さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

小寒・雉始めて雊く

2020-01-15 | 父・母、家族のこと
新暦の、およそ1月15日~19日ごろの今の時期、
旧暦では小寒(しょうかん)の末候・「雉始めて雊く(きじはじめてなく)」
です。

小寒とは、寒さが極まるやや手前のころのこと。
寒の入りを迎え、立春になる寒の明けまでの約1か月が
寒の内 だそう。
雉始めて雊く とは、雉の雄が、雌に恋して鳴きはじめるころ。

年末からすぐれなかった実家の母は、年明けに急遽の入院となりました。
尋常でない痛みに耐えかねて死んでしまうのではないか、
と思うほどハラハラしながら過ごしたこの年末年始は、
お正月どころではありませんでした。
正体のわからない、痛み止めも効かない腰痛に苦しんでいた母。
ひとまずその原因がわかり、治療の道が見えたことにほっとしています。
が、長くかかりそうです。
入院したことで新たな問題も出てきました。
本人の気力が落ちないように、支えていきたいと思います。

いつもの呼吸器症状を伴わない原因不明の熱が
抗生剤の点滴・内服あとも数日続き、
解熱したとたんに出現したのが、激しい腰痛でした。
病院もお正月休みに入っている期間のことで、
市販の鎮痛剤でしのごうとしましたが、まったくといっていいほど効きません。

ようやくの休み明け、
最寄りの整形外科に受診するのもやっとの状態でしたが、
レントゲンの所見は、圧迫骨折もなく、
年齢相応の腰椎変形程度。
ブロック注射を受けて、これでよくなるでしょうとのことでしたが、
これもまったく痛みをやわらげてはくれません。
ようやく効いてくれたのは、
その日念のためにといただいた坐薬でした。

それにしても坐薬が切れたら、すぐにやってくる激しい痛み。
腰だけでなく、背中や胸まで圧迫感を伴う痛みが出てきて、
重篤感は増すばかりです。
うちの職場でもあり、母のかかりつけ医でもある内科を
これまたなんとか受診しました。

胸腹部のレントゲンは、これまでと比較して問題となる所見はなし。
心電図も同様。
血液検査で示されたのが、細菌感染によると思われる炎症所見でした。
翌日受診した県立病院の整形外科で腰椎MRIを撮り、
ようやく診断がつき、その日に入院となりました。
化膿性脊椎炎。
痛かったはずです。
腰椎の間に膿がたまっていたのです。

レントゲンだけではわからないもののようで、
MRIを撮っていただいたおかげで診断がつきました。
それも、その日持参したうちの院長の見立てが書かれた紹介状と、
血液検査の炎症所見がなければ、
MRIまでは撮っていなかっただろう
と、整形外科の医師に言われました。
診断はさらに遅れ、
入院とはならず帰されていたかも知れません。

年末年始、苦しい思いをさせてしまいましたが、
迅速に診断がつき、治療に入れてよかったです。
最低最短でも1か月の入院が必要で、
抗生剤の点滴とベッド上安静が治療となります。

安静を強いられることで、
さっそくいくつかの問題がクローズアップされてきました。
筋力も低下する、
動かない(動いてはいけない)ので空腹感もなく食事がとりにくい、
排便にも難儀する(尿のほうはカテーテルを挿入中)。
さらには、
相部屋のお隣のベッドの人が、
心ない辛辣な言動をされているようで
(実際私もそれを聞きました)
つらそうです。
病気をよくするための病院で、心身の安静が保てない現実。
ストレスによる消耗が心配です。
あれこれの困難に負けず、
なんとかがんばってよくなってもらいたいです。


ご近所のお寺さんの今月のことばです。

  


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こまねずみの年末年始

2020-01-03 | 父・母、家族のこと
   あけましておめでとうございます。

   本年もどうぞよろしくお願いいたします。

    2020年・令和2年 子年


実家の母がすぐれず、
年末年始もバタバタと、実家と自宅の行き来をしています。
今回は、主人の実家のお年始にも、主人だけで行ってもらいました。
主人にお正月休みがとれるかどうか、ぎりぎりまでわからず、
もしお休みがなければ、逆に私だけでうかがう予定でしたが、
主人にまとまったお休みがとれたので、よかったです。
実家への行き来にも、できるときには送り迎えしてもらえるので
助かっています。

今すぐいのちが危ういとかではないのですが、
ひとりで置いておくには心もとなく、
状態も変わりやすく、ガタッときそうな、油断のできない状況です。
病院もお正月休みのこの時期に、救急受診を要するかも知れないと、
うちの職場の医院もお休みに入ってから、
先生に紹介状(診療情報提供書)を用意していただいて、
受けとりに行ったりもしたのでした。

あさっての5日には、だいじな歌の本番があるのですが、
なんとか参加できますように、
ぶじ1日をクリアできますようにと願っています。

1日、ご近所のお寺さんのお隣にある神社に初詣に行きました。
お散歩がてらに、りんも連れて行けるちいさなちいさな神社です。
隣りのお寺さんの「今月のことば」は、
まだ12月のままで新しくなっていなかったので、
また次回たずねたときに見てきます。

1日おきのりんの点滴も、毎回なんとかやっています。
ぼちぼちのんびりと、元気でいてくれたらうれしいです。

ゆっくりお正月気分でとはいきませんが、
なんちゃってミニおせちをせわしなくととのえて
(一般的なおせちのメニューにはこだわらず、
 自分と家族が好んで食べるものを適当に切ったり煮たりして詰めるだけ)^^;
実家の母にも食べられそうなものを持って行って、
一緒につついたりしています。
早く元気になってほしいです。

今年も何かとバタバタしそうな幕開けですが、
笑顔で過ごせますように。
みなさんにとっても、よい1年でありますように^^


  夢の種ひとつぶまいてねずみ算  さくら

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立冬・金盞香し

2019-11-18 | 父・母、家族のこと
冬はわたしにとってきらいな季節ではないのですが、
今年はなんとなくこころがふさぎます。

季節はもう、立冬も末候で
「金盞香し(きんせんこうばし)」。

立冬とは、冬の気配が山にも里にも感じられてくるころのこと。
金盞香しとは、
水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂うころで、
金盞とは金色の杯を意味し、黄色い冠をいただく水仙の別名だそう。
昨年のこの候にも、記事を書いていました。

毎年のことですが、
実家の母は、寒くなる秋冬が苦手。
身体の不調だけでなく、気持ちがウツ的になり、
日々をやり過ごすことも手いっぱいになってしまいます。
この11月で、82歳になりました。
父を(母にとっては最愛の夫を)見送ってから、もう5年が経ちました。

毎年くりかえすそのサイクルを、

「春になれば、あったかくなればまた元気になれるのだから、
 今はしょうがない。
 できるだけでいいし、できなくてもいいや」

と、自分でも受け容れて笑いとばせればいいのですが、
毎年ウツウツとなってしまうのです。

そうこうしているうちに、
加齢が進み、身体機能も衰え、
今度は春の季節が来ても、
もとの元気さ朗らかさは戻らないのではないだろうか…

と、年々、本人もまわりも不安になってきてしまいそうです。

一方、自宅の愛犬・りんは
14歳を迎えてからひと月ほどしたある日、
また膵炎に。
それと同時に、12歳を過ぎた頃からの腎機能低下がいっそう進み、
検査ではかなり悪い数値を示しています。

また薬が1種類増え、治療薬としてはこれがもう最大限。

膵炎は比較的すみやかに回復し、食欲も戻りましたが、
これからは腎機能の悪化が深刻な問題となってゆきそうです。

尿量を維持して、老廃物の排泄を促し
少しでも腎機能の低下を遅らせることができればということで、
毎日自宅で点滴をすることになりました。

りんにもわたしたちにもなるべくストレスが最小限になるよう考えながら、
できる範囲でできるだけのことをしてやりたいと思っています。

1日1日が、貴重でいとおしい。
なんでもないことが、かけがえのないこと。

そんなことを実感しています。

悩ましいのは、
自宅にいれば実家の母が気になり、
母のところに出かければ、自宅のりんが気になること。

それはどうしようもないことで、
状況をみて優先順位を考えながら動き、
目の前の今のことをだいじに集中するしかないのですが、
気持ちは思うように落ち着いてはくれない…

そんな今のわたしです。


ご近所のお寺さんの、今月のことば。





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芒種・腐草蛍と為る

2019-06-12 | 父・母、家族のこと
またまたごぶさた失礼しております。
6月、早くも半分近く過ぎてしまいましたが
まだお寺さんの、今月のことばも見に行けていません。

今の時期は、
旧暦の七十二候では、芒種(ぼうしゅ)の次候、
「腐草蛍と為る(ふそうほたるとなる)」。

芒種とは、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔くころのこと。
稲の穂先にある針のような突起を「芒(のぎ)」というそうです。

「腐草蛍と為る」は、
新暦では、およそ6月10日~15日ごろで、
蛍があかりをともし、飛びかうころ。
昔の人は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じたのですって。

蛍、もう何年も(何十年も?)見ていませんねえ…

母の不調で、ちょっと落ち着かない毎日を過ごしています。

回復して、また元気になってくれると思いますが、
経過の中で他に気になるところも出てきて、
体調が戻ってから、今後要する検査もあり、
心配が続きます。

心配の先取りをしないようにと、
自分に言い聞かせてはいるのですが。

父が亡くなってから、もうすぐ(8月で)5年になります。
ようやく精神的に明るさを取り戻してくれた母には、
もうしばらく元気で楽しく生きていてもらいたいものです。

家事や川柳、本番近い歌のことも滞りぎみ、
それにりんのお留守番がまた長くなってしまうことも気になっていますが、
今は母のことを何より優先にしたいと思います。


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ハルちゃん、ありがとう

2017-10-30 | 父・母、家族のこと
このわずか数日のあいだに、
わたしにとって大きなできごとがふたつありました。

ひとつは、信じられないくらいうれしいこと。
そしてもうひとつは、とてもかなしいこと。

うれしさの中には、とまどいやおそれ多い気持ちもあって、
ただ喜んでいるわけにもいかないような、
そして大きなかなしみの中にも、
得がたい感動や感謝の気持ちがあり…

できごと、ものごととは、
ひとくちに幸・不幸では語れないものなのだなあと感じます。


うれしいこととは、
川柳マガジン文学賞の大賞をいただいたこと。

詳しくは、もうひとつのブログの「川柳の部屋」に記しました。
よかったら読んでくださいね。


かなしいこととは…
昨日の午後、
実家のわんこ、ハルが息を引き取りました。
実家に住む弟は仕事で留守だったので、
母がひとりで看取ってくれました。
母から電話をもらって知り、わたしも実家に行ってお別れをしてきました。

14さいでした。
父が亡くなったあと、引っ越した今の家に来てからは特に、
目も耳も不自由になり、老いが目立ってきてはいましたが、
食欲もあり便通もよく、元気でした。

ただ、詳しく調べて治療につなげることもしませんでしたが、
病気があったようです。
目が不自由で、というのとは別に、くびが曲がってあちこちぶつけながら歩くようになり、
これは脳が腫れていると言われ、
対症的な治療ですこしは改善したので、悪いものではなかったのならいいな、
一過性のものですんでくれたらいいな、と思っていました。
幸いなことに、これに関しては重篤なものにはならずにすみました。
ぶつかりながら歩くのはそのままでしたが…

それと関連するものか、別のものなのかは不明ですが、
いつの頃からか、お腹にぽっこりとしたできものがあり、
つい最近からは臀部にも腫れがありました。
急にやせも目立つようになり、
足腰がいっそうヨタヨタとした様子に。

夜中に、いい便ではあるものの1時間おきに排便があったりで
(それもかなりウロウロとしてからなので、時間がかかり)
母の心身の負担も気になってきたので、
夜の間だけでもおむつを使ったら…
という話をしていたところでした。

さいごの日の昨日、
このところ食欲にもムラがあったハルでしたが
母の手からおいしそうにゼリーを食べ、水をのみ、
自分でちゃんとトイレシーツのところまで歩いて
うんちもおしっこもしたそうです。

それから、すこしウロウロとして
大きな息を数回して…そう長い時間でもなく
そのまま息を引き取ったということでした。

朝から、母のそばを離れようとしなかったと…。

もの言わぬ動物の、みごとなさいごに頭が下がる思いです。

最愛の父を亡くした母が、
ほんとうに立ち直るまでにかかった3年という時間を、
ハルがともにいてくれたことでどれだけ癒され、
救われたことでしょう。
感謝しています。


もう痛くも苦しくもないね。
今頃は、だいすきなおとうさんとも再会できているでしょう。
おとうさんの膝に、また乗せてもらえるよ。

ハルちゃん、
うちに来てくれて、
たくさんのしあわせや安らぎをくれてありがとうね。
またいつかあいましょう。







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