飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

「かたちあるもの」

2005年05月01日 12時09分13秒 | 趣味
8月発売からロングセラーの大ヒットとなっている曲に、柴咲コウの「かたちあるもの」がある。
この曲はテレビドラマ「世界の中心で愛をさけぶ」の主題歌である。
私も最近知ったのだが、このドラマがヒットしたきっかけとなったのは、柴咲が雑誌「ダ・ヴィンチ」で原作小説にコメントし、その中の「泣きながら一気に読みました。」という言葉が小説の帯に載ったことだったという。
「かたちあるもの」は白血病で短い生涯を閉じる廣瀬亜紀の視点でかかれた歌である。

「夜空に消えてく星の声 儚げに光る鈍色の月 二人で泳いだ海は何故 束の間に色変えてゆくんだろう」

「もしもあなたが寂しい時に ただそばにいることさえ できないけど」

「泣きたいときや苦しいときは 私を思い出してくれればいい」

生涯を終えようとする亜紀が朔太郎への思いを悲しく表現している。
なぜ、「世界の中心で愛をさけぶ」が人気を集めたのか。
こんな言葉がある。
「純愛ブームだから」「携帯電話がなかった少し前の時代の話が若い世代に新鮮だった」。
どちらも大きな要因であると思う。

ヒット曲にも様々な形があるが、この曲に関しては、死にゆく女性の恋人への思いを歌ったヒット曲は非常に珍しいという。
「白血病でヒロインが死ぬのは安易だ」「ものがたりがあっさりしぎている」という批判もあるが、人生の中で一番多感であり、純粋な時代に、恋人がなくなるという経験をすれば、物語はリアリティに欠けたとしても共感できる部分はあると思う。

「世界の中心で愛をさけぶ」は、「死」の問題へのまっすぐな「模範解答」であると考える人もいる。

SCENE17(saitani)
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