飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

実力主義と敗者復活

2005-07-11 22:05:05 | 佐鳥新の教授&社長日記
私は研究室の運営においては実力主義を基本方針としている。研究やモノづくりを前進させる能力の人が先輩であり、教わる立場にある者は後輩として評価する。学年や年齢は無関係である。誤解はないと思うは、これは礼節を無視するという意味ではない。
発展を目指すと、どうしても差が生じてくるので、この調整が難しいものだ。逆に停滞している組織では、平等性は強いのだが、嫉妬が非常に強く、突出する者を許さないところがあるのも事実だ。
私は成功者、優秀な人材が出ることを喜ぶカルチャーが大切だと思う。私は「強い遺伝子」を評価する。その強い遺伝子に引っ張られて、他の遺伝子まで強くなるからだ。このような組織を目指している。

発展する組織では、常に人材が入れ替わっていくものである。変化する組織においては、能力の高い人材を最初から採るのは無理であるが、変化の流れをよく見極めて、その時点に合わせた人材を配置することが重要だ。実力主義の必要悪として、どうしてもカルチャーの変化によって運・不運が起きてしまうので、敗者復活戦のチャンスは何度も設けておく必要がある。かつてローマでは負けた敵国の大将の首を刎ねずに地方の役人にするなどの処置をしたという。一度負けた大将というのは、やはりなぜ負けたのかにについて深く反省し、2度と同じ過ちを犯さない。敗者復活戦のチャンスを与え、優秀な人材を多く抱えていたことがローマ帝国の強さであったことを歴史は教えている。