いや、おれは冷静でもなければ、常にクールに自分のペースを守っているわけでもない。それはただバランスの問題に過ぎない。自分の抱える重みを支点の左右に、習慣的にうまく振り分けているだけだ。他人の目には涼しげに映るかもしれない。でもそれは決して簡単な作業ではない。見た目よりは手間がかかる。そして均衡がうまくとれているからといって、支点にかかる総重量が僅かでも軽くなるわけではないのだ。
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』文藝春秋、2013、365頁.
毎日、バランスをとることに四苦八苦している。
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』文藝春秋、2013、365頁.
毎日、バランスをとることに四苦八苦している。
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