A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記31 「奇想の図譜」

2007-05-23 23:18:20 | 書物
タイトル:奇想の図譜
著者:辻惟雄
カバーデザイン:神田昇和
出版社:筑摩書房(ちくま学芸文庫)
発行日:2005年4月10日(オリジナル1989年6月10日)
内容:
日本の美を貫くモチーフはなにか。『奇想の系譜』でセンセーションを巻き起こした当代一の美術史家が、縄文土器以来の歴史を渉猟しつつ、日本美術の独創的なおもしろさを掬いとり、その源泉を探る。をこ絵、絵巻、屏風絵から若冲、白隠、写楽、北斎の作品まで、そこに伏流する日本人の好奇心、奔放で闊達な「あそび」の精神、現世を金色の浄土に変化させる「かざり」への情熱を縦横に論じる。奇想から花開く鮮烈で不思議な美の世界へ読者をいざなう、刺激的な日本美術案内。図版多数。(文庫裏カバー解説より)

購入日:2007年5月20日
購入店:改造社書店千葉パルコ店
購入理由:
最近、辻惟雄氏の「奇想の系譜」を読み終わり、めっぽうおもしろかったので、姉妹編である本書に興味が湧いた。現在京都で開催中の「若冲展」の予習としてもふさわしいと思い購入。「奇想の系譜」は1968年刊行である。当時は無名だったが今では日本美術のメインストリームの作家である若冲、蕭白、芦雪らを取り上げ、実にいきおいのある文体ですらすら読ませてくれる美術本であった。このような通読しておもしろい美術本というのは少ないもので、名著である。この「奇想の図譜」も楽しみな1冊である。


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