第1問
46銀を生かすには?
A 55銀 B 26飛 C 15歩
第2問
漠然としているようですが、こう指すものでしょう。
A 15同馬 B 66馬 C 86銀
第3問
痛い香打ちですが。
A 87桂 B 86同銀 C 77玉
第4問
やっとチャンスが来ました。
A 72歩 B 41飛 C 76銀
20181106今日の一手
7月28日の名南将棋大会から、HさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度というかほぼ同じ形です。
先手の攻め駒は持ち駒角1枚。
後手の攻め駒は44角65桂で2枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
後手が自陣角を打って、先手が46歩で角をいじめに行ったら、後手は桂を跳ねて攻めた、という局面です。
自陣角の働きが悪くなれば先手が指しやすくなります。玉の囲いが同じなので、少し良くなれば有利優勢になりやすいです。ということでここ数手が優劣を分けます。
基本的には、①駒損しないこと②玉の堅さを保つこと、を心がけます。そして44角をとがめる形になれば先手有利に変わります。
× 実戦は45歩で
前に指した46歩の継続手です。45同銀ならば65桂同歩55銀ですね。しかし77桂成44歩88成桂
飛桂と角の二枚換えになりました。成桂は攻めにも守りにも働いていないので大差ではないのですが、73角から駒を取り合って
やはり桂損です。手番も後手ですから明らかな先手不利。逆転はできませんでした。
工夫するとすれば89飛
一度は飛車を逃げてみます。45銀に49飛56銀77銀同角成41飛成
銀損でも飛車を成って寄せ合い、ならば勝機もあるかもしれませんが先手不利です。
49飛ではなく55銀ならば角を取れて
55同角同歩46桂
二枚換えの駒損で金か銀をはがされますから、これも先手不利。
一度桂損になると形勢を戻すことはできません。
○ 65同桂は自然な応手で
65同歩に45歩同銀55銀
これならば先手の駒得ですね。55同角同歩46桂同銀同銀
先手玉のほうが薄いものの、銀銀と角桂の交換で少し駒得です。73角をねらって54歩、81飛47歩55銀45桂
54歩に72角から馬を作れば駒得が広がりますし、先手玉の薄さをカバーしやすいです。
先手としては45歩ではなく55銀
55同銀45歩46銀44歩
という図を選ぶことができます。やはり73角が残るので先手よし。
△ 55歩は
77桂成同銀46歩同銀45歩
先手から54歩とできない形なので、4筋の位を確保されそうです。ここで56桂を打てるのですが55角同銀同銀
駒得になりましたが、桂取りが残ります。46桂もあるので57金と受けて65桂66銀57桂成同銀
金銀と角桂の交換です。先手玉が薄くなって、馬を作りにくいので難しい形勢です。
× 55銀だと
77桂成89飛55銀45歩で角を取り返して
46銀45歩
銀銀と角歩の交換で、後手の攻め駒が4枚あります。ここで後手番なので57銀打とか攻められて面白くないですね。
△か× 73角は
77桂成89飛81飛
あるいは飛車を取り合うかもしれませんが、やはり駒損です。
△ 受けるほうを見てみます。87飛は
77桂成同飛65歩55銀同銀45歩
というのは駒得になるので先手有利です。
後手は65歩が疑問手で、85歩くらいか。
73角81飛45歩同銀64角成86歩88歩
おとなしく言うことを聞いているようでも、馬を作れば44角よりも働いているという主張があります。
77桂成に同銀もありそうで
85歩同歩77角成同飛85飛87歩
駒得なので65桂~87飛成くらいなら悪くはないでしょう。
△か× 68金はおかしな手で
先手玉が薄くなります。でも後の46桂や49銀を避けているという意味もあります。77桂成同金25桂26銀46歩73角81飛64角成
65歩55銀同銀同歩61飛73馬47銀
これは面白くないですね、少し工夫が必要です。
25桂に45歩を利かせて
37桂成同桂は角が死んでいます。45同銀26銀36銀37歩26角
26同歩37桂成同金同銀成同玉45銀38銀
後手の猛攻を受けきれる自信があればこういう順を選びます。駒得でも歩切れ、81飛~41飛を間に合わされたら悪くなるので難しいです。
△ 68角は堅実な受け方で
77桂成同角46歩同銀45歩55銀左
こうなれば先手が好調です。
後手は77桂成同角のタイミングを工夫するしかないです。取る前に46歩として
46同銀45歩55銀右同銀同銀同角同歩77桂成同角46桂
これならば77角の働きが悪い(けれど73角はある)ので形勢互角くらい。
☆ まとめ
問題図の前で後手は45の位を生かすべく44角と据えたのですが
この角が安定していませんでした。46歩から角をいじめたというのが先手Oさんの好着想だったわけですが、65桂に
本譜45歩は焦りすぎました。77桂成で駒損になってしまったというのが敗着に近いです。(玉の囲いが同等だと、わずかな差が大差になりやすいです。
桂を取ってから45歩同銀55銀
というのは自然な順でした。銀に当たるからという思い込みで間違ってしまったのでしょう。
55銀と捨てて
45歩でも良いです。
相手の読みを信用しないで、(少し先の)カウンターを考えてみましょう。自然な順ならば申し分ないです。
こういうカウンターで駒得になる順がなかった(見つけられなかった)場合は
87飛とか
68角とか
を選べれば、振り飛車党として合格だといえるでしょう。