三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

暮らしていくシアワセと、北海道移住希望

2015年05月22日 06時06分44秒 | Weblog
NHK朝ドラでは、あまちゃんの成功を踏まえて、
今回の「まれ」でも、地方と首都圏の対比で、「住む」ということが、
大きなテーマに設定されてきているのではないかと思っている。
日本人の意識構造の中で、別に年齢に関係なく、
「どこに住んだらシアワセになれるのか」というテーマが
大きくなって来ているのではないかと思う次第。
まぁもちろん、これまでも一貫して大きな問題だったけれど、
そういうことについて、けっこう具体的な問題として考えられる人々が
徐々に増えてきていることを表しているのではないだろうか?

そんなテーマでものを考えていて、
「住生活基本法と北海道」という、道庁がまとめた資料を見ていて
図のようなデータを発見した次第であります。
このような国民意識調査のようなものは民間企業では不可能なので
たいへん参考になります。
母集団措定として、三大都市圏に住む40代以上というようになっている。
「移住」というテーマなので、まぁ妥当性はあるのでしょうね。
そうした人の中で3.3%ほどの人が
「かなり具体的に移住を検討している」とされ、
実数で72万人以上となっています。
そのうちの「検討」割合が、50%を超えていて、
「大いに検討している」割合が、25%近くになっている。
17.7万人が、具体的に北海道を移住先として
希望している、となっているわけです。

これまでの社会は、戦前までの地縁血縁関係が主体だった時代を超えて
資本主義高度成長時代に、「職縁社会」というのが完全に根付いて、
首都圏集中が進んでいくと思われたのですが、
その「職縁社会」からの離脱が具体的に見えてきて
「暮らしていくシアワセ」というものの価値観が高まってきている。
クオリティオブライフ(QOL)というようなことなのでしょう。
この「暮らしていくシアワセ」というと、すぐに
「ライフスタイル」的なとらえ方に直結していたけれど、
もうちょっと幅広いとらえ方の方が、現実的なのでしょう。
たしかに人口高度集中地域での「生きづらさ」は確実にあり、
そしてその対極としての「自然に浸って生きる」みたいな願望はあるけれど、
そればっかりでもなくて、やはり利便性は基本ではあるみたいに。
まぁ、「なんちゃって自然派」みたいなのが、透けて見えてくる。
こういう新しい日本人の生き方について
やはり主導しているのは、団塊の世代なのだろうと思います。
最初に戻れば、あまちゃんのヒットって、
団塊の世代の柔軟性の高さに、ようやくNHK朝ドラがフィットしてきた
っていうようなことを表現していたのかも知れません・・・。
って、なんか整理がまだついていないようなテーマですが、
面白そうな事業分野研究テーマではないかと
思い始めております。
住宅とか、住む、ということの価値観は、
こういう人間主体の意識変化によって、変化の振幅が大きくなるでしょうね。

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