第1問

後手陣が整っていないうちに動きます。
A 76飛 B 88飛 C 74歩
第2問

角のラインをなるべくきれいに止めたいのです。
A 65歩 B 62と C 37銀
第3問

両取りを防ぎます。
A 54金 B 56歩 C 37歩
第4問

55角には返し技を考えておきます。
A 53桂成 B 57飛 C 63角
20180802今日の一手
3月24日の名南将棋大会から、TさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
銀と角歩の交換で歩を数えず、成銀を作られていますが、少し先手の駒得です。
玉の堅さというよりは深さですが先手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は65桂と持ち駒飛角角で4枚。
後手の攻め駒は59成銀と持ち駒飛金で3枚。
総合すれば先手有利か優勢です。
☆ 大局観として
形勢判断の3つの要素で上回っているのですから明らかに先手有利です。ただしどれも上回っているのは少しだけですからここはしっかり考えておきたいところです。
受けても攻めても良さそうな時はかえって迷うものです。どちらから考えますか?
○ 59金として成銀を取るのが一番自然な手でしょう。後手の攻め駒も減ります。でも48金
と打たれるのが嫌です(だから実戦では選択しなかったのでしょう)。これは39飛で詰めろの2手すきの手です。困ったようでも54角と打てば43銀
しかないでしょう。歩は打てませんし飛車も使いたくない、玉を逃げるのは(金が質駒ですし)簡単に必至をかけられるでしょう。ここで62飛52歩43角成同玉63飛成
から追いかけて48金を取って詰めろ、という勝ち方でも良いですし
72飛52歩21角
21同玉43角成32角33馬
というのでも優勢です。
後手としては48金を打たずに65銀
が正しいのでしょう。47銀か39銀か、何か受けておいて駒得(桂角交換に広がっている)の先手が有利です。
○ 実戦は54角で
いかにも打ちたくなるところです。こちらが第一感という方も多いでしょう。43金63角成49成銀同銀59飛
ところがこの図は先手自信なしです。以下は71飛51歩41馬同玉39金57角
金を手に入れて粘りに入ったつもりが、角を打たれて受けにくいです。
63角成が甘いようです。43同角成同銀59金
角は切って成銀を払うのでしょう。これだと角金の持ち駒が替っているので48角は49金で怖くありません。(69飛には79飛と受けます。)65銀に82飛
くらいでしょう。81桂を取れればほぼ金得です。52飛には交換して53歩とかでも良いですが、49金打としっかり守るものかもしれません。
△ 71飛51歩
は入ります。78金にひもを付けた効果、5筋に歩を打たせない効果はありますが、後手玉を固めさせた感じです。81飛成で十分という局面ではないですから、ちょっと難しくしているかもしれません。
△ どうせ取られるからと53桂成あるいは53桂不成
と捨てて、53同銀引59金48金に65角
攻防に打って、54歩47銀59金71飛48飛38銀打
と受けに回ることはできます。先手が指しやすいくらい。
△か○ 77角
とすえて、49成銀54角43金
43同角成同銀33角成同玉25桂
42玉82飛52銀33金51玉49銀
ほぼ必然で詰めろ逃れの詰めろをかけられます。71金に53歩と攻められるので先手の勝ち筋でしょうか。
△か× 他には98角(87角や76角も同じ)
として空き王手狙いで65桂にひもを付けておく手もあります。49成銀53桂成54歩同角43金
これは清算しても寄りではないので
53桂不成
のほうが正しそうです。54歩41桂成同玉54角
受けに駒を使わせて49銀となれば先手の勝ち筋です。
だけど41桂成に58飛
が詰めろです。42成桂同玉82飛52桂
32金から追っても後手玉は詰まず、駒を使わせる手もないので残念ながら先手の負け。
☆ まとめ
先手が有利か優勢くらいなのでいろいろ選択肢があるのですが、有力なのは
59同金(自然な手)
54角(後第一感に思える)
でしょう。ほかに思いつかなければこれらを掘り下げて考えればよいです。
59同金に48金というのが嫌な感じですが、よく見れば詰めろではない2手すきの手です。しかも後手は金を使ったので54角がより厳しくなっています。以下の寄せを見つけたら勝ち切れます。
54角は指したいけれど、結局後手は43金と受けるしかないというのはわかります。そこで角を逃げるしかないとすれば(考えたら)危ないです。角を切って59金と受けたら、部分的には角金交換で駒を損しているのですが、59金に48金を回避して、安全な勝ち方になっていました。金を持ち駒にしていると受けやすいということもあります。それでも駒得のままだというのが心強いところですね。
先に受けた59同金は寄せを考えることになり、先に攻めた54角が受けて勝つことを考えるというのは面白い現象ですが、どちらの勝ち方もできるようになりたいものです。