名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

20150729今日の一手<その99>駒得

2015-07-29 | 今日の一手
20150729今日の一手

11日の名南将棋大会からAさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。4択ですね。














昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得は角と銀歩の交換です。互いに持ち歩があるので歩は考慮に入れないで、角銀交換とみて先手の駒損です。馬も作られました。
玉は先手の方が堅いです。
後手陣先手陣に届いている攻め駒を数えます。(終盤になったら後手玉先手玉に絞ります。)
先手の攻め駒は持ち駒銀で1枚。(38飛や45銀も使えそう、45桂もとれば攻め駒、と金も作れそうですから、ここでうまく指せるかどうかです。)
後手の攻め駒は84馬と持ち駒角。(45桂は取られそうですが使えれば戦力です。)

総合すれば、この局面では互角。先手番なのが大きく、駒を補充する、玉を固める、戦力を増やすなど有効な手を指せれば指しやすくなります。

問題図の少し前、この局面だったのですが

この44歩を取れずに33金だったため、形勢が近づきました。46銀39角38飛84角成で問題図なのですが、44同金33銀に35金

両取りを恐れずに金が出ていけば、22銀不成46歩38銀39角で

あとは18飛に57桂成で後手が指せました。先手は飛車1枚なので後手玉はまだ安全です。


× 問題図に戻って、実戦は34歩でした。自然な手に見えます。

44金33歩成に37歩を利かされます。

37同桂同桂成同飛62飛

桂馬は逃げられたので75銀85馬を決めてから飛車の侵入を図り43とですが28角。

以下は36飛35歩同銀と飛車先を重くされて苦戦です。馬2枚に活躍されて先手の敗戦でした。

と金を作って飛車を侵入して戦力を増やす、という戦術は失敗でした。と金は作っても後手の金と飛車に逃げられて、取れそうな45桂をさばかれ、飛車を侵入するのが遅れるというのは最悪の展開です。


× 45銀と取りたいのですが。

これは27角と打たれます。

48飛同角成同金45馬は

45馬が厚くて攻めにくく、持久戦になれば駒損が響きます。

戻って27角に36飛としてみると、同角成同銀39飛18角

これは局面が落ち着いて飛車と銀桂の2枚替えなのでまだ指せそうですが、

36飛には44金同銀36角成です。

飛角と金銀桂の交換ですが、49飛や28飛の対策が難しく、持ち駒を自陣に投入して受けるのでは戦力不足になります。


○ 問題図では75銀と打ちたいです。

安全に桂馬を取ろうという手です。75同馬同歩49銀は

48飛58銀成同金

45桂を助けにくいので先手が指せそうです。

仕方なく85馬なら45銀。

27角48飛47歩が手筋ですがこれで後手は歩切れになりました。

47同飛38角成に37飛が利きます。

37同馬同桂52馬55桂

後手が歩切れなのが痛いです。39飛として桂香を補充したいのですが、66角が両取りの筋になるので打ちにくいです。これは先手優勢。

途中37飛には29馬のほうが難しそうですが

34歩19馬36飛18馬に33歩成。

36馬同銀で

後は と金で後手の飛車をいじめます。

途中で32金33歩成の交換をしているとこの図になりますが

先手玉が堅く駒得(銀香交換)なので、ゆっくり攻めれば先手よしです。


まだ互いの玉が安全ですから持久戦で落ち着きやすい局面でした。そういう時は駒の損得がだんだん響いてきます。力の強い駒を持っている方あるいは駒の枚数が多い方がそのあとの指し手の価値が高くなる可能性が高いのです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 20150728今日の一手<その98... | トップ | 20150730今日の一手<その100... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

今日の一手」カテゴリの最新記事