佐渡の翼

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相川拘置所         投稿者:とある旅人

2009年12月19日 06時00分46秒 | 佐渡及び首都圏近辺の面白観光スポット

相川の京町通りを上っていくと右手に蔦がからまる頑丈なコンクリ-ト塀と鍵のかかった鉄格子で囲まれた建物が目に入ってくる。新五郎町の案内標識のすぐ近くにある。これが相川拘置所と思われる。堅牢な塀と鉄格子から想像するに、多分そうであろう。建物は平屋建てのコンクリート製でがっしりとしているように見えるが実は木造モルタル製だそうだ。戦後間もなく建てられたと言う。相川には、旧地方裁判所跡や旧相川税務署などの国の司法・検察・行政の出先機関の建物跡がいくつか残されている。相川は金山華やかなりし頃は、幕府直轄の天領であった。それゆえことのほか治安維持や財政の安定に神経を使った幕府が残した遺産とでも言うべき建物群がそれらなのかもしれない。税の徴収と捜査権は国家権力の最たるものだ。権力の中枢である江戸では吉原遊郭をそのまま引き継いだような大人の遊び場が発展し現在に至っている。しかし、同じ国家権力の真髄の名残とも言うべきものが相川には残存するものの、相川では水金遊郭がすたれた後は、ついぞそのような施設が日の目を見ることは無かったし、高校も佐渡全島から俊英達が集まる高校として発展することは無かった。金山の衰退と共に、相川はそのエネルギーの幾ばくかを失ってしまったのかもしれない。




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