佐渡の翼

佐渡の観光名所紹介、佐渡の宿泊施設の宿泊記、佐渡の全飲食店と東京都内高級レストランの食べ歩記、ヨーロッパ及び国内旅行記事

古民家がキーワードだ     投稿者:佐渡の翼

2010年06月25日 06時00分49秒 | 佐渡グルメ美味しい食べ歩記
肝心のピザのお味であるが、ピザ生地は、薄手のパリッとした物で所謂ナポリ風の本格派だ。一方厚手のモチモチしたパンのようなふわりとした生地を使用したピザはシカゴ風という。マリナーラとは漁師風という意味で、漁師のお弁当がこのピザのそもそもの発祥である。筆者が予告した時間どおりに現れたせいかどうか分からぬが、ピザは熱々であった。トッピングは、トマト、海老、細い烏賊の足と身。ほんのりとしたガーリック味にタバスコソース風味が加わり、誠に絶妙な仕上がり具合であった。ピザは8ピースもあり、普段なら半分ほど食べたら残してしまうのだが、今回はあまりの美味しさに完食してしまった。その旨さたるや、都心の高級ホテルのイタリアンレストランやパルテノペ広尾店で供されるピザも顔負けなくらいのできばえであった。具材の魚介類はうまく下ごしらえがしてあったし、トマトも自家菜園の地物であろう。ピザを食べただけで、シェフの調理技術の高さは充分推認できた。次回はシェフの手になるフレンチのフルコースを是非とも味わいたいと心底思った。その昔、「冷めたピザ」などと揶揄された総理大臣がいたが、このお店のピザは冷めても美味しい!佐渡島民でグルメな女性達には是非とも訪ねて頂きたいお店である。地図のURLはデジブックの「詳細」の部分をクリックすると表示されます。

ところで何故、清助さんはあえてこんな交通不便な場所にレストランを開店したのだろうか?本気で商売をする積もりなら佐和田で開店すべきであろう。島民なら、いや正確には佐渡出身の島民なら誰しもがそう思う。佐和田にも幾つか洒落た洋食レストランはある。筆者はそれらのお店のお料理を全て食べ歩いた結果としてあえてこう断言させて頂く、「清助さんが佐和田に開店してくれなかったのは彼らにとってこの上ない僥倖だ」と。つまり、現在佐和田で繁盛しているらしきお店などは清助さんの足元にも及ばないだろう。到底清助さんに太刀打ちできるレベルのお料理ではないからだ。

以下は筆者の推測ゆえ、聞き流して頂ければ幸いである。もし清助さんが佐和田で開店していたら、お店は表参道や西麻布にあるような都会的なスタイリッシュなものにならざるを得まい。もしその類を目指すのならば、何も佐渡のような片田舎にレストランを展開する必要はあるまい。都会で充分だし、その方がよっぽど儲かるだろう。多分彼は、古民家と言う日本の伝統的な和の空間の中に、イタリアンやフレンチと言う洋風のテイストを忍び込ませ、隠れ家的な要素で意表を突く事を考えたのかもしれない。意外な組み合わせのパートナーという者は、主役が持つ本来の良さをとことん引き立たせる名脇役であり、格好のスパイスでもある。彼はその劇的な演出効果を狙ったのかもしれまい。宿根木の古民家の一部を改造して日本料理の名店を築いた「菜の花」さんに習い、その洋風版に、更にアクセスの悪さと完全予約制という希少性の付加価値を付けてスタートさせたのだから、その巧みの技は佐渡出身で佐渡育ちの佐渡島民の発想とは到底思えない。そう言えば、清助さんのお庭には所沢ナンバーのお車があった。多分シェフは一旦佐渡を出て埼玉などで修業を積んだ人ではないだろうか?何故ならそういう人でなければあのような営業形態の発想などは湧いて来ないだろうと筆者は思っているからだ。

完全予約制レストラン「清助」
住所:佐渡市潟端398
電話:0259-27-6850


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