四間飛車、三間飛車、向い飛車と調べてきましたが、漏れているところが見つかりました。
小林健二先生のスーパー四間飛車を見てみましょう。シリーズで何冊も出ているのですが、「スーパー四間飛車最新版」の①急戦居飛穴破りから。藤井システム出現前の定跡だと思ってもらえれば良いでしょう。アマチュアには使いやすいと思うのですが、どれだけ有効かはわかりません。
序盤は62玉~72銀という組み方をします。端歩は後回し。なのでたいていの居飛車急戦には対応しやすいと思います。
先手が居飛車穴熊かな? というところで端歩を突いて打診します。98香に45歩
というのが「浮き飛車作戦」と (本人が言う) 指し方です。他の棋士の実戦例もまあまあありました。先手が角を交換すると、33角成同銀99玉35歩
こうなれば「立石流」(立石勝己さんの考えた戦法) に近いです。88銀32金79金44飛58金34飛
このあたりはAIの評価値を見ると、後手が95歩を突けば0近辺の互角、先手が96歩を突けば少しプラスです。なので後手は95歩を優先したほうが良いのですが、68金寄42銀78金寄43銀
ここまでは評価値が0付近の互角です。本に書いてある66銀は疑問手で、38角として
評価値は-292、後手良しです。意味は58角の受けに、46歩同歩56角成があるから。
小林先生は52銀と引いて後手の作戦勝ちだというのですが、先手には21角があります。
43銀32角成同銀22金41銀23金52銀
先手としてはちょっと気が引けるところでしたが、この図の評価値は+102なので、なんとか先手ペースというところです。
ともあれ後手が変なことをしなければ、評価値は0付近の互角ですから、後手番振り飛車としては十分でしょう。
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