飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

敗北の要因

2006年03月07日 00時00分33秒 | 授業論
本年度も終わり、新しい年度を迎える。
教師になって毎年、「教育の構想」と名付けたノートを作る。
そこには、日々の実践や気がついたこと。
過去の反省、未来への計画が思いつくままに書かれる。
この時期になるとふだんはあまり振り返ることのない、ノートに目を通す。
その中になるある1ページ。

指導しているミニバスのことだ。
試合に負ける要因は、様々だ。
なぜ、負けたかが分からなければ同じ過ちを繰り返す。
練習試合ではあったが、忘れられない試合がある。
試合終了、30秒で8点差をひっくり返されたゲーム。
その日のノートには、こんな風に書かれている。

敗北の要因。
1 ガード、フォワードのキープ力の弱さ
2 メンタル的な弱さ
3 ゲームコントロールにおける冷静な判断
4 コーチの判断力の甘さ
5 ゲームを予見する能力と的確な指示
6 タイムアウトのタイミング
7 ストーリングの仕方、準備
8 ゲームに関する子どもレベルの責任と自覚
9 子どものモチベーションの高め方 ハードワーク・精神的なプレッシャー
                  突き放し
10 チームとしてのレベルアップ 技術面 精神面
11 キープ力の強化と練習方法
12 リバウンドのアウトレットパス
13 ゾーンプレス(第3、4Q)の必要性 ファールのリスク
14 ポストマンへのディフェンス サイド バック フロント
             ボールとの位置関係
15 ポストマンのコンビネーション ハイロー

試合が終わるたびに、課題の山が残された。
負け方を知らなければ、勝ち方もわからない。

どんな状況下においてもやるべきことはある。
ただ、それを見つける勇気があるかどうか。
やり遂げる勇気があるかどうか。
その違いである。

実際に窮地にたったとき、行き詰まったとき、どれだけの思考力をもって出来ることを探せるか。
これは常日頃の思考パターンが決める。
どんなささいなことでもいいから活路を見いだそうとする人間か、それとも誰かのせいにしたり、ごまかそうとする人間か。
それが、人やチームの成長を決め、いざというときに大きく表れる。
どんなときにも必ず、出来ることが残っている。
それが成功するかどうかは別問題である。

それを必死になって探し、実行に移せるかどうか、それが重要なのだ。

SCENE160(saitani)

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