飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

特別の教科 道徳 道徳教育の現状

2017年06月26日 15時02分50秒 | 道徳科
現在の行われている道徳の授業の現状はどうであるのか。

1 主題やねらいの設定が不十分のまま「基本型」に過度の固執している。
  「基本型」以外、認めない風潮も強い。

2 指導過程を「型」どおりに実践していればよいとする姿勢が強い。本来の道徳の目標を達成するための方法論は多様であるべきなのに画一的な指導が大勢を占めている。

3 指導が固定化、形骸化している。価値の方向付け、展開前段(資料の読み取り)、展開後段(価値の一般化、主体的自覚)終末等の流れを基本としているところがあり、子供たちは先が予想できてしまい自由な発想を妨げている。

4 登場人物の心情の読み取りのみに偏っている。大きく考えると心情を問うのは国語科の目標であり、道徳では行動を問う必要がある。行動の裏には心情があり、その部分の理解は必要だが、国語科的な心情読み取りは時間的にも難しい。

5 望ましいと思われることを言わせたり、書かせたりする指導に終始している。決意表明をしても何も変わらす、道徳科本来のねらいとも異なる。

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特別の教科 道徳 質の高い多様な指導法

2017年06月26日 14時42分32秒 | 道徳科
道徳科の指導方法はどのように変わるのか。
学習指導要領の解説書の中に、「質の高い多様な指導法」を用いることが望ましいと書かれている。
これまでの基本型と言われるものをもとにしながらも新しいと授業展開を模索する必要性を説いている。

本来、道徳の目標は「道徳性を養う」ことが究極の目標である。
この道徳性とは、「道徳的諸価値の理解(=理解)」と「自己の(人間としての)生き方についての考え(=思考)」から成り立っている。
道徳科の学習で育てる資質・能力とは、自立した人間として他者と共によりよく生きることを意味している。

では、このような道徳性や目標を達成するために考える授業が「質の高い太陽奈指導法」ということになるだろう。

例示として次の三つがあがっている。

1 読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習(自我関与)
2 問題解決的な学習(問題解決)
3 道徳的行為に関する体験的な学習(体験的)

具体的にどのような発問や投げかけを子どもたちにするのか。

◎自我関与…もし、あなたが○○ならどうしますか。学級の解決策を考える。単なる方法論だけにならない注意が必要

◎問題解決的…どこに問題があったのだろうか。どうすればトラブルにならずにすんだのだろうか。自分ならどのように問題を解決しますか。

◎体験的…従来からあるロールプレイや役割演技

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