佐渡の翼

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村雨の松(Rehash) 投稿者:佐渡の翼

2023年08月17日 06時00分25秒 | 佐渡及び首都圏近辺の面白観光スポット

佐渡海上保安署の隣に大きな松の木がある。佐渡最大のクロマツの大木で村雨の松と呼ばれている。これだけの大木古木となると、北小浦の与六郎桜のようにその保存作業がさぞかし大変であろう。「村雨の松の名の由来は、明治34年にこの地を訪れた尾崎紅葉が、マツが波のしぶきに濡れるありさまを「村雨に濡れる風情あり」として命名したことによるものである」と、物の本には書いてある。ただそれだけなのだろうか?この松の木の陰には、お松と言う女性にまつわる哀話が言い伝えられているが、その事は意外と知られていない。

その昔、このお松は、両津橋のたもとで、夜な夜な男達を惑わしていたが、ついぞ肌を許すことはなかったと言う。そのため、お松の体には何か欠陥でもあるのではないかと村人達は噂し、ある夜、番小屋の若い男がお松に言い寄り、その事を確かめようとした。すると、お松は「そんなに私のことを思ってくれているのなら、私を背負って川を渡ってほしい」と言ったという。見事に川を渡りきれば、肌を許してあげようという取引なのだろう。ところが翌日、この哀れな男は、川端に死体となって浮かんでいた。男の死はお松の仕業と思い込み、恨みを感じた村の男衆は、お盆の夜にお松をかつぎあげ、まるで十日町の奇祭「婿投げ」のように、お松を川の中に放り込んで水死させた。村雨の松の中には、そのお松の怨念が篭っているのだという。昔の島人の恨みつらみの根深さを象徴するかのような観光スポットだが、ほとんどの観光客は立ち止まることなくここを通り過ぎていく。



佐渡海上保安署



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