「親父が死んだとき、なんとなく取り残されたような気がしたんです。まだいろんなことを教わっている最中だったんで。でも、親父、よく言ってました。もし、電車に乗り遅れて、ひとり駅に取り残されたとしても、まぁ、あわてるなと。黙って待っていれば、次の電車の一番乗りになれるからって」
(吉田篤弘『つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)』筑摩書房、2005年、p.147)
わたしも電車に乗り遅れたわけだが、まだ次の電車は来ない。ひとり、駅のホームで待ち続けている。
(吉田篤弘『つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)』筑摩書房、2005年、p.147)
わたしも電車に乗り遅れたわけだが、まだ次の電車は来ない。ひとり、駅のホームで待ち続けている。