人からいろいろ悪く言われないような人間、悪く思われないような人間など存在しない。人からいろいろよく言われないような人間、よく思われないような人間などもいないのだ。人間の性情というものは、人によろこばれないことなど何とも思わないようにできている。なぜなら、いらだつと変に意気高揚となるが、その気持ちが気おくれのすぐ後からついてくる。だから、きらわれていると思うと、それがじきに物事をいっそう悪くする。しかし、君はこういうことがよくわかったのだから、そういう戯れごとに落ち込まないようにすべきである。この経験は驚くべきものであるから、ぜひ一度経験することをおすすめしたい。自分自身の気分を支配することよりも他人の気分を直接支配する方がやさしいのである。
アラン『幸福論 (岩波文庫)』神谷幹夫訳、岩波書店、1998、238頁.
好かれてるとか嫌われてるとか、よく思われてるとか思われてないとかいう考えの枠外に出たい。
アラン『幸福論 (岩波文庫)』神谷幹夫訳、岩波書店、1998、238頁.
好かれてるとか嫌われてるとか、よく思われてるとか思われてないとかいう考えの枠外に出たい。
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