A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1092 『芸術植物園』

2015-10-03 23:02:07 | 書物
タイトル:芸術植物園 : Between botany and art : 企画展
別書名:芸術植物園 : Between botany and art
編集:芸術植物園展実行委員会
執筆:福岡真紀, 福田一穂, 小野寺奈津
デザイン:三重野龍
発行:[名古屋] : 芸術植物園展実行委員会
発行日:c2015
形態:160p : 挿図 ; 22cm
注記:展覧会カタログ
    会期・会場: 2015年8月7日-2015年10月4日:愛知県美術館
    主催: 愛知県美術館, 朝日新聞社
    おもに図版等
    文献: 各論文末
    作品リスト: p152-159
内容:
ごあいさつ
「“芸術植物”のためのノート」福田一穂
凡例
図版
 第一章 植物にたくす
 第二章 植物をあつめる
 第三章 植物をみる
 第四章 植物をうつす
 第五章 植物をつくる
 第六章 植物をしらべる
「植物表象の動機と「写真」:嘗百社を通しての一考」福岡真紀
出品リスト

購入日:2015年10月3日
購入店:愛知県美術館
購入理由:
 植物をテーマとした展覧会はあまたあるが、本展は予想を裏切る質の高い展覧会であった。本展は、人間が記録・表現してきた植物を「芸術植物」と定義し、6つのセクションによって、その多様性を探るものである。その「たくす」「あつめる」「みる」「うつす」「つくる」「しらべる」には、植物画、花鳥画、植物の標本や拓本、風景画、写真、造花のインスタレーションなど、多様な作品が並び、とてもおもしろかった。博物館的な資料や文化財などがあることで、人と植物との交わり、記録・表現することの歴史が厚みを増し、植物文化芸術論としても見ることができる奥の深い内容である。
 図録は、植物図鑑を模したようなデザイン。東京国立近代美術館で開催された「No Museum, No Life?――これからの美術館事典」は事典を模した図録で、図鑑や事典は最近の流行りだろうか。