スナック「アリス」 投稿者：佐渡の翼

師走のとある日、佐和田のスナック「アリス」を訪ねてみた。ネオン看板はさほど高級そうには見えなかったが、扉を開けたら別世界が広がっていた。最初のドアを開けると一畳ほどの空間があり、更にその向こうに第二のドアがあり、それを開けて中に入ってみたら、スナック「舞」とよく似たようなレイアウトの店内だった。違うのはカラオケステージがしつらえてあった事と、二階にもテーブル席があった事だ。カウンターには先客のあんちゃん様が一人いて、筆者が入って来るなり、振り返り、まるで不思議の国のアリスに迷い込んだキリギリスでも見るかのような眼差しで、当方の頭のてっぺんからつま先までをじろっという感じで眺めた後に、ママの方に向き直った。カウンターの中にいたママはと言えば、アラサー風の色白の細身の美人であった。店内には、ママさんと先客の男性氏の二人が居るだけだった。このママ、スーツ姿ではなく、べージュのニットを羽織っていたが、無愛想な表情で、メニューが記載された冊子を当方の目の前に置いた。メニューを見たら、小洒落た一品料理が並んでおり、カクテルのメニューなどもあった。見ると、女性に大人気のカルーアミルクやソルテイドッグなどと言う物まであった。筆者はカルーアミルクを注文した。このカクテルは、アルコール度数の低いコーヒーリキュールをミルクで割った代物であり、実に甘い女性好みのカクテルだ。５分ほどでカクテルが出来上がった。マドラーの代わりにグリコのポッキーが二本入っていた。これをポリポリやりながら甘いカクテルを飲んでいると何だか小学生にでもなったような気分がしてきた。このスナックアリスは、「とあるスナックの一日」と言うタイトルの島内女性ブログ(http://ameblo.jp/come-to-arisu/)の舞台ではないかと筆者は思っている。