本道となる変化は見ましたが、脇道が残っているので片付けましょう。
12香の代わりに54銀とされたら。16歩12香が入ればこれまで見た通り、最善で応じられると後手良しでした。ここで仕掛けると、25桂に15角
というのが気になる手だとされていました。(だから16歩を突いて待っていた。) 16歩26角47飛24歩
13桂成同香27歩で角を殺すと35桂
35同歩同角と進むのですが、その局面は難しく、評価値は+62、かなり手が広いです。先手はこの変化を気にしなければならないかも。
実はここでも25桂に22角が難しいのです。
45歩同歩22角成同飛77角12飛
45銀37角か、33桂成同桂同角成37角と進むのでしょうが、この局面の評価値は-197で後手良しです。四間飛車側は12香の前に54銀としてもかまわないということなのですね。
もう一つ、52金左よりも12香を優先した形はどうでしょうか。25桂の仕掛けに
15角は16歩26角47飛24歩13桂成
同様に13同香と取るのですが、すると12香と上がった1手が無駄になるのです。27歩35桂同歩同角15歩
12飛55銀同銀同角
こんな進行例ですが、評価値は+373で先手有利に大幅改善しています。52金左と締まっているかどうかの違いだけなのですが。
ゆえにこの図から
従来は24角45歩同歩11角成31金
こうやって受けるものだとされていました(評価値は0付近)。でもAIで確認すると、
24角には16歩と突いておいて、
52金左に45歩と攻めれば先手もちだと、そう言われるとなるほどです。評価値は+93ほどなのですが、前に調べた変化に持ち込めれば評価は上がります。後手としては52金左ではなくて14歩とか32金とかで待つのでしょうか。
ということもあり、ここでも後手の最善は25桂に22角なのでした。
45歩同歩22角成同飛44角
飛取りで53角成もあるので、52飛11角成24歩21馬25歩
後手の飛の位置が違うので、先手の攻めは続きます。45銀37角54銀48角成同金54歩44歩
評価値は+95で先手良しには届かないのですが、まあまあの進行です。
後手から見ると52金左>54銀≧12香くらいの優先度なのでしょう。