三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【北のくらし 自然との距離感】

2018年05月07日 07時08分51秒 | Weblog
2度の引っ越しが済んで、住み慣れた場所に戻ってきて
ようやく日々の「ふつうのくらし」が戻って来ております。
いったん迷子になると「日常性」というものの力をまざまざと知ることが出来る。
もちろん住んでいる建物の機能変更はあり、
空間自体は変化しているけれど、そこには明瞭な「継続性」があり、
人間環境として大枠は維持され、また再発見もあったりする。

散歩にも行ける日が増えてきています。
札幌は都市として人工的ではあるけれど、
境界を自由に行き来する存在である動物たちは、豊かな表情を垣間見せてくれる。
サクラの季節も巡ってきて、いっせいにイキモノたちの活動が活発化してきた。
エゾリスたちの敏捷な動き、森に響く野鳥たちの独特の歓声など、
カラダ全体に自然からの呼び声が再生されてきている。
近年すっかり仲良しになった写真の「オシドリ」たち、
ことしもつがいが形成されて、住み処の池から数百メートルは離れて
「新婚旅行」のようにして遠出してきている(笑)。
かれらは札幌市街地の公園、円山公園のなかの池が居住地であり、
そこで毎年姿を見掛けるのですが、
春先にはこうした光景が見られる。
池から数百メートルも離れて、たったふたりっきりで出歩くのであります。
池を見るとまだ、つがいになっていないオス鳥も見られるので
このつがいは「早婚」気味であるのかも知れない。
そんな「観察」を意識しないでもするようになってくる(笑)。
そういった日常生活を自然との境界を行き来する存在と共有している。
きっと北海道の暮らしの楽しさ、豊かさはこういった部分が
どうも中核的な部分ではないだろうかと思っています。

札幌は北海道の中でももっとも都市化、人工化された環境。
であるけれど、日常のなにげないなかに自然との交歓が仕込まれている。
こういう素晴らしさを住環境としてもっと活かせるようにしていきたいですね。
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