A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記179 「ラ・ロシュフコー箴言集」

2008-03-18 22:03:43 | 書物
タイトル:ラ・ロシュフコー箴言集
著者:ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世 二宮フサ訳
表紙カット:『箴言集』初版本の口絵
発行:岩波書店/岩波文庫 赤510-1
発行日:1993年10月5日第11刷(1989年12月18日初版)
内容:
「われわれの美徳は、ほとんどの場合、偽装した悪徳に過ぎない」-よく知られたこの一句が示すように、ラ・ロシュフコー(1613-80)の箴言は、愛・友情・勇気など美名の下にひそむ打算・自己愛という業を重い律動感のある1、2行の断言であばき、読者を挑発する。人間の真実を追究するフランス・モラリスト文学の最高峰。(本書カバー解説より)

購入日:2008年3月16日
購入店:e-Books
購入理由:
先日、駅中にある本屋でこの本を見かけ、立ち読みしていたのだ。するとたった1、2行の言葉の集まりでしかないのにもかかわらず、その密度の濃さに飲み込まれてしまった。著者のラ・ロシュフコーの名前はプルーストの『失われた時を求めて』を読んだ時に、たびたび出ていた記憶があり、同一人物かは別にしてその名前に魅かれるものがあった。『失われた時を求めて』からのスピン・オフとして、この本を読んでみるのもいいかもしれないと思った。また、私は就寝前にこのような箴言集、名言集、アフォリズムを読むのが好きなのだ。これら磨きあげられた言葉を一日の終りに読むことで、精神が浄化されるような気がして日々の習慣になっている。この本もそんな就寝前の一冊にいいかもしれない。そんなことを考えながらも、そのまま数日たった後に、この本をとある偶然から古本屋で見つけ入手することができた。後日、本書の略年譜を読みわかったのだが、本書を購入した日は著者のラ・ロシュフコーの命日であった。なにか見えない力が働き、この本が私を選んだのかもしれない。いまはその偶然によって出会うことのできた言葉たちを読み進めてみたいと思う。


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