

42成香をねらって先手有利です。


○ 軽い好手は53桂成です。

53同角は55角で優勢。53同銀71竜52飛81竜

これは91香も取れますし、93角成からゆっくり指せば負けがないです。

後手としては53同金として

71竜83飛72竜63飛81竜61飛

香を守るほうが優りますが、飛車と交換しなければ先手有利は間違いないです。

41金がややこしそうですが

41同竜同銀54成桂でも悪くはないです。まあ71竜92飛(83飛は62成桂)81竜53角55角

これも駒損しないで竜を助けた図です。


○ 53桂不成とすれば

41金を防いでいます。後手に選択肢を与えるのですが、71竜83飛72竜~81竜よりも速い手というのはあまりないです。86歩は71竜で無効、56歩には同歩。結局は53同銀か53同金になるのでしょう。


△ 実戦は77桂として

左桂も攻め駒に使います。41金同竜同銀65桂

53桂左成を受けられないので86歩同歩同飛53桂左成・・・という進行は互角です。


△ 56歩とすれば角を使えます。

56同歩ならば44角同歩71角。

これは簡単に勝てそうです。

やはり後手は41金で

41同竜同銀55角同角同歩

駒損なのですが、後手は歩切れです。86歩にも54歩が効いて(王手飛車ねらい)44角86歩99角成53歩成86飛87歩83飛51金

と金は金か銀と交換できるでしょう。すると飛香と金銀の交換くらい。61角もあるので先手が指せそうです。


○ じっと77角としておいて

41金同竜同銀53桂成

33角54成桂42銀55成桂

飛と金歩歩の交換で好位置に成桂があります。駒損ではありません。飛車を打ち込まれても捕獲できるので先手有利です。45歩~44歩をねらいます。


× 77銀だと

86歩のほうは受けているのですが、41金同竜同銀53桂成69飛

88金ではばからしいので、打たなければ駒損になります。


☆ まとめ

駒損しないで竜を助けるならば53桂成あるいは53桂不成という手段がありました。形勢有利の時は何か手があるものです。

代償を得るならば、77角が落ち着いた手で、飛車を渡した後のことを考えています。金+成桂ならば竜を失ってもまだまだ指せます。
56歩だと駒損なのですが、歩を突き出していって と金ができます。実現するのが少し先ですが(その分読まねばならない)、成桂よりも と金のほうが良いです(が後手にも手段が生じています)。

ここでの指し手によって先の展開が変わってしまうのですが、もともとは先手有利でしたから何か手はあるはず。
軽い好手(53桂成)を学ぶのも良いですし、成桂を作って悪くない(77角)という大局観を学ぶのもよいでしょう。

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