さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

歌の翼に&秋の歌

2016-05-15 | 歌のおけいこ
今回、
たっちぃ師匠の門下生コンサート・だいだいリートvol.19で歌う2曲は
どちらもおなじみ?のドイツリートで、
メンデルスゾーンのソロとデュエット。

おそらくは誰もが耳にしたことのあるうつくしい旋律の
「歌の翼に」

と、

二重唱ならではのかけあいやハモリがなんとも楽しい、
歌い始めたら、最後まで駆けぬけるように曲が流れる
「秋の歌」。
どこかで入りそこねたりしようものならたいへん。
ノンストップの、気がぬけない歌(どの歌もそうですが…)。


流れるように歌いたい、うつくしい憧れの曲でありながら、
今まで選ばずにきた「歌の翼に」。
有名どころで、歌えそうで歌えない(おそれ多い)
と感じていたこの曲に、今回のソロでは向きあうことにした。

「秋の歌」も、ぬっくさんとデュエットを始めた頃から
いいな~歌いたいなーと思っていた曲だったが、
まだむりかな、むずかしいかな…と、静かにねかせておいた曲。

ようやく、
がんばれば…練習したら…歌えるかも??
という気持ちになれたので、今回チャレンジ。

訳詩をご紹介いたします。


   「歌の翼に」 ハインリヒ・ハイネ:詩

 歌の翼にのせて、心から愛するきみを
 ガンジスの流れる土地へ連れてゆきたい
 ぼくはそこに、世界のどこよりも
 うつくしい場所を知っている

 そこには、穏やかな月の光を浴びて
 赤い花の咲く園があり、
 蓮の花たちが
 妹の来るように、いとしいきみを待っている

 すみれの花はほほえんで、
 高い空の星をあおぎ、
 ばらの花はおたがいに
 かぐわしいささやきをかわしている

 おとなしくてかしこい鹿は
 走って来て耳をかたむけ、
 はるかに遠く
 聖なる河の波音が響いている

 そんなところの椰子の木陰に
 ふたりで一緒に腰をおろし、
 そして、恋と平和を味わって
 たのしく、しあわせな夢をみよう


   「秋の歌」 カール・クリンゲマン:詩

 ああ、なんて素早く踊りの輪は終わってしまうの
 春が冬のときへと変わってしまうから
 ああ、なんて素早く悲しみの沈黙へと
 すべての幸せは変わってしまうの

 すぐに最後の響きが消えるでしょう
 すぐに最後の歌い手もいなくなる
 すぐに最後の緑も枯れるのです
 みんな故郷へと帰ってゆきたいのです!

 ああ、なんて素早く踊りの輪は終わってしまうの
 喜びがあこがれる悲しみへと変わってしまうから

 あなたは夢、愛の思いよ?
 春のように甘く、そしてすぐに消えてゆくの?
 ただひとつ、ただひとつだけ消えないもの
 それはあこがれ、けっして褪せないもの

 ああ、なんて素早く踊りの輪は終わってしまうの
 ああ、なんて素早く悲しみの沈黙へと
 すべての幸せは変わってしまうの


意識して合わせたわけではないが、
どちらもうたっているのは、はるかな憧れ だろうか。

「歌の翼に」は、はるか手の届かない、
夢みてやまない桃源郷みたいなものへの憧れ。

「秋の歌」は、過ぎ去ってゆくものへの憧れ。

そして、長く憧れをもってみつめつづけていたこの曲たちを
歌わせてもらおうとしている、いまのわたし。

6月の第1週がコンサート本番。
1回1回の練習&レッスンに集中、集中。

当日のあがりは、もう想定内だけど
なるべくちからをぬいて、流れるように歌えたらいいな。


  乗ってきた頃に無情のエンディング


ゆめゆめ、こんなことになりませんように。。。!




コメント (2)
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