午後12時08分にこの海鮮料理屋に到着した。2019年4月28日は10連休の黄金週間スタート二日目である。お店は帰省客らで満席のご盛況で、無予約の客はかなり待たされていた。筆者は予約済みだったので、素早く靴を脱いで店内に入った。窓際に面する形で、横に細長い鰻の寝床のような席があり、その一番奥まった席に案内された。掘りごたつ形式の座席に着席したら、おしぼりが配布された。予め特上握りを注文しておいたが、出来あがるまでに16分を要した。握りは、全9貫で、中央部に煮穴子を置き、左上から時計回りに鮪、鯛、烏賊、帆立、いくら、雲丹、車海老、カンパチのネタが並んでいた。茶わん蒸しと味噌汁が付いて4320円。ネタは新鮮だが、刺身ご飯の域を出ない田舎握りであった。10分ほどで食べ終えた筆者は、ホテルへと戻るために、パール観光タクシーを呼んで貰った。会計時にカードで支払おうとしたら、「カード決済が出来るのは5000円以上のご利用からとなります」とのお返事。少額決済時の手数料負担を嫌って、カード決済が出来る利用額を五千円以上に設定する飲食店は、東京表参道にもあったが、さほど儲からないお店の常套手段である。
だが、こうしたカード取扱の金額に制限を設ける事は、手数料を客側に負担させるのと同様、加盟店規約違反である。カード会社と加盟店の契約上100%NGとは言えないまでも、少なくともVISAカードでは加盟店規約違反であり、店主と交渉し、その旨を主張すればカードでの支払いが可能になるが、会計担当者が権限のないアルバイトなどだと、「そういう決まりになっております」の一点張りかもしれない。権限のない者と交渉しても疲れるだけだし、時間もかかるし、高々90マイルを損するだけだ。二度と行く事のないお店だし、更にタクシーを待たせてもいたので、筆者は現金で支払った。
少々後味の悪いランチだったが、早くホテルに戻って露天風呂に入りたかったので、交渉は諦めざるを得なかった。
お席
メニュー
味噌汁と茶わん蒸し。