(これは予告記事です)
天狗アニメの傑作に『有頂天家族』(2013年)というのがあったのですが、DVDを揃えようと思っても市場では長らく高値で売られておられてなかなか買えず、忸怩たる思いをしておりました。それが格安のブルーレイボックスが3月24日に発売されることになり、「ぜひ買おう」と思っていたところに、加入していたDアニメストア(月額400円でガンダム見放題)で2月ぐらいに配信が始まってしまい、どうしようかどうか非常に迷ってしまった。調べてみたら、4月9日から第2期アニメ『二代目の帰朝』が始まるから、そのキャンペーン上での大判振る舞いなのですね。
でも結局、天狗愛好家としてはブルーレイで持っとるべきですよな、と思い直して購入を決意しました。(さっき届いた)。定価18000円(税別)ですが、私はアマゾン価格で14457円(税込)の格安で購入しましたよ!(と有頂天になっていたら、今日のアマゾン価格はそれより800円ぐらい安い。アマゾンは発売前注文よりも発売日に注文するのが吉なのですね)
というわけで、4月の春休みには私は京都(と近江)へ天狗旅行に行きます!
「毎月伊豆に行きたい」と言っていたのはなんなんだと自分に言いたくもなりますが、別にいいじゃないか京都も広義の意味では伊豆なのですから(・・・などと意味不明の供述をいたしており)
バンダイチャンネルでは有頂天家族の第一話だけ視聴無料だそうなので、ぜひみてみてください。京都へ行きたくなりますよ。寺社と街並みの描写がキレイ!
このアニメの主人公は如意ヶ嶽薬師坊という伝説的な大天狗なのです。その堕落、失墜と高慢と好色と清覧と失意と最低と低迷と再生の琵琶湖疎水的な物語。極めて良く出来た天狗の物語です。脇役で手下として小活躍する下賀茂弥三郎坊というやつが善人な好人物すぎておっさんな私は涙が出る。如意ヶ嶽薬師坊という天狗は天狗経の大日本四十八天狗の栄光あるひとりなのですけど、伝わっているエピソードはあまりなく、名のみ高い大天狗という地位を恣にしてきました。(48天狗のほぼ半数が同様ですが) その如意ヶ嶽薬師坊を、ここまで魅力ある人物に造形したというのが、このアニメの功績です。そのアニメの如意ヶ嶽薬師坊は天狗の理想像そのままです。高慢でプライド高く、無様なのに誰よりも高く空を飛ぶ。このアニメを観て「如意ヶ嶽に行ってみねば」と思ったけど、どうせ行っても何も無いと分かっているから気が楽だ。(無名な大天狗様なのです) 余裕があれば隠居して2代目に譲った金光坊様のいる岩屋山にも行ってみたいと思っています。(こっちの方が見るべきものがあると『圖聚天狗列伝』に悪口が書いてあります)
(※参考)
★日本の大天狗の地図
★西日本の天狗の地図
★東日本の天狗の地図
★魅惑的な遠州の天狗の地図
未だすべての地図が未完成なのですけど、30年計画で死ぬまでに充実させるつもり。
ああ、早く記事を書かないと『有頂天家族』のアニメの第2期目の放送が始まってしまう!
このアニメは素晴らしい天狗アニメなのですが、登場人物の中で一番恐ろしい天狗は「弁天さん」という名前の女性。でも彼女はずっと自分を「人間」だと言い張っていて(空飛べるくせに)、上の画像は、のちに恐ろしい鬼女となる彼女がまだ可愛い乙女(鈴木聡美と名乗っていた)だったころの描写。
(※如意ヶ嶽と琵琶湖旅行は4月の6・7日に行きました)
彼女は琵琶湖湖畔を通学途中に歩いているところを、まだ髪が黒々としていた頃の如意ヶ嶽薬師坊に見つかって懸想されて攫われてしまうのですが、描写的にこれは昭和40年代前半頃かな。(おそらく彼女の失踪は北朝鮮による誘拐と考えられたに違いありません。年代的に)
でも、おそらく対岸は雄琴か堅田の町だと思われますが、その時代にそんな近代的なビルが林立していたでしょうか?