名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS3-5 先手角道オープン向い飛車(20)

2024-05-08 | 基本定跡の研究

この角道オープン向い飛車には、先に出版されている定跡書があります。2010年出版の「高崎一生の最強向い飛車」で、重複しているところが多いのですが、田中先生が書いていない変化を調べてみます。

32銀とする手、これは31角と引いていわゆる飯島流引き角戦法を目指すような形です。 (飯島流といいながら、アマチュアの先行する定跡書があり、どこがオリジナルなのかを言及せず宣伝するので、私は飯島先生を軽蔑します。)

さて86歩同歩同角と動いたら。

34歩には77角同角成同桂

88飛成同銀

この図の評価値は+105で先手ペースです。本に書いてあるのは、57飛58金右56飛成83飛82歩85飛成 (87飛成のほうがわずかに優る) 62金

高崎先生は後手良しというのですが、評価値は+110で先手ペースです。

でもここまでが一本道ではありません。

この図で86同飛同飛95角83飛打31角とするのもありそうで

後手も角が使えます。87歩86角右同歩

ここも分岐で、82飛とするのはあとで。87飛81飛成86角

王手飛車の筋がまた出てきて、48玉75角同歩81飛成

53桂89竜66角76飛

どうしてこれが最善手なのかもわかりにくい応酬です。評価値は+94の先手ペースですが、初見だとどちらが有利になるかわかりません。

少し戻って

ここで87飛ではなくて、82飛同飛成同銀とするとおとなしい展開になります。

進行例は48玉64角78金72金38玉74歩

この図の評価値は+77で少し先手が指しやすいようです。

ということで王手飛車の筋は、先手が少し指しやすいというのが結論です。

話は戻って、34歩77角同角成同桂の図ですが、

本に書いてある88飛成も必然ではありません。87歩89飛88角

これが先手にとって厄介な変化です。66角79角成同金88銀84歩

89銀成同金88歩成同金79飛

48玉99飛成65桂64香

11角成65香78金33桂

妥当にみえる進行で、評価値は-192の後手良しです。

つまり先手の86歩同歩同角は無理なのでした。

 

 

 

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