A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

【ご案内】almanac15 "depositors meeting 14"

2016-12-20 19:54:23 | お知らせ
今年も東京・art & river bankの恒例年末ファイルイヴェント"depositors meeting"にセレクターとして参加します。
今回私がセレクトしたのは、大八木夏生澤田華、嶋春香、寺脇扶美福田真知の5名です。今回のイベントに合わせて、ファイルを制作していただきました。アート作品もネットで見られる時代ですが、ファイルで作品を見ると、作風の変化や流れがわかりやすいことが挙げられます。ぜひ会場でファイルをお手にとってご覧頂けると幸いです。

almanac15 "depositors meeting 14"
12月22、23、24日
14:00-21:00
art & river bank
http://art-and-river-bank.net/_site_jpn/event/main.html

memorandum 406 回数

2016-12-19 23:06:30 | ことば
時間よりも、むしろ何を何回やったかという「回数」の方が、大事なんです。 横尾忠則
鷲田清一「折々のことば」611『朝日新聞』朝刊2016年12月19日

営業実績は訪問回数に比例するではないが、回数、反復には意味があると思う。
仕事も執筆もギャラリー巡りも読書も、回数を重ねるたび、見えてくるものがある。




未読日記1264 『Art court frontier 2016 #14』

2016-12-18 23:57:42 | 書物
タイトル:Art court frontier 2016 #14
別タイトル:アートコートフロンティア
写真撮影:表恒匡
デザイン:倉澤洋輝
編集:八木光恵、灰田瑞穂
翻訳:セス・ヤーデン
発行:大阪 : アートコートギャラリー
発行日:2016.10
形態:[14]p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
   会場・会期: 2016年8月20日-9月24日:アートコートギャラリー
   主催: アートコートフロンティア展開催実行委員会, アートコートギャラリー
   略歴あり
内容:
金 サジ(写真)…… 推薦: 高嶋 慈(美術批評/京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員)
 「偏狭な枠組みを食い破る、「架空の創世記」の強度」高嶋 慈
迫 鉄平(映像、写真)……推薦: 表 恒匡(フォトグラファー)
 [テキスト]表恒匡
水垣 尚(インスタレーション)……推薦: 堀尾 貞治(アーティスト)
 「水垣尚の作品 アートコートフロンティア展」堀尾貞治
鷲尾 友公(絵画)……北出 智恵子(金沢21世紀美術館学芸員)
 「伝えたいもの、届けたい先、へ」北出智恵子
Biography

頂いた日:2016年12月17日
 ギャラリーよりご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。
「Art court frontier」は「美術界の第一線で活躍中のキュレーター、アーティスト、ジャーナリスト、批評家などに「イチオシ!」の出展アーティストの推薦を依頼し、ともに作り上げてゆく展覧会」で、今年で14回目。昨年ぐらいから出品作家、推薦者が4名と数を絞り、より充実した内容になっている。
 本書も普通では一緒の組み合わせにならない異色のアーティストが揃い、刺激的であった。カタログは1作家2ページでテキストもバイリンガルですばらしい。だが、推薦者の表恒匡氏が写真撮影というのは、関係者なので少し違和感を覚えた。


未読日記1263 『フラニーとズーイ』

2016-12-17 23:33:28 | 書物
タイトル:フラニーとズーイ
タイトル別名:Franny and Zooey
       フラニーとゾーイー
シリーズ名:新潮文庫, 9903, サ-5-2
著者:サリンジャー
訳者:村上春樹
デザイン:新潮社装幀室
発行:東京 : 新潮社
発行日:2014.3
形態:292p ; 16cm
注記:その他のタイトルは過去の翻訳タイトルによる
   付 (別冊 14p ; 14cm) : こんなに面白い話だったんだ!
内容:
名門の大学に通うグラス家の美しい末娘フラニーと俳優で五歳年上の兄ズーイ。物語は登場人物たちの都会的な会話に溢れ、深い隠喩に満ちている。エゴだらけの世界に欺瞞を覚え、小さな宗教書に魂の救済を求めるフラニー。ズーイは才気とユーモアに富む渾身の言葉で自分の殻に閉じこもる妹を救い出す。ナイーヴで優しい魂を持ったサリンジャー文学の傑作。—村上春樹による新訳!

目次
フラニー
ズーイ

購入日:2016年12月17日
購入店:ジュンク堂書店 名古屋店
購入理由:
 豊田市美術館で開催された「蜘蛛の糸 クモがつむぐ美の系譜ー江戸から現代へ」(2016年10月15日〜12月25日)を見た。緻密な構成で良質な展覧会だったのだが、中でもミヤギフトシ《気狂い屋敷で:島の家でゾーイー(と他の物語)を読む》(2016)がすばらしかった。これは、サリンジャーの『フラニーゾーイ』の一節を引用した一編で、ミヤギフトシらしい魅力的な映像とモノローグで構成された作品である。『フラニーゾーイ』は未読だったが、映像で引用された一節がおもしろく、興味を惹かれて読んでみたいと思った。作品で取り上げてるほどだからミュージアムショップに置いてあるかと思ったが置いてない。思い立ったら吉日なので、駅前の書店で購入。
 本編はフラニー編とズーイ編の2部構成。村上春樹が解説で書くように、フラニー編は短いので序章だろう。ズーイ編が始まると、言葉の圧倒的なスピード、エネルギッシュさに引き込まれていく。出てくるのはほぼ二人の人物のみ、会話だけでここまでの小説が書けるとは驚き。

memorandum 404 等身大

2016-12-15 20:38:49 | ことば
栃木県真岡市 森田真由子 57


何事もなく目覚めたら
今日出来る事をしよう
明日の事なんて
考えないで
今日一日を丁寧に
生きよう
今日と言う日の私には
もう二度と
出会えないのだから
まずは今日一日を
生き抜こう


朝の詩(選者 新川和江)産経新聞朝刊 2016年12月15日 

まずは今日一日を生きよう。

未読日記1262 『谷原菜摘子』

2016-12-14 22:27:34 | 書物
タイトル:谷原菜摘子
並列タイトル:Natsuko Tanihara
編集・デザイン:塩田京子
発行:[京都] : ギャラリー16
発行日:2016.12
形態:[6]p ; 21cm
注記:展覧会カタログ
   2016年12月13日ー12月25日、ギャラリー16
内容:
図版
作家略歴

頂いた日:2016年12月14日
 ギャラリー16にて開催された「谷原菜摘子 私は暗黒を抱いている」を拝見した際、ギャラリーよりご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。
 谷原菜摘子は黒いベルベットを支持体に自身のダークサイドな世界観を表現し、初見で忘れられない印象を与える作家である。2013年のギャラリー16での個展以降、VOCA展2016奨励賞、第7回絹谷幸二賞など様々な賞を受賞し、注目を集めている。今展でもその世界はますます進展し、フリーダ・カーロを思わせる孤高の存在へと歩んでいる。鑑賞者にも気力、気迫を要するような画面で、近年の若手では数少ない肉食系作家と言えるだろうか。


【ご案内】In Studies vol.5「バーチャルアトリエ訪問」

2016-12-13 19:34:16 | お知らせ
今年最後のIn Studiesは美術作家・山本雄教さんをファシリテーターに、「バーチャルアトリエ訪問」します。アーティストでない方も「アトリエ」=作業場所、職場と拡大解釈していただき、ぜひお気軽にご参加ください。



In Studies vol.5「バーチャルアトリエ訪問」
ファシリテーター:山本雄教
■日時:2016年12月19日(月)19:00~
■場所:共同スタジオ ink 2F
京都市中京区猪熊通り三条上ル姉猪熊町325番地2
http://studio-ink.tumblr.com/
■参加費:無料・要予約(約8名程度)
■予約・お問合せ
メッセージをお送りいただくか、下記のアドレスまでご連絡ください。
yayamamamomototo@gmail.com(山本)

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常々、色々な方のアトリエ、作業場所にお邪魔してみたいなと思っています。しかし出不精で自分のアトリエにばかりこもっている僕は、なかなかそんな機会がありません。そこで今回は、ゼミにかこつけて皆さんの仕事場、作業場、アトリエについてお話しを聞かせてもらい、仮想のアトリエ訪問をさせていただきたいと思います。
参加者の方にお聞きしたい内容は以下の通りです。
①ご自身のアトリエの写真を見せて下さい。何枚でも歓迎です。また過去に使用していた場所のものもありましたらぜひ。
②現在の場所を選んだ理由や経緯があれば教えて下さい。
③お気に入りの道具など、仕事をするうえで欠かせないものや、こだわりなどあれば教えて下さい。
④その他アトリエについての色々なお話しをお教え下さい。自分以外のアトリエの話しでもかまいません。
いわゆる美術作家のアトリエだけではなく、様々な仕事をされている方の仕事場についてお話しをお聞きできれば幸いです。
ぜひ一緒に色々なアトリエを訪問しましょう!
山本雄教

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仕事が生まれる場所
平田剛志

 作品は「アトリエ」から生まれる。映画が映画館で作られていないように、レストランの料理が厨房で作られて、テーブルに運ばれるように、美術作品もまた「アトリエ」で制作された後に美術館やギャラリーに展示される。「アトリエ(atelier)」とは、美術家、工芸家、建築家の工房、作業場、仕事場、スタジオ(studio)を指すが、広義には、書斎や事務所を含むだろう。ならば、「アトリエ」は芸術家の特殊な場ではなく、「職場」だと言える。
 仕事は「職場」から生まれる。多くの人が仕事をしに「職場」に出勤し、一定時間勤務する。その労働の場で私たちはどのように過ごしているだろうか。オフィスや店舗、工場など、職場の環境に居心地よさを感じているだろうか。作業や仕事のため、どんな道具や工夫を用いているだろうか。自宅よりも多くの時間を過ごすこともある「職場空間」で、ストレスやハラスメントを感じずに過ごしているだろうか。あるいは、ノマドワークとして、快適な場があるだろうか。これはアーティストであれ、非アーティストであれ、「アトリエ」と「職場」に共通する問題である。
 つまり、「アトリエ」を考えることは、「働き方」を考えることである。師走の一日、「バーチャルアトリエ訪問」を通じて、これまでとこれからの「働き方」をいま一度考えてみたい。