名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS2-10 先手石田流持久戦(15)

2024-01-30 | 基本定跡の研究

石田流対棒金は終わりにしようと思っていたのですが、先日の名南将棋大会でこの図 (からの感想戦) を見かけました。

先手は玉の囲いを後回しにして、腰掛け銀から65歩の攻め、あるいは玉頭銀をねらっています。

実戦の進行は45銀74歩65歩

AIの評価値はこれでもまだ後手が悪くないようなのですが、受け間違えてつぶされています。もっと早くに玉頭銀を防いだらとか、6筋を手厚くしていたらとか、アイデアを出してみたのですが、どれも先手が指せそうです。

戻ってAIに聞いてみると

ここで45銀には95歩だと。34銀96歩88角95金65歩33歩

銀を追って8筋を破れば後手有利、評価値は-392です。

とすれば45銀95歩に同歩同金までは仕方が無いようですが

この図の評価値も-423で後手有利です。例えば65歩には86歩

86同角同金同飛同飛同歩77角成

玉頭銀は活躍しませんし、先手玉はすぐに寄せられそうです。

もう1手戻って

後手は84金~95歩でも有利だったわけですが、95歩同歩74歩

7筋から開戦するならばこの形でした。74同歩同金65歩72飛 (あるいは65歩72飛74歩同金でも)

64歩には52銀と引いた形が

引き締まっています。後手から75歩を打てるので、先手から75歩64金65歩としますが、そこで96歩

こうなれば金角の取り合いで、64歩97歩成

63金92飛は何でもないので、74歩87と65桂ですが、77と

75飛と逃げても66角85飛84歩では後手有利のまま。先手は73歩成76と72と のほうがましですが

66歩62と67歩成

と金でのはがし合いです。先手玉のほうが戦場に近く、67で清算してもだめです。52と同金63歩成同金61飛には52角

81飛成58と同金66と

後手は駒得になりそうですし、玉の堅さも違います。後手優勢です。

 

やはり先手は美濃囲いに囲ってからではないと戦えません。さらに石田流本組を目指すと手数がかかるので、後手は組みあがる前に棒金で攻めて戦えるということなのでしょう。この話はここまでとします。

 


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