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飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

宇宙関連情報: 若田さん、NASA部門長に内定 ISS運用を担当

2010-03-05 07:00:00 | 北海道衛星
宇宙飛行士の若田光一さん(46)が、米航空宇宙局(NASA)の国際宇宙ステーション(ISS)運用部門の部門長に就くことになった。3月1日に就任の予定。

 百数十人いるNASAの飛行士が所属する宇宙飛行士室には、5部門があり、ISS運用部門は最も重要な部門と位置づけられている。若田さんは、これまでロボットアームを開発・運用する部門で教官を務めていた。宇宙航空研究開発機構は「ISSに詳しく、他の飛行士からの信頼が厚いことの表れだろう」と歓迎している。

出典: http://www.asahi.com/special/space/TKY201002170384.html

いよいよ始まったLHC実験

2010-03-01 07:00:00 | 北海道衛星
いよいよ始まったLHC実験 2010.1.7

~ 最高エネルギーでの陽子・陽子衝突 ~


大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の運転が再開しました。2009年11月20日から12月16日までの26日間に様々なテストを行い、世界最高エネルギーでの陽子・陽子衝突を記録することに成功しました。本年は2月中旬から10月末まで長期に実験を進め、多くの物理成果が出てくることが期待されます。

LHC加速器

LHCは、スイスの欧州合同原子核研究機構(CERN)に建設された加速器です。世界最高エネルギーでの陽子と陽子の衝突を達成して、素粒子物理の最前線の研究を行います。約1700台の超伝導磁石を周長27kmのトンネルの中に並べ、光速近くまで加速した陽子ビームを貯蔵します。左右周りの2つの陽子ビームを衝突させて、衝突のエネルギーが14兆電子ボルト(14TeV)というとてつもなく大きなエネルギーの衝突を起こさせます。発生するたくさんの粒子の中から、ダークマターと呼ばれる謎の粒子やヒッグス粒子の探索を進めていきます。日本からはKEKを含む15の大学・研究所が国際共同実験アトラスの一員として、測定器の建設と調整を進めてきました(「国際協力の現場で」の記事参照)。

約14年の歳月をかけて建設が進み、2008年9月に完成しました。ところがビームを入射した試験を始めて10日後に、超伝導磁石の配線の不良からヘリウム大量流出が起こり、一部が破損して運転休止になっていました(「LHCの復旧へ」の記事参照)。故障した磁石の交換や汚れたビームパイプ内部の清掃など、復旧自体は5月まででほぼ完了しました。その後は、二度とこのような事故が起こらないように監視システムを改善し、また、万一事故が起こった場合にでも被害を最小限に抑えるための安全弁の設置などに時間をかけました。2008年の事故で問題になった配線の接続部の抵抗は200ナノオームでしたが、新しい監視システムでは1ナノオームの抵抗でも検出できるまで精度を高めています。

ビーム再入射からの順調な滑り出し

11月20日にLHCの中をビームが再周回して以来、加速器の調整は順調に進みました。23日には入射したビームを加速せずにそのまま衝突させ、アトラス実験を始め4つの主要なLHC実験グループが、待ちに待った初衝突を観測できました(図1、2)。その後、陽子の加速のテストに取りかかり、29日には両ビームをそれぞれ1.18TeVのエネルギーまで加速し、陽子加速の世界最高記録を達成しました(半端な数字ですが、超伝導磁石にちょうど2000アンペアを流し、それに対応するエネルギーです。これまでの最高は米国フェルミ国立加速器研究所のテバトロンで1TeV)。12月8日から9日にかけてのテストではこの最高エネルギーで2つのビームを衝突させることができました。

加速器の試験の合間に実験グループのためのデータ収集期間があり、アトラス実験でも100万近い事象を記録しました。これは、LHCの最終目標の強度で稼動させた場合は1秒もかからずに起こってしまうような事象の量ですが、長い間かけて建設してきた測定器の性能をテストするのに大変貴重なデータです。即座に解析が始まり、測定器が予定通り動いていることを示すたくさんの結果が得られています。例えば、衝突から出てきた2つの光子のエネルギーから、その不変質量を計算すると分布に「とがった山」が見えています(図3)。これは中性パイ中間子という粒子が崩壊して、この2光子が発生したことを示しています。パイ中間子自体は陽子・陽子の衝突ではたくさん出てくるありふれた粒子です。しかし、もしこの1000倍ぐらい高い質量付近にこのような山が見えたとすれば、そのときは、ヒッグス粒子の崩壊した信号である可能性が高いといえます。その領域を見るにはもっとたくさんのデータを集めないといけません。

今後の予定

まず、加速器の磁石を保護する監視システムの最終チェックを行います。システムの信頼性が確認できれば、さらに高いエネルギーでの運転が可能になります。各ビームエネルギー3.5TeV(総エネルギー7TeV)で衝突実験を、2月中旬から10月末までほぼ連続して進めていきます。その間、徐々に蓄積する陽子の量を増やして輝度(ルミノシティ)を上げて行きます。加速器の状況によっては5月ぐらいから重心エネルギーを10TeVまで上げるかもしれません。

2010年のデータから何が出てくるでしょうか? 正直言ってまだわかりません。何しろ人間がこれまで作り出したことのない高エネルギーでの現象を観測するのですから。ダークマターに関連した新粒子や、世界が3次元でなくより高い次元である兆候なども、見えてくる可能性はあります。ヒッグス粒子に関して言えば、もしその質量が160GeV付近の見つけやすい所にあるのならば、兆候が見えてくると期待できます。しかし、ヒッグスの質量の大きさはまだわからないので、広い質量領域をくまなく探査するためには3年ぐらいのデータを蓄積する必要があります。

物理の成果をみんなが待ちこがれていますので、早く強度とエネルギーを上げて欲しいところですが、LHCは現在のテクノロジーの最先端を使った加速器で、いろいろなテストをして動作を一つ一つ慎重に確認しながら進めなくてはいけません。CERNのホイヤー所長は「新しいモデルの新車を買った場合には最初からフルスロットルで運転はしないでしょう」と説明しています。

データの解析準備

実験グループも、収集したデータを見ながら、測定器の調整を進めて行きます(図4)。昨年長い期間宇宙線を使ってテストをしてきましたので、かなり測定器の性能の理解は進んでいますが、実際に衝突データを使って較正しなくてはならないものもたくさんあります。

アトラス日本グループは12月24-26日、東京工業大学にて、実験グループ内の学生向けに解析ソフトウェア講習会を開催しました(図5)。12月に収集した実データを使って解析の基本を習得する実習で、クリスマス期間にもかかわらず、学部生10人を含む39人の出席者が熱心に参加し、中性パイ中間子の探索などを行いました。これら若い人たちが今後新粒子の発見に大きな役割を担っていきます。



※もっと詳しい情報をお知りになりたい方へ

→LHC加速器の現状とCERNの将来計画のページ PDF
http://www.jahep.org/hepnews/2008/Vol27No3-2008.10.11.12Kondo.pdf
→CERN研究所研究所のwebページ(英語)
http://public.web.cern.ch/Public/
→LHC加速器(英語)
http://lhc.web.cern.ch/lhc/
→アトラス日本グループのwebページ
http://atlas.kek.jp/
→アトラス実験のwebページ(英語)
http://atlas.web.cern.ch/Atlas/


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出典: http://www.kek.jp/newskek/2010/janfeb/LHC2.html

宇宙関連情報: 彗星のしっぽ、なぜか「X」 小惑星同士の衝突か

2010-02-19 07:43:06 | 北海道衛星
ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)は、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した小惑星同士が衝突してできたと思える不思議な天体画像を公開した。

 「P/2010 A2」と呼ばれるこの天体は、火星と木星の間の小惑星帯に軌道を持っている。

 1月6日に地上の望遠鏡で見つかったときは、尾のようなものが見えるので彗星(すいせい)だと考えられた。ところが25日と29日にハッブルが改めて観測したところ、彗星の尾と「頭」が分離しており、通常の彗星の尾には見られないX字形の構造も見つかった。

 彗星なら、主成分である氷が解けてできる気体の成分が見つかるはずだが、それも見つからなかった。

 とまどっていた研究チームが最終的に到達した結論は「小惑星衝突の名残」。チームの米カリフォルニア大ロサンゼルス校のデビッド・ジュウィット教授は「未知の小さな小惑星同士が衝突してちりのシャワーが発生。太陽からの光の圧力で尾を形成しているのではないか」と推測している。同教授は「衝突が起きたのは数カ月前だろう」という。

 小惑星帯では、小惑星同士の衝突がときどき起きると考えられているが、「現場」が撮影されたのは珍しい。

 小惑星同士が衝突するとき、相対速度は平均で時速2万キロ以上に達する。


出典:http://www.asahi.com/special/space/TKY201002050009.html

宇宙関連情報: 2010-02-06 「空飛ぶホテル」で世界をクルーズ 英企業が構想発表

2010-02-18 07:00:32 | 北海道衛星
2010-02-06 「空飛ぶホテル」で世界をクルーズ 英企業が構想発表
空に浮かぶホテル感覚の乗り物で、世界各地を自由自在にクルージング――。製品設計、開発コンサルティング企業のセイモアパウエル(本社・ロンドン)がこのほど、未来型の飛行船「エアクルーズ」の設計プランを発表した。

「航空機の狭く不便な空間で、長時間のストレスに耐える。そんな旅の形に疑問を投げ掛け、未来型のぜいたくを提案す
るのが、エアクルーズの構想だ」――同社の交通部門を率いるニック・タルボット氏は、こう言って胸を張った。「A地点からB地点まで素早く移動することよりも、ゆったりとした旅の経験自体を楽しみたいと考える人々に、きっと喜んでいただけることでしょう」

発表されたプランによれば、エアクルーズは高さ約265メートルの縦型飛行船。搭乗できるのは乗員20人、乗客100人までとし、広々とした空間にレストランやバー、ラウンジなどのスペースを設けている。

浮力には主に水素ガスを使い、必要な電力は燃料電池や太陽光発電でまかなう。大気汚染や騒音の心配がないのも、大きな特長だという。

エアクルーズの時速は100―150キロ。ロンドン・ニューヨーク間は37時間の旅となる。乗客はその間、都会の摩天楼や緑深い国立公園を眼下に眺めながら、優雅なホテルライフを楽しむことができる。
「豪華船でのクルージングを、空中に浮かべたようなもの。これからの時代は、そんな旅を味わう時間の余裕こそが一番のぜいたくになる」と、タルボット氏は力を込める。

ただ設計チームによると、現時点では製作に膨大なコストがかかるとみられ、実用化までにはしばらく時間がかかりそうだ。( CNN)


出典: http://www.spaceref.co.jp/

宇宙関連情報: ベテルギウスに爆発の兆候 大きさ急減、表面でこぼこ

2010-02-17 07:41:30 | 北海道衛星
オリオン座の1等星「ベテルギウス」で、超新星爆発へ向かうと見られる兆候が観測されている。米航空宇宙局(NASA)が6日に公開した画像には、星の表面の盛り上がりとみられる二つの大きな白い模様が写っていた。この15年で大きさが15%減ったという報告もあり、専門家は「爆発は数万年後かもしれないが、明日でもおかしくない」と話す。もし爆発すれば、満月ほどの明るさになり、昼でも見えるようになる。

 冬の大三角の一つでもあるベテルギウスは、赤色超巨星と呼ばれる巨大な星。直径は太陽の1千倍で、太陽系にあるとしたら、地球や火星はおろか木星までが覆われる大きさだ。重いため一生は短く、まだ数百万歳(太陽は46億歳)だが、すでに寿命に近い。最後は超新星爆発を起こし、ブラックホールなどになるとされる。

 地球からの距離は約600光年。地球からベテルギウスを見ると、東京から大阪に置いてあるソフトボールくらいの大きさにしか見えず、これまでは大きな望遠鏡でも点程度にしか見えなかった。だが近年は、複数の望遠鏡を組み合わせて解像度を上げることにより、その表面や周囲のガスの流れまで撮影できるようになった。

 昨年、米欧の研究者がほぼ同時に3本の論文を発表し、ベテルギウスが大量のガスを放出していることや大きさの急減が示された。ガスの放出によって星の表面が梅干しのようにでこぼこに膨らんでいるらしい。

 ただ、その後の別の観測では、大きさの変化はあまりないという報告も出ているという。3本の論文のうちの1本の著者で、独マックスプランク電波天文学研究所の大仲圭一研究員は「爆発がいつかは分からないが、死の直前を見ているのは間違いない。今まで想像するしかなかった星表面の様子も、実際に見て確かめられるようになってきた」と話す。(東山正宜)


出典:http://www.asahi.com/science/update/0109/TKY201001090278.html?ref=reca

宇宙関連情報: 小惑星と地球の衝突防げ ロシア、ロケット打ち上げ検討

2010-02-16 07:39:25 | 北海道衛星
【ワシントン=勝田敏彦】約20年後に地球に接近する小惑星が、万が一にも地球に衝突しないように小惑星の軌道を変えるため、ロシア宇宙庁がロケットの打ち上げを検討していることがわかった。AP通信が伝えた。実現すれば、小惑星衝突から地球を救う映画のような話が行われることになる。

 問題の小惑星は2004年に発見された直径約270メートルのアポフィス。米航空宇宙局(NASA)の09年の計算によると、29年4月に静止衛星の軌道より地球に近い約3万キロを通過。36年には25万分の1という非常に低い確率だが、衝突の可能性がある。

 同宇宙庁のアナトリー・ペルミノフ長官はロシアのラジオ局に「地球に接近し、衝突の可能性があると聞く。特別な宇宙船で衝突回避が可能だ」と述べた。近く、NASAや欧州宇宙機関、中国国家航天局の担当者を招いた会議を計画している。

 衝突を避けるため、宇宙船をぶつけるなどで軌道を変えることが考えられる。米映画「アルマゲドン」では小惑星を核兵器で破壊して衝突を避けようとするが、ペルミノフ長官は「核兵器は使わない」としている。

 米科学アカデミーによると、直径140メートル以上の小惑星が都市や周辺に落下すると、住民や生態系に深刻な影響が出ると考えられている。


出典:http://www.asahi.com/science/update/0104/TKY201001040049.html?ref=reca

宇宙関連情報: 月探査ナショナルミーティング開催について

2010-02-15 13:07:49 | 北海道衛星
■月探査ナショナルミーティング開催について■
~日本らしい月探査:ロボット月探査、有人月探査への夢や希望を皆で語ろう~

・日時:平成22年4月3日(土) 13:00~17:30
・場所:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)

若田光一宇宙飛行士、前原宇宙開発担当大臣を交えたディスカッションや、
日・米の取り組みの最新状況の講演などを予定しています。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/tukitansa/100127mtg.pdf
(なお、参加申込みを受け付けるサイトは現在準備中で、2月下旬には開設できる
見込みです。)

「月探査に関する懇談会」(座長:白井克彦 早稲田大学総長)では、
2020年頃の実現を目指す高度なロボットによる無人の月探査と、
その次の段階として、人とロボットの連携による月探査を検討しています。

上記懇談会や月に関する最新の情報などをご紹介するとともに、
日本らしい月探査とは何か、皆様と意見交換を行い、
そこで得られた意見を今後の月探査の進め方についての方針に
活かしていくことを目的とした、月探査ナショナルミーティングを開催いたします。

当日は、日本の将来の月探査のみならず宇宙活動の担い手の中心となるであろう
学生の方々や、月探査や有人宇宙活動に興味のある方々など、
多くの皆様のご参加とご意見をお待ちしております。

問い合わせ先:内閣官房宇宙開発戦略本部事務局
大谷、関根(TEL 03-5114-1915)

宇宙関連情報: 米予算教書 有人月探査計画は打ち切り

2010-02-02 11:52:25 | 北海道衛星
米予算教書 有人月探査計画は打ち切り
2月2日7時56分配信 産経新聞

 【ワシントン=犬塚陽介】予算教書には、有人月探査計画の予算は盛り込まれず、計画は事実上、打ち切られることが決まった。深刻な財政、雇用情勢に宇宙計画がのみ込まれた形で、米航空宇宙局(NASA)は今後、民間企業のロケット開発を支援していく。

 有人月探査計画は2004年、ブッシュ前大統領が「コンステレーション計画」として打ち出し、NASAは1972年以来となる有人月探査を20年までに実現することを目指していた。だが、オバマ大統領は就任前から「計画を5年遅らせれば、教育予算がまかなえる」と否定的だった。有人宇宙船を運ぶ次世代ロケット「アレス」の開発も併せて打ち切る。

 その代わり、宇宙開発関連予算として今後5年間で59億ドル(約5312億円)を計上。NASAはこの予算内で、民間企業によるロケットの開発と打ち上げを支援し、宇宙飛行士を民間ロケットで宇宙へ送り出す計画だ。

 ただ、民間への事業委託に対しては、安全性や科学技術の流出、雇用悪化への懸念から、議会を中心に批判が根強い。AP通信は「アンクル・サム(米国)は、タクシーにでも飛び乗るように宇宙飛行士の搭乗料金を支払うことになる」と皮肉っている。

 一方、野口聡一さんが滞在する国際宇宙ステーション(ISS)については、20年まで5年間、運用を延長するための予算を確保する。


(感想)
オバマ氏は投資と経費の違いが分からないようだ。今こそ本格的な宇宙産業を創造するべきなのだ。

宇宙関連情報: 人工衛星の熱設計の考え方

2010-01-20 07:00:00 | 北海道衛星
★01:人工衛星の内と外の温度

 宇宙の温度は、ビッグバンを仮定しますと、宇宙誕生から3分後に10億度
でしたが、30万年後は3000Kまで下がりました。さらに宇宙の膨張に伴
い、今日では約2.75K(約-270.4℃)の温度まで下がっています。
それは、1965年アルノ・ペンジャスとロバート・ウィルソン等によって観
測された背景放射で説明されます。

 そして、この様な宇宙に人工衛星を飛翔させると、地球近傍では次の3つの
ふく射、反射エネルギーの影響を受けます。
(1)太陽光のふく射エネルギー、
(2)地球アルベドと呼ばれ、太陽光の地球表面での反射エネルギー、
(3)地球赤外ふく射と呼ばれ、地球表面温度約288K(約15℃)からの
ふく射エネルギーです。
これらのエネルギーは、1m2当り人工衛星に太陽光で約1400W、地球ア
ルベドおよび地球赤外ふく射では高度500kmにおいてそれぞれ約350W
と約237W入射します。地球近傍ですら、人工衛星は複雑な外部熱環境に晒
されます。惑星探査では、太陽光のふく射エネルギーは地球近傍に比べ水星で
約10倍、火星では2分の1、そして木星では27分の1と、いっそう厳しい
変化に晒されます。

 ここで、直径10cmの球の宇宙空間における温度を、表面が白色と黒色の
場合について考えてみます。球は2.75Kの温度場に置かれ、かつ球の半分
は太陽光に晒されています。この時、球が太陽光を吸収する割合、太陽光吸収
率αSは黒色で約96%と大きく、白色では約24%と小さく、また、球自身
のエネルギーを宇宙空間に放出する割合、全半球放射率εHは黒色、白色共に
約86%と大きい値を有しています。その結果、温度は黒色で20℃、白色で
は-73℃になります。つまり、宇宙での物体の温度はαSとεHの熱物性に
よって定まります。人工衛星もこの原理を利用して温度制御を行っています。

 次に、少し複雑になりますが人工衛星の内部温度についてお話しします。人
工衛星に搭載される電子機器類は、地上で使用される電子機器と同様に-10
~60℃の温度範囲内に収められて、はじめて正常に動作します。そのため、
人工衛星は大型・小型に係らず動作温度範囲内に収める熱設計が必要になりま
す。熱設計の基本的な考え方は、ラジエータと呼ばれる放熱面を除き、衛星全
体を多層断熱材MLI(Multilayer Insulation)で包んで温度を制御します。

 MLIは、太陽光、地球アルベド、地球赤外放射等の外部から衛星への入熱
と搭載機器の発熱等の内部から宇宙への放熱に対して断熱する役目をします。
両面アルミ蒸着ポリエステルフィルムとポリエステルネットを交互に10層程
重ね合せ、その最外層にアルミ蒸着ポリイミドフィルムを1層付加し、構成さ
れます。最外層のフィルムは耐熱性、耐電子線・陽子線性、耐紫外線性に優れ
た宇宙材料です。MLIの断熱性能は90%以上と優れ、軽量で扱いが容易で
す。

 一方、ラジエータは搭載機器の発熱を宇宙空間にラジエータを介して放熱し、
機器の温度を制御する役目をします。ガラスや高分子フィルムに銀蒸着を施し
た材料が用いられ、太陽光を反射し、かつ全半球放射率が大きい特性を有して
います。最近、材料自身の温度で全半球放射率が高温で大きく、低温では小さ
くなる放射率可変デバイスSRD(Smart Radiation Device)が開発されてい
ます。ペロブスカイト型Mn酸化物を基材にしています。SRDを使うことに
より、機器が高温の時多くの熱を放熱し、低温の時には放熱が抑えられヒータ
電力の削減が可能になります。

 これまで、人工衛星の温度についてお話をしてきましたが、私たち自身が宇
宙と結ばれていることを、想い起こしてください。雲一つない冬の夜、外に出
ますと体温がいっきに奪われます。それは放射冷却といい、体が低温の宇宙と
ふく射交換を行っているためです。さらに言うならば、太陽系は直径約10万
光年、厚さ5,000~15,000光年の天の川銀河系の中心から約16,
000光年のところで、速度250km/sで動いています。そして、私たち
は公転30km/s、自転0.5km/sの地球の上に立っているのです。

(大西 晃、おおにし・あきら)

出典: ISASメールマガジン第278号

宇宙関連情報: 超高速インターネット衛星きずな(WINDS)国際シンポジウム

2010-01-19 14:12:07 | 北海道衛星
<<超高速インターネット衛星きずな(WINDS)国際シンポジウム>>

2008年2月打上げ以来、皆既日食中継をはじめ数々の成果をあげてきた
超高速インターネット衛星きずな(WINDS)国際シンポジウムのお知らせ

<参照URL> 
http://comm.stage.ac/kizuna_sympo/ 
http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h21/100107/100107.html