第1問

不思議な端攻めでした。
A 84歩 B 94歩 C 96歩
第2問

勝負に出ます。
A 57飛 B 45銀 C 56香
第3問

これが寄せの構想でした。
A 86桂 B 74歩 C 99香
第4問

これで寄せを見ます。
A 77香 B 74香 C 47飛
第5問

成香を捨てて、後手玉を包囲して寄せます。
A 61銀 B 74桂打 C 74歩
20180806今日の一手
4月7日の名南将棋大会から、KさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが後手に持ち歩があります。成銀を作っているのでわずかに先手の駒得です。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は43成銀58飛で2枚。
後手の攻め駒は55銀1枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
先手のほうが少し手得していて、右の金銀が前に進んでいる感じです。
後手は陣形が低いので飛車交換なら強いのですが、55銀54飛をさばききれるかどうか。51角の働きが悪いというのはマイナスです。
さて先手はどうしたら有利になるでしょうか。もう少し駒得にするか、玉を固めるか、攻め駒を増やすか、のどれかです。
すぐに駒得を広げる手は見えないのですが、後手から42歩で成銀が取られないか/消されないかというのが気がかりです。対策は考えねばならないでしょう。
玉を固めるなら右金を寄せるとか、玉を深く囲うとか。これは手間がかかりそうですから後回しです。
攻め駒を増やすなら88角や47金を使うことです。
△ 44成銀という手筋が見えるでしょうか。
後手は銀で取れませんね。44同飛55飛52歩54歩
というところで、成銀と銀を交換したのですから少し損な取引です。5筋を謝らせた形なので少し指しやすいくらいでしょうか。
今すぐに44成銀という必要はないので、成銀を追われたら指せばよいでしょう。
△ 実戦は53歩で
成銀の捕獲を避けた手です。感触はまあまあ。42歩だったので44成銀同飛55飛
を決行すれば(52銀を見て)指しやすかったのですが
52成銀同金左同歩成同飛
と清算してしまいました。1歩使いましたが成銀と金の交換自体は同等で、トータルでは銀金交換でやや駒得を保っています。56歩で銀を追って駒組みのやり直しのつもりが57歩
の応手を間違えました。飛車で取って何でもなかったのですが(56銀同金48銀58飛57歩では無理攻め)、57同金56銀同金47銀
飛と金銀の二枚換えでも28飛から29飛成が先手ですから玉の安定している後手が優勢です。
後手としては42歩は良い手ではなく、56歩
と押さえておくほうが良いです。これで難しい形勢です。
○ 少し損なようですが56歩を打って
64銀に76歩
角筋を通してみると、後手はこの利きを止めるのは33歩しかなくて、すると55歩を取れなくなっています。34飛54歩52歩36金
最後の36金は筋の良い手ではありませんが(36歩62角45歩~44成銀のほうが筋が良いけれど少し手数がかかる)、34飛を取りに行くねらいで先手十分です。
後手としては金をぶつけて
さばきに行くほうが良さそうですが、52同成銀同飛11角成33角
33同馬同桂66香
(66香では43角か34角もある)、駒得を広げながら攻めていくことができます。
○ 76歩が自然な手で
攻め駒を増やしています。42歩44成銀は大歓迎。56歩68銀を入れてから42歩なのですが36金
の時に45金を防げません。43歩45金52飛55金
成銀は消されましたが後手の歩切れで1歩得です。中央を制圧して、先手の十分な態勢です。
(68銀56歩76歩でも同じ変化になります。)
× 96歩から
端角で使おうというのは、56歩97角64歩36金33桂
目いっぱい頑張られたら突破できません。
△ 36金を先にすると
後手に選択肢がありますが、57歩同飛56歩59飛33桂68銀
くらいで難しいです。
× 他には24歩
駒得狙いですが、24同角22歩33桂
後手に角桂を使われて、と金を作るだけでは割に合いません。
☆ まとめ
後手が43成銀を捕獲しに来た時に
44成銀と引いて銀交換で飛車をさばく
阻止されたら76歩~36金~45金で55銀との取り合いに行く
というのが方針です。
これは自分から動くとあまりうまくいきません。後手が42歩などちょっと損な手を指した時に、カウンターで成銀を引く、あるいは金を進出する、というのがタイミングです。
成銀を助けるにしても、歩を使って金と交換するよりも、88角の利きを生かして成銀を引けるようにする方が優ります。
こういう少し良い手が入ると形勢互角が指しやすい、有利、と向上していきます。